人口密度と生きづらさ。
引き続きうつ病療養生活を続けている。
働いていた名古屋を離れ、地元に引っ越した。
都市部とは程遠く、高収入を喧伝する色とりどりのトラックも走っていなければ、東西南北どこを見ても山か川で、緑色と水色に画一化されたような町だ。都会に住む子供達は巨大広告に彩色された街を見て僕よりも若く、多くの色を知ったのかもしれない。
いくつかの不便さと引き換えに家族ごと確立した土地を得たこの町では、同じ土地に上下何層にも重なって住むことなど滅多にない。足音に気を使うこともなければ、上の階の掃