JASSOの海外大学院生向け奨学金合格体験記_面接審査
どうも!
セイタです!!
現在北京大学修士課程で社会学を学んでいます。
この記事では、自分が2023年9月より支給予定の日本学生奨学金機構(通称JASSO)が実施している海外留学支援制度(大学院学位取得型)の面接審査について紹介していきたいと思います。
JASSOの面接審査は11分という非常にタイトな時間で矢継ぎ早に質問がなされますので、それにテンポよく返していく必要があります。また、日本社会への貢献についてかなり厳しく問われます。この記事では、2023年度の奨学生の内2人しかいないアジア圏の合格者である自分がどのような質問を受けて、どのように返答したかについて書いていきたいと思います。
この記事の対象者は
・JASSOの海外留学支援制度に興味がある人
・海外大学院を検討中の学部生
・社会学を専門の大学院生
・社会人経験のある海外大学院生
を対象としています。
この一連の記事の概略に関しては、下記の記事をご覧ください。
面接対策
この章ではJASSOの面接審査に向けてどのような準備をしたのかについて書いていきます。
予想質問
予想質問は自分の研究計画書をもとに準備する必要があります。
自分の場合は以下のような質問を予想していました。
上記の予想質問に関してそれぞれ回答を用意していきました。また、数回自分で話してみて、突っかかるところや違和感を感じる箇所は適宜修正していきました。
他の学生が受けた質問例
自分の周囲にもJASSOの面接審査を受けた学生がいたので、どのような質問を受けたのか聞いてみました。その中でもこれは聞かれそうだなと思った質問を以下ピックアップしています。
自分のバックグラウンドを鑑みたところ、これらの質問を受ける可能性が高いなと思っていました。
以上が自分が面接までに行ってきた準備になります。それでは、実際の面接がどのように進んでいったのかについて説明していきます。
面接概略
ここでは、自分が経験した面接の雰囲気や聞かれた質問事項について紹介させていただきます。
自分はZOOMでのオンライン面接だったのですが面接官は3人いて、
・30~40代の方が2名
・60~70代の方が1名
でした。この60~70代の面接官にかなり厳しく日本社会への貢献について問われました。一方で、他の2名はかなりさらっとした質問でやりやすかったです。
面接は自己紹介から始まり、そのあとに研究計画書に沿って質問がされていきます。以下一つ一つ書いていきます。
留学先言語での自己紹介
JASSOの面接は90秒の自己紹介スピーチから始まります。言語は留学先の言語を使用します。自分は中国語で行いました。英語圏の学生であれば、しっかりと推敲した後で、ネイティブチェックを入れた方がいいと思います。自分は中国語でどうせわからないと思ったので、そこまでここには時間を割きませんでした(笑)
一応原稿は作っておいたのですが、実際に話すときはだいぶ内容変えています。なので、何を話すかを決めるくらいでいいと思います。
質疑応答
伝わっているのかどうかが分からない自己紹介が終わったら、さっそく質疑応答に移ります。ちなみになのですが、自分は社会人経験が4年半あります。また、修士1年目の時にJASSOに応募しました。
ざっくり以下のような質問を受けました。
まずは、30~40代の2名の面接官より質問を受けました。かなり穏やかな雰囲気でアイスブレイクのような感じでした。「社会人時代での中国経験の有無」や「留学生活の様子」など一問一答でこたえれるような質問でした。
ただ、研究計画の中にフィールドワーク地の選定については、是非が問われたので、「実現可能性が高いためそのエリアにしているが、研究内容や研究の進展に応じて変更することも検討している」ときれいに返答しました。
ここまででだいたい半分くらい時間が経過しました。ここまでは、割と好調だったのですが、ここから年配の面接官に鋭い質問をされました。端的にいえば、「あなたの研究がなぜ日本国益にかなうのか?」といった質問を様々な角度で問われ続けました。
例えば、「中国が貧しく、ODAで援助していた時代ならばまだしも、すでに日本以上のGDPの中国の貧困層を助けるよりも、日本の貧困層を助けるべきではないのか?」などです。この質問には「経済はつながっており、中国の貧困者の救済は周り巡って日本に返ってくる」や「中国のボトム層への知見を日本の学術界にためることで、日本企業が中国に進出する際の助けになる」といった回答をしました。我ながら苦しい説明だなとは思いましたが、全然納得していない様子でした(笑)
最後に1分ほど時間が残っていたので、年配の面接官から「簡単に自己PRして!」と言われました。残りの2名の面接官は苦笑いしてましたが、自分は「自分の研究内容というよりは、この発展し続ける国である中国の社会を理解しており、さらに定量調査もできる自分という人材に投資してほしい!」と言いました。咄嗟によくこんなことが言えたなと我ながら感心しています。自画自賛になりますが、瞬発力あるなと思います(笑)
それでは、この記事は以上となります。
また、JASSO奨学金に関する一連の記事もこの記事で最後となります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。大学院での留学は学問及び研究をするためなのですが、そもそも金銭的利用により明日の生活にも不自由しているようであれば研究にも実が入りません。なので、しっかりとしたサポートがあるJASSOの奨学金を獲得することが、より良い研究にもつながると思います。
JASSOの奨学金は広き門とは言えませんが、それでも毎年100~150人近い奨学生が選出されているので、他の奨学金に比べると受かりやすい奨学金と言えます。この記事の読者の皆さんがJASSOの奨学金に合格することを心よりお祈りしています。
これまでの記事は下記のリンクからご確認ください。
書類選考の概略に関して書いております。
以下の記事では、「研究計画書の書き方」に関して書いています
JASSOの記事はこの記事にて完結しましたが、下記のマガジンで本記事のように奨学金の申請や選考過程に関しての情報を紹介しています。
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