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生産管理をされている、あるいは関連した業務をされているみなさんには釈迦に説法かもしれませんが...

生産管理について、今一度理解を深めておくことは決して悪いことではありません。

むしろ、日々の忙しさのせいで、本来の目的や使命を忘れてしまっている可能性もゼロではありません。

ぜひ、生産管理について再認識していきましょう。

工場の中で行われていること

生産管理とは、生産計画に沿って製品を製造する上で、
品質(Quality)
コスト(Cost)
納期(Delivery)

これらのすべてを適切に管理することです。

このQCDを最適化し、製品の計画から出荷までの全工程を効率的に進めることが求められます。

生産管理が正しく行われていれば、トラブルが発生しにくく現場の製造活動がスムーズに進むのはイメージができますよね。

しかし、多くの企業では生産工程や業務プロセスが複雑化しており、生産管理が困難な状況におかれているでしょう。

そして生産管理が不充分だと、製品の品質低下や納期遅れにつながるため、できるだけ早急に建て直したり、レベルアップさせる必要があります。
QCDのコントロールは生産管理の使命といえるわけです。

さて、工場の中では、ベルトコンベアの上を製品がスピーディーに流れていき、手際の良い作業者がモノづくりに従事しています。

初めて工場を見たとき、私は、そのスピード感や手際の良さに驚くと同時に、誰が、どのようにコントロールしているんだろうか...と不思議な感覚をもったことを覚えています。

みなさんはいかがでしょうか?

例えば、製鉄所であれば大きなクレーンや巨大な炉の熱と煙があったり、精密機械ラインであればクリーンルームと自動化された設備があります。
今では、多くの工場で自動化されたロボットや搬送車が活躍しているところも多いかもしれませんね。

ひと口に 「工場」といっても、作っているもの次第で、設備や人の動きがいろいろと違ってきます。
当然かもしれませんが、工場の中で行なわれていることは、「モノを作る」ということです。

部品や原材料を投入し、設備や人手を使って、製品に仕上げていきます。
工場とは、そのままでは人の役に立たないもの、いわゆる付加価値の低いものを、生産という行為(プロセス)によって、人の役に立つもの 付加価値の高いものへ変換する場所なのです。

◆工場をコントロールすること

工場では、たくさんのヒトが働いています。

たくさんの設備があり、さまざまな原材料・部品たち(モノ)が管理されています。 納入業者や出荷先もたくさんあります。

多くの関係する要素を適切に動かし、関係者と上手に調整しないと、「ものづくり」は混乱してしまいます。

これらのヒト・モノ・カネ・情報がすべてコントロールされていなければ、安定的にお客様へ納入することも、効率的な生産をすることも、会社の利益を最大化することもできません。

工場では出荷の納期が決められ、 生産の順序が計算され、納入が指示されます。

使うべき設備が選択され、作業者に指示が飛びます。

部品が運ばれ、加工・組立てが行なわれ、完成品が検査されます。

一糸乱れぬ「ものづくり」の流れを作り上げるには、相当な努力や統制行為が必要であり、一筋縄ではいきません。

行きあたりばったりでは、いつ必要なものができあがるのかわかりませんし、それでは工場は混乱してしまいますし、結果的にコストが上がり、品質が低下する可能性だってあります。

これではまともな「ものづくり」ができません。

情報を受け取り、ヒトに指示を出し、モノを動かし、利益(カネ)を生み出す。
それこそが生産管理に委ねられている使命です。

生産管理の3つの役割

「モノづくり」では、
①計画
②指示・実行統制
③進捗と実績の把握

といった全体管理の仕組みが必要です。

◆「計画」
作業の順序や納期を決定し、設備や材料の選定を行います。

◆「指示・実行統制」
計画に基づいた指示を作業者に伝え、作業を適切に進めます。

◆「進捗と実績の把握」
生産の進行状況や品質を確認し、必要に応じて対策を講じます。

この3つこそが、きちんとものを作るために必要な生産管理の3本柱といえます。

これらの管理のサイクルを回すことで、品質の向上やコストの削減、納期の遵守など、効果的なモノづくりが実現します。

そうしたことが起きないように、工場という巨大な「変換」装置を上手に動かすしくみが 「生産管理」なのです。

生産管理は現場をコントロールし、効率的かつスムーズな生産業務を実現する司令塔のような存在です。

適切な生産管理によって現場の従業員は効率的に作業へ取り組め、その結果、組織の利益最大化につながります。

終わりに

今回は工場では何が行われていて、生産管理がなんのために存在しているか、生産管理のポジションについて紹介していきました。

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参考文献
石川和幸『最新版 図解 生産管理のすべてがわかる本』日本実業出版社


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