【現役声優が解説】声優は独学でなれるのか?
「独学で声優になりたい」
「養成所や専門学校に通わずに声優になりたい」
「声優になる最短ルートは?」
「声優の経験はないけど、どんな作品でもいいから出演したい」
そんなお悩みをもっている方に参考になる内容です。
まず、声優に独学でなることは可能です。資格もいりません。
ただ一般的に、業界に入るためには声優養成所やワークショップなどのプロの指導を受けずに声優になることは難しいと言われています。
また、声優としてのキャリアを築くためには、演技力や声質だけでなく、プロ意識や人間性など様々な要素が重要となります。
とはいえ、ジャンルによっては、独学でも声優になれるチャンスはあります。
では、どんなジャンルなのかというと、YouTubeやtiktokなどの動画作品です。
難易度が低い順では、動画作品、外画、ゲーム、TVナレーション、アニメです。早速詳しく見ていきましょう。
■YouTubeやTiktokの動画作品なら独学で声優になれる
動画作品は、個人や小さな会社が案件を出していることが多いです。そのため、クラウドソーシングを使えば、初心者でも挑戦しやすいジャンルと言えます。
例えば、こんなジャンルがあります。
・『スカッとする出来事』のYouTube動画を朗読
・Tiktok広告のナレーション
・動画で使用するキャラのセリフを担当
宅録環境や充実したサンプルを用意できるかが重要
動画作品の案件は、声優が自宅で録音し、編集することがほとんどです。そのため、宅録環境を整えることが重要となります。
また、サンプル音源をいくつも用意し、品質を高くすることで、オファーを受ける確率を高めることができます。
案件の募集が出た瞬間に応募する、というスピード感も大事です。
■外画なら独学でも声優になれる
声質によって左右される部分がある
外画の声優に求められる声質は、比較的中低音域の声が多いと言われています。
実際に私の知り合いの声優さんは、可愛らしいロリ系の声質なので、外画のオーディションに受かることは少ないです。
しかし、声優として活躍するには、単に声の低さや高さだけでなく、表現力や独自性が重要となります。
自分の声質にあいそうな役柄のオーディションを受けることがポイントです。
ワークショップに参加してオーディションを受ける
事務所に所属していなくても、演技経験がなくても、外画のオーディションを受けることはできます。
Googleで「音響監督 ワークショップ」と検索すると、いろんなワークショップが出てきます。
ほとんどが有料ですが、合格すれば外画に出演できますので、お金があり実績を作りたい人は挑戦してみましょう。
■TVナレーションに出演する声優になるのは独学では難しい
案件は声優事務所に来ることが多い
TVナレーションの案件の案件は、製作会社から声優事務所に依頼が来ることが多いです。
そのため、独学で、事務所に所属していない声優がTVナレーションの案件を勝ち取るには、過去の実績や業界の繋がりがないと厳しいです。
■アニメやゲーム出演する声優になるのは独学では難しい
アニメは難易度が高い
アニメに出演する声優は、そのキャラクターに合った演技が求められるため、非常に難易度が高いと言えます。
大勢の声優がオーディション対象のキャラクターを演じる時、似たり寄ったりな演技になるんです。
その中から光を放つような、その人にしかできないような演技をしなければなりません。
また、アニメ業界は競争が激しく、数多くの声優が存在するため、オーディションに合格するためには高い演技力が必要となります。
誰もが知っている人気声優・レジェンド声優・見た目が良いフレッシュな声優・特殊な特技を持っている声優など…才能溢れる人たちがいる中で、オーディションを勝ち取らないといけません。
アニメの案件は製作会社から声優事務所に来ることが多い
アニメ業界では、TVナレーションと同じく製作会社から声優事務所にオーディション依頼が来ることが多いです。
そのため、独学で、事務所に入っていない人はオーディションの情報すら手に入れることが難しいです。
一般公募のアニメオーディションには注意
一般公募のアニメオーディションに参加する際には、注意が必要です。
地方のケーブルTVで放送予定のものや、絵が下手すぎるアニメのオーディションはかなり怪しいので、注意しましょう。
株式会社で、大手声優事務所や音楽事務所が主催しているものは、概ね信用してよいといえます。
また、合格時の報酬や、主催者の名前が明確にされていないものも、注意が必要です。
これらの情報が記載されていない場合、詐欺的なオーディションである可能性が非常に高いです。
さらに、「○○円払えば、アニメに出演できます」というような、お金を払えば必ず出演できるといった保証をするオーディションには絶対に参加しないでください。
お金を搾取されるだけで、たいした実績にならずに終わります。
一般公募のアニメオーディションに参加する際には、主催者の信頼性やオーディションの内容をしっかりと確認することが大切です。
ゲームの難易度は案件によって様々
ゲームの声優の案件は声優事務所へ来ることがほとんどです。独学で声優事務所に所属していない人が仕事を得ることは困難だといえるでしょう。
ただ、クラウドソーシングやSNSで募集している、フリーゲームなど報酬の低いオーディションなら、独学の方でも挑戦することができます。
独学の人がアプリゲームの声優をしたい場合、ライブ配信アプリが主催している一般オーディションに参加することがほとんどです。
しかし、そこでも厳しい競争がありますので、やはり難しいといえます。
まとめ
声優としてオーディションを勝ち抜くためには、演技力や声質だけでなく、プロ意識や人間性など多くの要素が求められます。
また、アニメやTVナレーションなど、ジャンルごとに求められるスキルや難易度が異なるため、目指すジャンルに合わせた努力が必要です。
最近では、オンラインでのワークショップや自宅での宅録環境の整備が進んでおり、より多くの人々が声優としての道を模索できるようになっています。
そのため、より過酷な競争になっています。
・アニメで活躍して、声優だけで食っていきたい
・外画に出たいけど、声優だけで食っていけなくてもいい
このように、独学で声優になりたい人は、自分がどんなジャンルの声優になりたいのか、明確にすることが大事です。
独学の方は自己プロデュース力や宅録環境、チャンスを掴む行動力が大事ですね。
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