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仕事を辞めて北京大学大学院にて社会学を学んでいるわけ~下り坂を下る高齢者の国と勢いに乗る独裁者の国の狭間で生きる

どうも
セイタです!!
現在北京大学大学院にて社会学を学んでいます。
新卒で一部上場企業の幹部候補として入社したのですが、4年半働いていたのですが、退職して2022年9月より北京大学社会学修士に入学しました。

この記事では、「なぜ自分がわざわざ社会人を辞めてまで大学院に行こうと思ったか」について書いていきたいと思います。



なぜ大学院を受験したか?

自分がなぜ社会人を辞めてまで、大学院を受験しようと思ったかについて書いていきたいと思います。

この点に関しては
・学びたいという思い
・定量調査の能力開発
・中国への想い

の3つがあります。

それでは以下詳細に書いていきたいと思います。


学びたいという思い

僕は学部生の時から勉強が結構好きでした。中国語専攻だったのですが、しっかりと中国語も学んでいたし、授業の成績もそこそこよかったです。重めの本も毎月4,5冊は読み続けていました。また、学部生ながら自分の論文が論文集に2本採択されています。

そのような思いを秘めつつも、アカデミアの道が険しいことも知っていましたし、一度社会に出てみるのも悪くないと思ったので一度は就職をしてみました。

ただ、仕事をしていく上で「この仕事をすべて成し遂げたうえで、金銭以外の何が残るのか?」という問いに答えられない自分に気づき、短い人生を費やすべきことがほかにあるのではないかという思いに気づかされました。


さらにこうした思いを後押ししてくれる一冊にも出会いました。
それが、人生100年時代で有名なリンダ・グラットン氏の『WORK SHIFT』です!!

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ここで著者は近い将来に起こりうる3つのシフトを読者に提示します。
・第1のシフト:「連続スペシャリスト」
・第2のシフト:「協力して起こすイノベーション」
・第3のシフト:「情熱を傾けられる経験」
以上の3つです。

まず、連続スペシャリストについてざっくり説明すると、「世の中の変化と寿命の長期化により、一度身に着けたスキルだけで一生食べていくのは難しい。そのため、学びなおしを適宜行いつつ、様々な専門分野を時代に合わせて身につけなければならない」というものです。

このような時代の波を見越してか、日本も国家としても多額の投資を行うことを決意したようです。私見ですが、欧州に比べて日本は教育や学問を軽んじていると思っているので、かなり驚きました笑

人生100年時代という追い風もある中で、学びなおしの期間を設けてもいいかなと思いました。



定量調査の能力開発

次に自分が磨きたいと思ったスキルについて書いていきます。それが小見出しにもある通り、定量調査のスキルになります。

自分は学生の頃はゴリゴリのフィールドワーカーで雲南省という中国国内にある東南アジアでフィールドワークをしていました。上述した2本の論文もともにフィールドワークについて書いたものです。

ただ、定性調査だとどうしても客観性に欠けると感じたため、独学で統計や計量経済学を勉強していました。そのかいあって、卒論は何とか重回帰分析を用いた貧困の要因分析という定量分析で書き上げることができました。当時懇意にしてくださった経済学の教授やサークルの同期(現在北欧で経済学博士)には感謝しています。

また、定量分析といえるかはわかりませんが社会人になってからも、社内のデータを使って、現場の傾向分析やマーケティング結果の測定をしていました。前職ではあまりにもデータベースが汚かったのと営業職の強い会社だったため、データの前処理をしているだけでデータサイエンティスト扱いされてました笑 おかげさまで、前処理はだいぶ実務で鍛えられました

さらにデータサイエンスは「最もセクシーな仕事」であるとの意見もあります。

The sexy job in the next 10 years will be statisticians

Harvard Business Review

ですので、身に着けておくとかなり役立つスキルといえます。さらに、自分の中にスキルの一部が身についており、自身が心から学びたいと思えるスキルです。「Must」「Can」「Will」がすべてそろっていたといえます。



中国への想い

僕は結構中国のことが好きです笑
「好き」という感情は本来分析するものではないと思うのですが、あえていくつかの要素に分けてみようと思います。

まず、その広い国土とそこから生まれる多様性です。僕が「中国ってどんな国?」と聞かれたときに答えるのは「中国は広いから多様です」と答えます。そして、キョトンとされます。笑
時間があるときに世界地図で中国とヨーロッパを見比べていただきたいのですが、実はほとんど同じサイズです。そんなヨーロッパには50弱の国があるそうです。中国の省数(23省)の倍以上です。
ドイツとフランスの違いを語るのにどれ程の紙幅を割く必要あるのでしょうか?ならば、デンマークとハンガリーは?イギリスとスイスは?フィンランドとギリシャは?クロアチアとマルタは?
中国を国土面積という観点からのみとらえると、それくらいの多様性があってもおかしくないということです。

※以下の記事は自分が学部生の時に賞を取った作文が掲載されています。中国の多様性に関して私見をまとめているので、もしよければ見てください。


本題に戻ります。
自分は割と多様性が好きです。なぜなら面白いからです笑
自分の常識が通じないときとかになぜ通じないのか、どういった背景があるのかなどを考えることが好きなのです。

中国にはヨーロッパ並みの多様性があることを前提とすると、中国はコスパの良い国といえます。なぜなら、一つの言語をマスターするだけで、中国ならばどこでもなんとかなるからです。さらに、中国人は世界中どこでもいるので、中国国内にとどまらずに使えます。まとめると、コスパがよいから好きです。非常に大阪人らしい理由かなと我ながら感じます笑


大阪人というつながりでいえば、中国人って日本人の中でいえば、大阪人に近い民族な気がします。変な気を遣わなかったり、思ったことを言ったり、、、、
自分は日本社会にどことなく息苦しさを抱えているタイプなので、中国の方があっていたのかもしれません。ひょっとすると日本があっていないだけかもしれません笑


以上より、「学びたいという思い」「定量調査の能力開発」「中国への想い」という三つの点から自分がなぜ中国の大学院に行こうと思ったかについて述べてきました。

次の記事では、
今後の人生をどう生きていきたいかについて
書いています。

引き続きよろしくお願いいたします。



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