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スタートアップの失敗パターン TOP7

こんにちは。SeitaConsulting CEOの澤木です。

AIを研究して大企業に就職したり、フリーランス1年目で年商1,500万稼いだり、創業2年目で1億で事業売却してたりする連続起業家です。

今回は「スタートアップの失敗パターン」を紹介します。

このシリーズ、私が今まで書いてきた記事の中で、一番アクセス数がいいです。皆んな気になるところだと思うので、詳細に解説します。


そもそもスタートアップにおける失敗とは?

下記の記事でも触れていますが、スタートアップとは「ビジネスモデルを探索する一時的な組織」です。収益性と再現性のあるビジネスモデルを発見・構築することがスタートアップの目的ですから、これが達成できれば成功。できなければ失敗です。もっと言うと、ビジネスモデルの探索が完了する前に資金が底をついて、解散・倒産となると、失敗です。

実はスタートアップの失敗には、もう一つあります。それは、ビジネスモデルの探索は完了したが収益性や企業価値が低く、Exitできないため創業者や投資家がリターンを得られないケースです。

スタートアップは、事業によって社会貢献をする一方で、創業者や投資家が利潤を得るための活動でもあります。これが達成できないこともまた、スタートアップの失敗と言えるでしょう。

まとめると、

・ビジネスモデルの探索が完了せず、資金が底をついて、解散・倒産となる
・ビジネスモデルの探索は完了したが、収益性・企業価値が低く、創業者や投資家がExitできない

上記がスタートアップにおける失敗です。ここからは、スタートアップが失敗する時のパターンを紹介します。


スタートアップの失敗パターン TOP 7

MEP, PMF, UECする前に利益を追求する

これはスタートアップに最も多い失敗パターンです。目先の売上に目が眩み「収益性・再現性のないビジネスモデル」を実行し続けるパターンです。これが引き起こす結末は、頑張っても頑張ってもスケールしないというものです。10の努力で10の利益だが100の努力で100の利益、といったスケールのメリットが得られない状態に陥ります。

まずは、MEPにて市場が存在することを確認。PMFにて市場が満足することを確認。UECにて利益が確保できることを確認しましょう。売上やスケールはその後です。

良くない市場に参入する

これは二番目に多い失敗パターンです。「悪い市場」じゃなく「良くない市場」なのがポイントです。スタートアップは自分達に最適な「良い市場」に参入しなければなりません。

何が良い市場かは、自分達の「目標」と「クレド(≒行動指針)」から判断することになります。クレドに沿った形で目標達成できる市場が良い市場です。

参入市場の選定は、結果に直接的に影響します。不動産マーケットと駄菓子マーケットとだと、どちらの方が儲かりそうですか?一般的には単価が高く市場規模の大きい不動産マーケットですよね。

調査・仮説検証を繰り返しながら、自分達の目標・クレドに則した市場を模索しましょう。


プロダクトにこだわる

これは3番目に多い失敗パターンですが、本質的にはこれが一番の「うまくいかない原因」と言えるでしょう。

商売というのはお客さんのために行う活動です。ですからお客さんが満足するものを作らねばなりません。起業家は「誰を満足させるか」は決められても「どう満足させるか」は決められません。何故ならそれを決めるのはお客さん自身だからです。

これを踏まえると、自分達が「良い!」と思うプロダクトを作ることは誤りということになります。お客さんが「良い!」と思うプロダクトを作ることが目的なのですから。

しかし、多くのスタートアップは、自分達の「これを作ればうまくいく」という根拠のない仮説を過信しています。私が350以上の事業に口出しをしてきた経験から言えば、その仮説はほとんどのケースで外れています。というもの結局、ほとんどの起業家はお客さんのことを何も分かっていないからです。課題の認識がずれていれば、当然解決策もずれるというわけです。

ですから、まずはプロダクトを一切作らず、満足させたいお客さんにヒアリングをしまくってみてください。そして、お客さんが「良い!」と思うことから逆算して、課題を抽出してみてください。

注意点としては、お客さんの課題にフォーカスすることです。お客さんの思いつく解決策はたいてい的外れ(的を得ているならお客さんは困っていないはず)ですから、お客さんの言いなりでプロダクトを作るのは絶対に避けましょう。(このバランス感覚がスタートアップ起業家のセンスだなと思います)


都合のいいデータばかり見る

心理学で確証バイアスと呼ばれる傾向です。自分たちのビジネスモデルって正しいよね?と肯定的な視点からデータを集めてしまい、重大な欠陥を見逃してしまうことを言います。

これは人間の心理としては避けられないものです。そのため、この傾向があることを常に意識し、バイアスを取り除くことを心がけましょう。

クリティカルシンキング(健全な批判的思考)やディシジョンセオリー(意思決定論)について学んでみてください。


MEP, PMF, UECを定義していない

スタートアップは、MEP→PMF→UECの順にビジネスモデル探索を進めていきたいところですが、そもそもこれらについて全く知らないという起業家がほとんどです。この指標が明確になっていないと「今自分達はどこにいるのか?」がわからず、暗闇の中を彷徨っているようなムードが漂います。不穏な雰囲気になるので、離脱者も増えていきます。

これを避けるためにも、これらについての理解を深めておいてもらいたいところですが、これは経験値やノウハウでもあるためあまり公開されていません。仮に公開されていたとしても、他社事例がそのまま適用できるケースは限られます。ここはコンサルティングを受けておくと非常に安心ですから、是非一度、弊社の無料の壁打ちをご活用ください。


一度PMFしたら満足する

PMFは、一度達成したら終わりではありません。プロダクトは時代の変化(市場の変化)に合わせて常にアップデートされる必要があります。PMFしたからと慢心していると、PMFしていない状態に逆戻りしてしまうケースがあります。これは市場が常に変化し続けているためです。

PMF以後も、顧客からのフィードバックをプロダクトに反映させる仕組みを導入し、柔軟なアップデートを続けましょう。


Jカーブを信仰する

スタートアップ=Jカーブというイメージが広まっていますが、Jカーブで爆速グロース、スケール!みたいなものは幻想だと思ってください。もちろん実例はありますが、スタートアップの成功例全体から見れば、本当に稀なケースです。

世の中の流れやテクノロジーの進歩、タイミング、チーム、創業者のバックグラウンドなど、様々な要因がたまたまうまく相互作用した「偶然」がJカーブです。偶然を意図的に引き起こすことはできません。

それよりも、ビジネスモデルとしての収益性・再現性を追求すること。それによって、資本投下→利回り何%でどの期間で回収可能か?といった、経営的な視点を持つことが大事です。

大型資金調達によって延命措置をして、うまくハマれば大型リターンが得られるなんてのは、経営じゃなくギャンブルですから避けましょう。



以上、SeitaConsulting CEO、澤木でした。

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