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「負けるが勝ち」。祭りなんだから楽しまなくちゃ!セリーグ勢のエンターテイナーぶりに脱帽。オールスター

オールスターは祭りだ。楽しんだ者勝ち。セリーグの選手たちのエンターテイナーぶりには脱帽だ。試合には負けたが、ホームランダービーで魅了した。そして球種を事前に教えてから投げる投手も。「負けるが勝ち」と言いたくなるほど、球宴を満喫しているように見えた。

広島で20日に行われたオールスター第2戦。これが祭りと思えたのは四回表の攻防だろう。マウンドに立つのは元メジャーリーガーのトレバー・バウアー投手だ。サイヤング賞受賞経験があり実力は折り紙付き。その32歳右腕がとんでもないことを始めた。

なんと全球。事前に球種を教えてからのピッチング。このイニング先頭の万波中正選手と対峙した。初球のストレートと2球目のスライダーで空振りを奪った。そこからファールなどで粘られる。

カウント2-2からの7球目。スライダーが高めに浮いた。今季パリーグ2位の15本塁打を放つ万波選手にレフトスタンド中段に運ばれた。

打たれたとはいえ、バウアー投手の企画は十分すぎるほどのインパクトがあった。「球宴はファンのためのもの。ファンがいないとプロ野球は成り立たない」。バウアー投手は十分にファンを魅了した。

試合前に行われたホームランダービーでも、主役はセリーグのバッターたちだった。初戦の岡本和真選手(巨人)と柳田悠岐選手(ソフトバンク)の「大砲対決」は岡本選手に軍配が上がった。

セリーグの前半戦の首位打者、宮﨑敏郎選手(DeNA)も初戦で万波選手に打ち勝った。巧打者というイメージの強い宮崎選手が2分間で6本をスタンドインさせた。いつもと印象の違う打撃にスタンドのファンも大喜びだ。

決勝に名乗りを挙げたのは前日に勝ち上がっていた細川成也選手(中日)と岡本選手。「セリーグ決戦」を岡本選手が制した。公式戦でセリーグトップの20本塁打を放っている岡本選手が球宴の舞台でもトップに輝いた。

セリーグは前半戦で大混戦だった。阪神が首位を独走していたが、広島が猛烈に追い上げて、1ゲーム差に縮めている。DeNAも首位から3ゲーム差で射程圏内。Bクラスにいる巨人、ヤクルト、中日も必死に追い上げを図る。

オールスターの試合ではセリーグは2連敗を喫した。しかしエンターテイナーぶりでは十分にファンを魅了。「負けるが勝ち」といえる球宴だった。

セリーグの各チームよ、後半戦は激しいペナントレースでファンを楽しませてほしい。

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