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教育投資のリターン

気圧の変化が激しい今日この頃。

頭が痛い。息子はロボット制作に熱中し、うまく出来なくて泣いたり騒いだり。「何回でもやってごらん」という私の声が全く届かないほど、大声で泣きながら悔しがる。そんなエネルギーで溢れる息子に全てのパワーを吸い取られているんだ・・・と思いながら、頭を横にしてみる。治らない。食べれば治る!と食べてみても治らない。お風呂で温まれば治る!と入浴しても治らない。そんな頭痛と格闘しながらやっと就寝。

そして今朝、起きてもまだ痛い。これは熱中症かもしれない。

それが、新聞の記事を読みながらちょっとした言葉に感動して目頭が熱くなったら、頭痛が消えていることに気づいた。頭に血が行き届いていなかったのかな?

ああ、その程度か。と逆に安心したら、今は痛みも気にならないくらいになりました。

さて、どうして目頭が熱くなったか。

今日の朝日新聞朝刊の「声」に投稿されていた、高校生の文章を読みました。今回のテーマは「投資」。新しく高校の家庭科に資産形成などの金融教育が盛り込まれたことをニュースで知りましたが、そういえば高校一年生の娘がつい先日言っていました。

家庭科で将来どれだけお金がかかるか、ライフプランみたいなものを作ったよ。お父さん、お母さん、ありがとう。

そう思ってくれて、ありがとう。

私が高校生の頃、それを自分ごととして学ぶことができていたら・・・と思う。そういう時代ではなかった、といえばそれまでだけど、お金に苦労することは各家庭でその規模も内容も様々。私もこの歳になって後悔することもたくさん。娘にはお小遣い制度の見直しや実際に投資のやり方、考え方についても今から教えていきたいと思っています。

このような若い世代の「投資」についての投稿が5つ。左から順に読んでいくと、最後に「教育投資のリターンは」というタイトルで高校生の文章が出てきました。

これも立派な「投資」。少し違った切り口に微笑みながら読み始めました。

両親からは勉強やスポーツに今までたくさん投資されてきたと思う。期待も多く込められているだろう。けれど私はそれに十分応えてきただろうか。失望させたこともあったかもしれない。

2022年7月12日朝日新聞朝刊

きっとご両親は期待していると思いますが、リターンを求めているか?は分かりません。
少なくとも、私は子供に教育面の投資をして「失望」するなんてことはありません。

私自身、小さい頃は習い事が大好きで、毎日何かしら通っていました。それが長続きしなかったときも、全く異なることに方向転換した時も、親に怒られた記憶はありません。

「唯一今に生かされているのは絵画教室だけ」と長年思ってきました。どれもこれも辞めてしまい、スキルも資格も得られなかった。こんなに投資してくれたのに。親不孝だなぁと思ってきました。しかし、歳を重ねて、親になって、この10年くらい前からはちょっと違うことに気づきました。

今でも同じような性格で「あれもこれも」の繰り返しですが、「それでも自分を信じてくれた」という両親の気持ちが私の心をずっと温めてくれているのです。

「やりたいという気持ちを大切にしてくれた。たくさんの経験をさせてもらえた。」という事実が、私の自信に繋がっています。スキルが身についたとか、経験として語れるという以上のもっともっと深いところで、私は「親からの信頼」という大切なものを受け取ったと思っています。どんな失敗をしても、何度でもやればいいよ。いつでも応援しているよ。というメッセージが心に染み付いています。

両親は多額のお金を投資した割には、大きなリターンを得られなかったかもしれない。それでも、私は自分がしてもらったように「子どもの気持ちを信じる」ことができる大人に育ちました。

今、私は親として、それが最大のリターンだと思います。娘や息子が自分たちの心が満たされて、そしてその子どもたちにまた信頼を寄せることができれば、どんな投資よりも価値のあるものだと思います。

なんて考えていたら、目頭が熱くなったというわけです。

まあ、私はまだまだ両親のように立派に稼ぐことができない半人前なので、教育に投資し過ぎて、生活パンパンのハイリスク状態になっているのは子どもたちには内緒です。

なんでもバランス。何でもかんでもやらせてくれた親のようには出来ません。一生、親には勝てません。これも事実。

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