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「ピンとこない」の正体

こんにちは!ミライフキャリアデザイナーの妹島です。2024年の目標は決まりましたか?

私の今年は「感性を大事に」ということをテーマにしており、年明けからたくさん小説を読んでいます。好きだった小説家や、最近賞をとられた小説家のものを用意して、このあと読めるものもたくさんあってとても楽しみです。

そのなかで、「これは世の中を救うな」と思った本がありましたのでご紹介です。

突然消えた婚約者を探すなかで、婚約者の過去にむきあうことになる…という物語です。

※内容が含まれるので、「嫌だ!」という方はすみません。

人が何かを選択するとき

学校、仕事、パートナー、物の購入、時間の使い方。人生では無数の選択に迫られます。「すべてを完全に納得して選んだ」といえる人はほぼいないのではないでしょうか。
ミライフでは、転職の意思決定の支援をしていますが、多くの方が、希望通りの会社から内定をもらっても「本当に決めていいのかな」と迷います。
何かを選ぶと、何かを選べない。後悔するかもしれない選択を、自らしなければいけないことはストレスです。

小説の主人公は、ある結婚相談所のオーナーに、「ピンとくるってなんなんでしょうね」と尋ねます。その秀逸な答えがこちら。

「ピンとこない、の正体は、その人が自分につけている値段です」
「その人が無意識に自分はいくら、何点とつけた点数に見合う相手が来なければ、人は、”ピンとこない”といいます。―私の価値はこんなに低くない。もっと高い相手でなければ、私の値段とは釣り合わない。」

善良と傲慢/辻村深月

自分につけている値段

私自身も、大学や一社目を選ぶとき、「周りが選ばなさそうな、逆張りのところを選ぼう」といった意識が働いていたと思います。(結果、9割が国立を受ける中私立単願で受験をしたり、大手を目指さずベンチャー志向の就活をしたり)
今思うと、この選択をしたがゆえに、私にとってピンとくるは、「なんらか周りと逆張りであること」がトリガーになっていたなとハッとしました。それが、自分に特別感をもたらしてくれていたのだとおもいます。

無意識のうちに、大事にしている価値観が強化されていて、そのことにすら気づかなかったことに少し怖くもなりました。
もしかしたら、もっと違う側面をみたら価値を感じられたかもしれないことを、「なんとなくピンとこないから」という理由だけで見過ごしてしまってきたかもしれません。

本当に大事なこと

これまで選択に自信を持ってきた人ほど、もしかしたらこの「ピンとくる」という感覚を大事にしているかもしれません。正解の多い人生の中で、失敗を作りたくない…という感覚はとても分かります。

でも、それは本当の失敗ではないです。
正解に見えているものは「自分にとって心地よい」というだけで、もし心地の良くない、ざらっとしたものがあっても、失敗ではない。むしろ、人生にとってはとても貴重な経験値です。心地の悪い経験を通して、人生が豊かになっていくのだと思います。

なんらか決断をしなければいけないとき、一番よくないのは「先延ばしにすること」です。変化をしなければ傷つかずにすみますが、どんどん自己愛が膨らんで、動けなくなっていってしまいます。

「決めること」「その結末を受け入れること」、そして「その決断をした自分を愛すること」ができれば、自分の人生を、より充実したものにできるのだと思います。

ぜひ、最近決断できたことがあれば、その自分自身を思いっきり褒めてあげてくださいね。決断力は、そうやって磨かれていくと思います。

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