違いを認めること
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違いを認めること

息子はお風呂が大好きだ。水中メガネをして潜ったり、曲がったストローを口に加え、忍者のように何分間も水中に浮いていたり。鼻歌を歌いながら、レゴやダイナソーのフィギュアでずっと遊んでいる。戦いの実況中継をしながらずっとずっと一人で(正確には妄想の相手と一緒に)しゃべり続ける息子。「もういいかげんに・・・」と言おうとする頃、ようやく出てくる。

最初は一緒に大人が入るけれど、そのまま彼に付き合っていると、ふやけて体がシワシワの梅干しのようになってしまう。大きな歌声が耳について離れない、頭に響いて響いて神経がやられそうになる直前に脱出する。

そこで先日のできごと。

「おかーさん!おかーさん!でたよー!!」

全身びしょ濡れの素っ裸状態のまま、大声で叫び、歌い、まだまだお風呂遊びの熱が冷めないまま、目についたレゴでまた遊び出す。「お風呂の音は外に響く」という事実を知らない息子がそのお風呂から出ただけでも、ホッとする。

ちなみに息子がお風呂で遊んでいる間、常にその声や音が聞こえるか意識を集中するようにしています。知り合いのご親戚がまだ小学生だというのに、お風呂で亡くなったという悲しい話を聞いたからです。疲れていたり、何か偶然に偶然が重なって、悲しい事故は起こります。息子は幸い今のところ「静かにお風呂に入る」習慣がないため、分かりやすいけれど、気をつけなければ。

11月も終わりに近づいたというのにまだまだ本格的な寒さはやってこない。それでもお風呂上がりに濡れたままでは風邪をひいてしまう!と思い(ひいたことないけど)すぐに私は大きなタオルで全身をグルッとした。そこで息子の逆鱗に触れたのだ。

「キッ!(にらむ音)寒いよ!ふかないで!」

意味がわからない。え、早く拭かないと寒いんだよね?

「ちがうよ、タオルでふいたら寒いの!やめて!」

さっぱり意味がわからない。
「いつまでも濡れたままでは体が冷えちゃうよ。」と私が言っても、全く日本語が通じない。そのうちに息子が言い出したことが衝撃的だった。

「みんなそれぞれ違うの!ボクは寒いの!みんな違っていいのに、どうしてオトナなのに分からないの?!」

それは私がいつも言う言葉。きっと幼稚園でも聞いてきたんだな。でもイライラしてきたオトナは言った。「フツーは濡れていると寒くて、タオルで拭いたら寒くなくなると思うのだけど・・・」納得のいかない息子が泣きそうになったので、「わかったわかった。そうだね、濡れていると温かいんだね。」

本当は「フツー」という言葉を使いたくない。いつもいつも「ちがい」を求めている自分なのに、こんな時は便利に「フツー」を使ってしまう。本当に子どもの気持ちはピュアなんだな。

暑さ寒さにも、個人の感じ方の違いは確かにあるわけで。息子にとって「今日あの時」は確かにタオルで拭いたら寒いと感じたのかもしれない。タオルは乾いていたから、私なら完全に逆の感覚。でもこんなちょっとした事でもしっかり自分の思いをぶつけてくれる息子。自分の「あたりまえ」が相手の「あたりまえ」ではないことを、日々教えてくれます。

その後のパンツ選びにも一苦労。全く同じメーカー・素材・サイズなのに、色がちがうだけで「それは嫌だ」となる。「え!色が違うだけだよ!全く同じなのに!!」驚きを隠せない私。

「絶対やだ。そのパンツは絶対にはかない。」

そうだった。色にこだわるのは私も同じ。それなのに「ただ色が違うだけなのに」と思ってしまった私が悪かった。たかがパンツ・・・と思ってはいけない。たかが6歳と思ってもいけない。彼にとって一日の気分を左右する、大切なパンツの色。

グレーのパンツは絶対に嫌だ、ブルーがいいそうです。

息子よ。そのままでいいよ。おかーさんは時々イライラしてしまうけれど。そんなおかーさんを大好きと言ってくれる息子。思春期真っ只中の娘の精神的成長に寄り添うこと、息子の真っ直ぐで綺麗な心に向き合うこと、そんな毎日を通して、私は子供たちのおかげで生かされているな、と強く感じる今日この頃です。

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