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不動産を売却した話

こんにちは、上野です。

つい昨日ですが、26歳から10年間所持した不動産を売却しました。
不動産投資大好きな人ならいざ知らず、素人の私にとって一生で一度あるかないかの体験でした。
今回はその経験を書き残しておこうかと思います。


最終精算

購入時期: 2012/07 売却時期: 2022/07
購入価格: 3500万 売却価格: 2840万
売却時残債: △2630万
立地: 千住大橋駅 徒歩数分
築年数: 2012年新築
タイプ: 1LDK 約50m2

購入きっかけ

入社5年目で会社辞めるときのことです。
起業か、個人事業を考えていたので、しばらく信用を使えないだろうと。

また投資自体に関心があり、不動産投資を経験する機会。
もし失敗してもまだ取り返しがつく。
そんな折、知り合った起業家の方から不動産のメリットを聞いたのが後押しとなりました。やりたいと思ってるときは都合よくそういう話が入ってくるもの(いま思えばカモのような状態)

当時26歳の私にはとても巨大な金額で当然怖かったのですが、実際体験しないと一生分からないままという好奇心で振り切りました。
最悪失敗しても数百万の残債が残るくらいの被害で済むだろうという気持ちでした。

あと余談を言えば、団体信用保険は生命保険の営業を断る1つとして使っていたような。

気をつけること

今だから言える結果論にはなりますが、購入時の選択をメモしておきます。

なんちゃって住宅ローン

詳しくは検索してみてください。
住宅ローンか、不動産投資ローンか、購入目的によって銀行金利が変わります。
2012年くらいは不動産投資ローンの場合、3%近くありましたので、確定申告時に減価償却を利用しても+ー0になればいいくらいでしたね。
注意)いまでも住宅ローンで複数件購入させる業者がありますが単純に危険かと。

業者からの手数料・紹介料バック

購入を促すために色々とサービスする業者もいます。
一瞬いい話に聞こえるのですが、金の出どころはちゃんと明確にした方がいいと思います。実際どっかに乗っけられているというケースも。
実は私もバックをもらったりしましたが、程なくそれらのお金は詐欺案件で消失しました。上手くいかないものです。目の前のあぶく銭に惑わされないように。

家賃保証(サブリース)

結論つけない方がいいと思います。
初心者のうちは空室が怖くてつけがちなのですが、売る時に本当に邪魔になります。そして外すのが大変です。
違約金は最低3ヶ月は取られるし、業者は法律を盾に外すことを拒否してきます。業者とはこの件で何度も言い合いしました。
都内で新築、空室は一度も発生しませんでした。
立地によるのかもしれませんが金額も保証されるわけではないのでおすすめはしないです。

契約書類等

過不足は売る時に発覚します。
全ての書類(パンフレットも含む)は売るまで保管しておく、原本は渡さない、引っ越しの際も無くさないように注意することが大切かと。
そして初回契約時に渡されていないケースもあります。いい加減な仲介業者だと本来あるべき書類が不足していたり、買主が知るべき情報が不明だったりします。
私のケースでいうと購入時に仲介してくれた方とは購入年以降は一度も会ってません。
(あなたが金持ちでもない限り)売って終わりの業者が多いのでその後の面倒はほぼ見てくれませんので、購入時からしっかり確認しましょう。

業者の信用性

結局は「人」です。
主要エリアにデカデカとビルが立っているからって信用しちゃいかんということですね。
都合悪い時に豹変、不義理な対応、「人」の恐ろしさが沢山溢れている業界かと感じてます。みんないい顔をしてくるので見極めるのは難しいと思います。
できることといえば分からないと言って人任せにしすぎないことですかね。

自己破産

当時私と同い年の間でちょっとした不動産購入ブームがあったように記憶してます(私がそういうアンテナを張っていたから情報が入ってきただけかも)
中にはとても笑えない話もありました。
公認会計士の知人は厚木の物件を8000万で一棟買いしたのですが、蓋を開けてみると、荒んだボロアパートで空室が数件あり、水漏れや破損も見つかるなど、かなりやばい状態(実際の物件評価額は4000万弱ということ)
家賃保証は2ヶ月目以降は振り込まれず、毎月50万近いローン返済、当時25歳とかだった知人には支払いは不可能。結局彼は自己破産をしました。
その後、彼は個人事業として年収数千万を稼ぐようになったので結果的に笑い話にすることができてますが、普通なら人生が終わるような話です。
確かプライムだかなんだかっていう業者だったかな。最低ですね。
これだけ巨大な金額が動く世界に平気でこういうアホ提案をしてくる業者や人がいることは1つ事実として受け止めておく必要があると思ってます。

売れるまでの心境

私の場合、幸いなことに最初の入居者が売却時までずっと住んでくれたということでそこまで大きな心境の変化がありませんでした。
入ってきた賃料が固定資産税で消えるので毎年ほぼ残らんので、そこまで投資をやってる実感がなかったと言うのが実際のところでしょうか。
購入して5年以内はそこまでやることがないので業者とも疎遠になりがちです。6年目以降からうっすら売却を考え始めるものですが、ちゃんと相談に乗ってくれる業者や知人はいなかった感じはありました。
家賃保証をしてくれている不動産業者にも相談したのですが、微妙なアドバイスをされ、具体的にどうすればいいかが分からないままでした。

最初の節目は5年

売却を考える1つの目安です。
不動産の所有期間によって税率が変わるというものです。
詳しくは短期譲渡長期譲渡について調べてみてください。

家賃保証

約4年ほどで家賃保証の金額が下がりました。
126,500→122,500だったかと。
ちょっと想定より早かったですが、10年間で一度のみでした。

修繕積立費

約5年ほどで建物の修繕積立費が上がりました。
住人の中には家賃を滞納するなどの人もいたり、建物の何かしら破損される人もいたり、単純に空室があったり、色んな理由で当初予定してた積立額を達成できないということで金額が上がったりするのですね。
15年以上とか持つ人は大規模修繕と合わせてこの辺は想定されておいた方がいいかと。

飛び込み営業

購入から8年目あたり、どこから漏れたのか、私の携帯宛にしつこい飛び込み電話。いつもなら無視するところ、上記にも触れた売却相談に乗ってくれる方がいなかったという心境もあって、ついつい飛び込みの業者に吐露してしまう。
物件一棟を会社の寮として購入検討している方がいるとのこと、話はトントン拍子に進んでいきましたが、ローン審査が降りなかっただか、コロナかなんだかで連絡が途絶えて売却の話は一旦消えました。
今だから正直に言えるのはこのとき売らなくてよかった。
そしてこの飛び込み業者は劣悪でした。最終報告なく連絡途絶えたのも失礼な話ですが、最初この業者の提案してきた金額が残債と相殺して500万ほどマイナスだったことに、私は担当営業を一喝しました。
「わざわざ飛び込みで営業して、平気でマイナスの提案をしてきてマスが、自分が逆の立場だったらどう思いますか?」
語気は強めに。この後相殺して0〜−50万以内にしますみたいな交渉がありましたが、だったら最初の−500万はなんだったんだと。
実際売れてプラスに終わった今思うのは最低の提案だったということ。

売れたときの心境

「本当に売れるんだな」というのが率直な心境でした。
実際、型落ちの区分を誰が欲しがるのだろうと思ってました。
しかしながら、世の中には色んな人がいるもの、そして購入理由も人それぞれ。
今回は一括現金購入だったので金はあるところにはあるものだと。

仲介業者

知人紹介の個人不動産業者に売買をお願いしました。
かなり年配の方でしたが、知識も豊富で堅実な感じでした。
2022年1月から依頼して約半年で売却までお世話になりました。

飛び込み営業再び

仲介業者にお願いしてから2022年1月からしばらくは結果が出ませんでした。
上記「気をつけること」にも記載した家賃保証がネックになったこともありました。
そんな折、再び劣悪業者から横やりが入りました。既に買いたいという客がついているからいま依頼している仲介業者から自分達のところに乗り換えないかというもの。
業者同士交渉してくれればいいのに、わざわざ私に連絡して揺さぶりをかけてくるという。
仲介業者の方が色々と間に入ってくれたおかげで、この飛び込み業者が以前免許を剥奪されていることなども明らかになり、結局提案内容は私に言っていたのと食い違う内容でした。
本当にこういうアホみたいな業者は撲滅されてほしいと心底願います(こういう業者が一等地のビルにオフィスを構えてたりします)

「自己責任」の自覚

私が体験した中でも、人づての紹介投資はすべて詐欺が発覚し、そして元本は返金されることなく、すべてが闇に消えました(裁判は行われますが、残念ながら主犯格はいまも普通に生活しておるわけです)
ああもうダメだと思ってちゃんと返金があったのはコインチェック事件のときくらいですかね(あれは詐欺ではなく盗難事故みたいな感じですが)
100%自分以外が悪くても日本では裁判で取り返すのも一苦労というのが現実。
なかなか投資詐欺は刑事事件にはならないのです。だから非人道なことが起きたら訴えればいいなんて思っていても現実金が戻ってこないのです。
こういう現実を知ってますます投資において「自己責任」を本当の意味で自覚しないといけないと思ってます。実は誰も守ってくれないのだと。

長々と記載してきましたが、今回はこの辺で一旦終わりにします。
断片的で上手く文章表現ができてない部分がありますが発信の練習も兼ねているのでご勘弁。
とりあえず濁しているところはありますが、経験したことそのままなのでこれから投資を検討する方への1つのメッセージになればと思ってます。

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