すべてはつながっていました
運転者という小説を読みました。
「報われない努力なんてない」という言葉を読んで、なんだか納得いかない感じが心にもやーっと入ってきたけれど、本をすべて読み終わった後はもうこの言葉に深く深くうなずいてしまいました。
喜多川泰さんの「運転者」
大ベストセラーなので、すでにご存じの方も多いかもしれませんが、一人でも多くの人が助けられるかもしれないと思うと、紹介せずにはいられません。
夜、息子を寝かせた後の22時から深夜2時まで。ゆっくり味わえばいいのに、4時間、ずっと止まることができませんでした。
何が良かったか。
宇宙のつながりを知れたこと。このご飯一杯のありがたさをあらためて実感できたこと。
そんなこと分かってる。口で言うのは簡単だけど、この小説を読んで涙を流したように、たくさん感情を動かして心に定着させていく必要があると思う。
なかなか日常の波に流されて暮らしていると、しっかり心から感謝するとか、自分の存在の役割とか、恵まれた環境とかに意識を向けることは難しい。
特に、主人公が私と同じ40代。もう泣かずにはいられない内容でした。
私と食べ物はつながっている。私とあの人もつながっている。私と世界はつながっている。私と宇宙はつながっている。すべて自分なんだ。
環境という横の枠組みでもつながっているし、太古からの膨大な時間という縦の枠組みでも深く深くつながっている。
そう思うと、息子が起きてこない。起きたと思ったら、「こたつが温かくない!」と怒られた。そんな現実がどうでも良くなる。
と言いたいところだけど、やっぱりイライラしてしまう。
難しいなぁ。どんなに大泣きして心が洗い流され生まれ変わった気持ちになるほど感動しても、夜寝て、朝起きて、現実を目の前にすると、感激した昨晩の心は一体どこへ行ってしまうのだろう。
あまりに早く消えて無くなってしまう「気持ち」に驚きます。
上機嫌でいることの大切さにあれほど深く感動したのに。
朝からイライライライラ・・・もう一度読まなくちゃ。
これを、喫茶店で書いています。
おじさまたち。おそらく70代。スマホの話をしています。
トロトロローン!
と大きな着信音。
トロトロローン!
おじさまたち。スマホの音は異常な大きさだし、モンクばかりの愚痴ばかり。だけど、何がこれほど爽快なのか。
やはり上機嫌だからだな。そしてそれを聞いている私も上機嫌だから、「うるさいなぁ」とか思わないんだな。
本を読んだ直後だからか?こういう気持ちがどんどん伝染すればいい。コロナよりもどんどん早く、強力に。
モーニングを心から楽しむおじさまたちからエネルギーをもらえた、寝不足の朝でした。
私はいつもKindle Unlimitedで読んでいます。たくさんの本を定額で読めるって素晴らしい。でもお金を払ってでもこの「運転者」は読みたいと思うほどの内容です。
本に出てきた、自分との偶然の共通点。
40代
ギター
娘
岐阜出身
こんなところもグイグイ自分の心に響いた理由かもしれない。
今、出会うべきして出会った本だったのかもしれない。
最近noteを書くことから遠ざかっていましたが、「この本は絶対に他の人にも勧めたい」「きっとたくさんの人が救われる!」と思い、すぐにnoteに向かいました。
と言っても、ほとんど喫茶店のおじさんの話なので、上手く伝えられていないと思いますが・・・
ということで、「書くこと」に再び戻れた良いチャンスも得られたのでした。
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