佐藤竜雄

アニメ監督です。こちらでは過去に発表した原稿やら何やらを載せていきたいと思います。

佐藤竜雄

アニメ監督です。こちらでは過去に発表した原稿やら何やらを載せていきたいと思います。

マガジン

  • サトウの作品歴

    アニメの演出家になってもう34年、まだ34年。様々な肩書きで参加した作品などのタイトル並びに各話数名を一覧にしてみました。戦記は続きます。

  • 学園戦記ムリョウ全脚本

    佐藤竜雄の原作脚本監督作品『学園戦記ムリョウ』全26話の脚本です。オリジナルアニメの脚本はあまり見る機会がないということで自作をここに公開します。無料無期限ですのでお気軽に!

  • モーレツ宇宙海賊CDドラマ脚本集

    劇場版5周年を記念してTV&劇場版ディスクの特典CDドラマの脚本を公開しました。

  • ワタクシ流業界絵コンテ

    2000年4月より1年間あまり、NHK出版の『放送文化』にて連載していたエッセイの再録です。

  • 高円寺酔生夢死 トルネードベース編

    かつてWebマガジン「トルネードベース」にて連載していたコラム?エッセイ?よしなし文な「高円寺酔生夢死」をこちらで再アップ。まずはしばしお試し版。

最近の記事

  • 固定された記事

作品歴なんかを

まとめてみました。とりあえず去年まで34年分を。結構長くなっちゃうので3つに分割しました。ざっくりキリのいい感じになりました。

    • WORKS03(モーパイから最近まで)

      2012年 TV『モーレツ宇宙海賊』監督・シリーズ構成・脚本 SAILING 1「海賊、罷り通る」(脚本・絵コンテ) SAILING 2「私の力、海賊の力」(脚本・絵コンテ) SAILING3「オデット二世、出航!」(脚本) SAILING4「決戦は深夜」(脚本) SAILING5「茉莉香、決意する」(脚本) SAILING6「茉莉香、初仕事する」(脚本) SAILING7「平穏ままならず」(脚本) SAILING8「姫と海賊」(脚本) SAILING9「華麗なる船出」(

      • WORKS02(ナデシコ以降SF多いですね)

        1996年つづき TV『機動戦艦ナデシコ』(監督・脚本・演出・絵コンテ) 1話 「男らしく」でいこう!(絵コンテ) 2話 「緑の地球」は任せとけ(絵コンテ) 3話 早すぎる「さよなら」! 4話 水色宇宙に「ときめき」 5話 ルリちゃん「航海日誌」(絵コンテ) 6話 「運命の選択」みたいな 7話 いつかお前が「歌う詩」 8話 温めの「冷たい方程式」(絵コンテ) 9話 奇跡の作戦「キスか?」 10話 「女らしく」がアブナイ 11話 気がつけば「お約束」 12話 あの「忘れえぬ日

        • WORKS 01(まる子からイサミまで)

          1989年 OVA『がきデカ』(中村孝一郎氏と共同監督) 第3話「思い出のテニスコート」(演出・絵コンテ) TV『がきデカ』 3話Aパート アナコンダでニゲコンダ(演出・絵コンテ【落木正文名義】)  3話Bパート 顔面ペイントで変身じゃ!!(演出【落木正文名義】) 6話Bパート 芸術鑑賞はペタリンコ?!(絵コンテ【落木正文名義】) 1990年 TV『がきデカ』  13話Bパート スカートの中は神秘が一杯!!(絵コンテ【落木正文名義】) TV『ちびまる子ちゃん』 6話 

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        作品歴なんかを

        マガジン

        • サトウの作品歴
          3本
        • 学園戦記ムリョウ全脚本
          26本
        • モーレツ宇宙海賊CDドラマ脚本集
          6本
        • ワタクシ流業界絵コンテ
          28本
        • 高円寺酔生夢死 トルネードベース編
          16本
        • 高円寺酔生夢死 YOMBAN編
          9本

        記事

          サブタイトルのつけ方(ムリョウの場合)

          僕は自分でTVシリーズの脚本と監督を担当する場合、全話のサブタイトルもたいてい自分で考えます。シリーズ構成のみならず、サブタイトルがズラッと並んだときにも一つの流れが表現出来ればなあと考えてのことですが、原作があったりプロジェクトの一環としてのアニメ作品に参加したりした場合は、原作者や製作委員会の思惑を優先します(その上で主張はしますが)。ムリョウの場合は自分が原作者ということもあり、かなり文芸に関してはわがままを聞いていただきました。サブタイトルもその一つです。 さて、ム

          サブタイトルのつけ方(ムリョウの場合)

          脚本の書き方(サトウの場合)

          先日、『脚本の実際(アニメの場合)』に質問のコメントがありました。 >脚本を書く上でどのようなことを意識して書かれていますか? コメントにはコメントしてお返しするのが本来ですが、僕も新作の準備中でオリジナルな脚本を書いている最中です。あらためて自分の脚本の書き方というものを振り返るいい機会かもしれない、というわけで記事として掲載しようと思います。 僕はアニメーター(動画)出身で、文芸の仕事として企画書などは書いたことはありますが、専門的な脚本の書き方を学んだことはありま

          脚本の書き方(サトウの場合)

          きっかけのきっかけ

          平成じゅうに片付けようと思っていた仕事が一件、令和の声を聞きながら終わりました。かくしてメールを送信。反応は休み明けだろうしというわけで、安心してGW後半をたんのうしようとした矢先。何故か我が家の扉のノブに某社の作品の絵コンテの入った手提げ袋がぶら下がっておりました。いやいや、打ち合わせしてないし! ひょっとして新手の営業? というわけで、某社のプロデューサー氏にメッセージを送って確認。やはり間違いでした! せっかくなのでこちらから仕事の営業をしておきましたが(笑)。 これ

          きっかけのきっかけ

          アナザー・バスカッシュ! #09

          第九話『ジャンクション』  生き残った。しかし、何もかもが今は無い。  バスカッシャー達の燃える思いがアースダッシュと月の地中に眠るアルティマイトを活性化させ、急接近をしていた二つの星は再び遠ざかる事で最悪の事態は逃れた。しかし、それまでに失った犠牲はあまりにも大きかった。 「街が……穴ぼこになっちまった」  呆然とダニエルがつぶやく。  剥がれ落ちた月面の表面が隕石と化してアースダッシュの各都市を襲った。人々が避難する間もなく瞬時に巨石が街を押し潰した所も数多い。災

          アナザー・バスカッシュ! #09

          アナザー・バスカッシュ! #08

          第八話『ダウツ・ビゲット・ダウツ』 「最近ヘンなのよね」  ヴォイスは、ニキに言った。 「ヘン? それはあんた? それともアイツ?」 「彼がヘンで、あたしもヘンの進行形」 「どうヘンなのさ。浮気?」 「それがわからないから相談してる」  ヴォイスとニキは、エクセレントシティの芸能学校に通う、夢多き少女達である。二人はかつて、七番街のアパートでルームシェアをしていた。ヴォイスは歌い、ニキはダンスを踊る。共にジャンルは違うが、何故か馬が合った。 (お互いに余計な干渉もしないし

          アナザー・バスカッシュ! #08

          アナザー・バスカッシュ! #07

          第七話『ディテクティブ・ストーリー』  俺の名前はグレゴリー・リンクス。ホワイトシティの三番街でオフィスを構えている。請け負う仕事は人探し、浮気の調査、その他諸々……人の言う、探偵稼業が俺の仕事だ。とはいえ、最近は探偵なんてモノは流行らない。いつの間にやら、馴染みの店の『アンクル・ブレーカー』でバーテンまがいな事をするのが日々の常になっていた。同じく常連のダニエルが言う。 「グレッグ、お前さん、だんだんエプロン姿が似合ってきたんじゃねえのかい?」  痛いところを突きやがる。

          アナザー・バスカッシュ! #07

          アナザー・バスカッシュ! #06

          第六話『ザ・マミー・ハンター』 「親父、いい話があるんだけどなァ~」 「またか!! いいか、お前。人をペテンを掛けるんだったら、いいかげん他人にしろよ!」  エクセレントシティの第10番街の片隅に、知る人ぞ知るという靴屋がある。その名は『シューレス・ジョーの店』。別に裸足好きが集まる店だというわけではない。店主の作った靴が、まるで裸足のままでいるかのように軽く、自然に履ける靴だという事で、常連に勧められて改名した屋号であった。その前は『ジェファーソン製靴店』。明らかに改名後

          アナザー・バスカッシュ! #06

          アナザー・バスカッシュ! #05

          第五話『ストレイト・アンド・ファニー』 「バスカーーッシュ!!」  そう叫んで、こいつはまたゲームをぶち壊した。 「おい、プランク! お前いい加減にしろよ! ボールを回せってば! 何変な方に投げてんだよ!」  あちゃー、ジムのヤツ怒ってる怒ってる。当たり前だよな、僅差でせってるのにあのプレイ……おかげでこっちが離されたからな。 「あそこは空いてるケントにパスしてワンゴール戴きッて流れだろ? 空気読めよ!」  いやいや、こいつに空気読めってそりゃ無理だよ。こんなヤツ

          アナザー・バスカッシュ! #05

          アナザー・バスカッシュ! #04

          第四話『プロフェッショナル』  タイムアップ。ゲームは終了した。 「また一段と少ねえなァ」  ジョナサンは観客席を見渡し、思わず呟いた。二万人の収容数を誇るホワイトシティ・ステラドームであったが、圧倒的に空席が目立つ。それでもテレビ中継用に無理矢理観客をひとまとめにしている分、モニター越しにはそれなりの入りには見えてはいるのだろう。しかし、あのスタジアム破壊事件以来、人々は気づいてしまった。BFBの中継はエフェクトで加工された嘘の映像だと。 「おつかれ、ジョナサン」

          アナザー・バスカッシュ! #04

          アナザー・バスカッシュ! #03

          第三話『シング・ア・ソング』  月に向かって歌った。  エクセレントシティにあるダウンタウンの公会堂の裏。そこが彼女のステージだった。幼い少女は胸を張って言った。 「あたしの歌、月の人達に聞かせてるの」  人々は笑った。しかし彼女は真剣だった。月日が経ち、少女も恋をする年頃になったが、歌は辞めなかった。とはいえ、活躍場所は公会堂の裏ではなく、今では市庁舎そばの大通りが彼女のメインステージだった。  ヴォイス……人は彼女のことをこう呼ぶ。 「よおヴォイス、今日は何を

          アナザー・バスカッシュ! #03

          アナザー・バスカッシュ! #02

          第二話『ランブルフィッシュ』 「これで決まりだ」  man-Z(マン・ズィー)はそう言い、ビッグフットを力強く操る。強引に敵を抜くとそのままダンク。力強いゴールがリムを揺らす。  砂時計の砂が全て落ち、勝敗は決した。  ローリングタウンは大きく四つに分かれる。一つはダン・JD達が住んでいるダウンタウン、もう一つは市庁舎を中心とするメイン地区、そして工場が建ち並ぶ工業地区。街の入り口には過去の戦争で破壊されたハイウェイが放棄された形でその姿をさらしているが、近年再建が決まり

          アナザー・バスカッシュ! #02

          アナザー・バスカッシュ!とは?

           アナザー・バスカッシュ……アナザーというのだから本来のバスカッシュもあるのだろうという方もいらっしゃると思うので、ちょっとご説明を。 『バスカッシュ!』とは2009年の4月より半年間放映された全26話のTVアニメーションです(今年で10周年!)。自動車にボディがついたようなデザインのロボット〝ビッグフット〟を駆って街をストリートバスケを繰り広げる若者達の日々を描く……とまあ一言で言うとそんな作品です。企画当初はアメリカに於けるスケートボードの歴史を下敷きに、若者の間で独自

          アナザー・バスカッシュ!とは?