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書評#2)シン・二ホン~AI×データ時代における日本の再生と人材育成~

こんにちは。

書評#2です。今回読ませていただいた本は、こちら。

あくまで、私の主観に基づく内容ですので、事実と異なる点など、あるかもしれませんが、ご了承ください。一個人の意見として、参考になれば嬉しいです。

前回同様、投稿の構成は以下の通りです。

 ① なぜ読もうと思ったのか

 ② 内容

 ③ 所感

 ④ まとめ

① なぜ読もうと思ったのか

同僚と話しているときに、たまたま安宅さんが登壇されている「グロービス あすか会議2019」の動画を紹介してくれました。安宅さんから、最近面白い本出したらしい、というのは知っていたので、読んでみることにしました。買った後に気づきましたが、意外と高かった。。。(2400円ぐらい)

あと、呼んでいる途中に、中田敦彦YouTube大学にも取り上げられていて、現在注目度の高い書籍のようです。

参考までに一番下に動画のリンクも貼っておきます。

② 内容

YouTube大学に詳細は載っているので(笑)、割愛しますが、全体のストーリーとしては、AI×データ時代がやってきて、情報産業革命と言われるこの時代に、日本が今どういう立ち位置にいて、これから国家として、どのような方向性で進んでいけばいいのか、ということを、多様なデータなどをもとにわかりやすく書かれています。

③ 所感

いろいろとコンテンツが豊富なので、網羅的に書くのはとても難しいですが、本文から出てきたキーワードをもとに、書きます。(キーワードが人事に寄ってし待った気がします)

”第二、 第三の波で勝つ” ”出口産業を持つ強みとチャンス”

産業革命の歴史において、日本は第一の波、すなはち、新技術やエネルギーが発見されるという時代を、経験したことはありません。ただし、その後の第二、第三の波である、応用(サービス)化、エコシステム化のフェーズにおいて、明治維新以降、世界に先んじ、勝者となった歴史はあります(パナ、ソニー、トヨタ、新幹線 etc.)。産業革命だけではなく、仏教や文字が日本伝来後進化を遂げながら、浸透した点も、フローとしては同様です。個人的にも思っていたのは、AI×データ時代において、日本企業が諸外国に勝つべき点は、価値あるイノベーション(第一の波)を、(モノづくりに例えると)いかにして、安定的に、安全に社会に供給するか?(第二、第三の波?)であるということです。日本のサプライチェーンマネジメントの力は、すごいと思いますので。一方で、労働生産性の低さであったり、同質集団(新卒、男性、長時間労働)を是とする雇用慣行を改善していかなければ、捕らぬ狸のなんとやら、という道もすぐ先に見えます。同質集団だからこそ可能だった、「なんとなく伝わる」「なんとなく協力する」が無くなった時に、日本の強みって失ってしまうことにならないのか?という懸念も、僕自身の中では、ゼロではありませんが。


”妄想力”
”自分なりに見立て、それに基づき方向を定めたり、何をやるかを決めること、また問いを立て、さらに人を動かすことだ”

これからのAI×データ時代を生き抜くために必要になるのが、ありたい姿をデザインする”妄想力”であり、それを実行する力。AIはあくまで、言葉や現象の「意味」を知覚することはなく、認識しているに過ぎないので、上記の力は、人間に残り続ける役割だと言われています。しかし、妄想をするにも、「AIを用いて、どのようなことが実現可能か」のベースをイメージできないといけないですし、エンジニアとして、コードを書いたりすることがなくても、ベースとなる知識が必要であることは間違いありません。、、、我々文系人材も少なからず統計的な議論ができないと話にならないのが、AI×データ時代です。上記の力を、AI×データ時代で活かすためには、データを使って、何を実現したいか、そのためにどのような仮説を立てて、意思決定し、検証していくか、そして何より人を巻き込むことができるのか、これらが、我々に問われているのです。エンジニアの皆さんを巻き込んでいくためにも、自分に知識を蓄積していかないと。(まずは数学の勉強から。。。)

あと、やや話は変わりますが、「知覚する」ことも、人間の強みです。知識として蓄えること、も大事ですが、身体的、人的経験などを通じて、いかに「気づき」を得ることができるか、そういう積み重ねが、妄想力を育むとも書いていました。誰かが言っていたのを記憶していますが、「成長=体験×気づく力」まさにその通りですね。


”未来への投資”

未来に向けた人材育成のためにやるべきこととして、初等~高等教育にわたり、様々な問題提起がなされています。詳細は割愛しますが、個人的には、産業界との結びつきをつくるべきだと、強く思っています。いま、産学連携など進んできている部分もありますが、特に初等~中等教育段階で、学生にとって触れ合う大人が親と先生だけ、というのは、非常にまずいと思っています。実際に社会に出て活躍されている方と接点を持つことで、(教育システムが安宅さんが言うような詰込みでないものになった前提ですが)勉強を頑張ろうと思ったり、もっといろんな経験をしてみようと、思うのではないでしょうか?地方での教育CDO(Chief Desital Officer)。おもろそうです。

加えて、未来への投資を国家をあげて進めるために、若者が選挙に行くしかありません。高齢者に優遇されるような制度が通るのは、投票率が高いため当然です。選挙に行きましょう!


④ まとめ

書ききれていない点も多いですが、全体としては、「日本全然ダメ」ではなく、「未来を恐れず、真剣に考え、行動変革していこうと、後押ししてくれる」ような、そんな本でした。

ご一読の価値ありです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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《GLOBIS知見録》

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