見出し画像

孤独死は一人ぼっちなのか?

先日、納棺師のお志事での出来事。


66歳、男性、脳梗塞
死亡推定時刻12/25
発見時刻1月下旬


そう、発見されるまで約1ヶ月。
家で脳梗塞で倒れて誰にも発見されずに居た。
これが孤独死

約1ヶ月放置されていた故人様の様子は見れなかった。

黒い納体袋に包まれたまま。
腐敗臭や体の腐敗が見込まれるため開けない選択をしました。

なので状況は分かりません。
遺族も故人様の顔を見れることは出来ない。
(遺族も分かった上で納棺してほしいとのこと)


冬であっても死後1ヶ月経過している体は原形を留めていない可能性が高い。

私達、納棺師が出来る事は修復よりも
腐敗を留めること微々たることしか出来ないから
体を治すことも元通りにすることも出来ない。



きっと約1ヶ月寂しかっただろう。
早く見つけてほしいと思っただろう。

顔すら見れなかった故人様。
でもきっと覚えててくれる人は居るはず。
どんな人も孤独な人は居ないから。


さて、孤独死は高齢者のイメージ
パートナーに先立たれ、一人で住んでいたが
突然死となり誰にも発見されず孤独死と認定。


だが最近、孤独死者の平均年齢は男女ともに約61歳で、高齢者に到達しない年齢(65歳未満)で亡くなっている人の割合は男女ともに50%を超えるという。


つまり、現在は、どのような年代の人でも孤独死するリスクは避けられない現状がある。


病死だけでなく、自殺も含まれるでしょう。


2020年以降
コミュニティ、コミュニケーションの分断。
人に会えない期間が長くなるほど孤独感が高まる。
これにより若年層の自殺は大幅に増えた。



一人で亡くなる苦しみや寂しさは、
私にはまだ分からない。

一人になりたくないのに、孤独になる人。
一人になるのは平気で、孤独になる人。

孤独死は寂しいイメージとなりがち。
でも結局最後は一人で死ぬ

天国か地獄はその人が培った徳によるが
一人で歩き、一人で次の魂となるモノを見つける。


納棺式でも経帷子(白い着物)を着て旅支度をする。

旅支度一式


長い旅を一人で歩む。
きっとこれもツラいかもしれない。寂しいかもしれない。

死んでも孤独なのかと。
でも私は孤独じゃないと思いたい。


どんな死に方であれ、その人を思う人が一人でも居れば孤独じゃない。


孤独死は亡くなった後もその人を思い出してくれる人が居ない人を表すものだと思う。


私が納棺師として唯一出来る事は
故人様を綺麗にしてお見送りすることだけではなく
私の中で思い出として、経験として心に留めておくことだと感じました。


亡くなる時も亡くなった後も一人かもしれない。
でも誰かが思ってくれていると思えば一人じゃないよ。


本来の身体に戻す自然療法クレイセラピー
CLAY OCEAN
クレイセラピスト:SEINA

いただいたサポートは、海を守る団体へ寄付いたします!