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DAY 35 子どもと一緒にNZ 2024

(2024年の一年間、高校生の娘と小学生の息子、そして母である私の3人で「ニュージーランド暮らし」を決行します。このチャレンジの準備から現地での暮らし、帰国までの事実、そして気持ちをココに記録しておこうと思います。)

NZに来たらやってみたかったこと。
いろいろあって数えきれないけれど、そのうちの一つが、教会に行くことです。

といっても、私はクリスチャンではありません。
なんの宗教?と聞かれても、うまく何を信じているのか答えられない。

夫の実家でのお寺の行事には参加します。お葬式にも参加します。
クリスマスはたいていケーキを食べるだけですが、子どもたちとクリスマスツリーも飾ります。
ハロウィンはほとんど何もしないけど。

自分も子どもたちも七五三のお祝いはきちんとしたし、お宮参りもしました。
年末に鐘を鳴らしたと思えば、新年には初詣にも行きます。

神道や仏教、そしてキリスト教の良いとこドリをしている人です。

それに関しては良いも悪いもないと思っています。

ただ、どうにか自分の宗教観をまとめて他人に説明できるようになりたい、という思いはあります。

教会に行く

とにかく世界最大の宗教勢力。
世界総人口の3割を占めるキリスト教徒。

彼らの考え方や日常をほんの少しでも見られたら、世の中の3割の人々がどういうメガネで世界を見ているのか、少しは分かってくるかもしれない、という壮大な好奇心を満足させられる体験がしたいのです。

私の単なる好奇心のために神聖な場所に入り込んで良いものか、躊躇する気持ちはないとは言い切れませんが、これまで出会ったクリスチャンの人々は、「そんなこといいんだよ、いつでも来てみたらいいよ」と言ってくれていたのを、鵜呑みにしようと思います。

むかし、むかーし、25年以上前にアメリカでホームステイをしていた時は、日曜日の朝に行く教会が新鮮で、だけどちょっと怖くて、そしてかなり緊張。ただそれだけの印象でした。

大人も子供もいるけれど、クリスチャンではない自分がココにいて良いのか、(良いと言われているのに)ダメな気がしてソワソワしていました。あの時、私はすでに23歳の大人だったけれど(今思えばまだまだ子ども)、どうしてもっと主体的に学ぼうとしなかったのか、後悔しています。もっと異世界を見たり聞いたりすれば良かった。

そして今、もう見られるものは何でも見させてもらおう!という、おばちゃん根性。
家の近くに看板を見つけた教会をネットで検索。

メールで
「クリスチャンじゃないのですけど、ただpeopleにmeetしたいだけなのですけど、あなたのチャーチに行っても良いですか?」と送信しました。

そして
「もちろんWelcome!いつでも何度でも来てください。クリスチャンじゃなくても全く構いません。」

子どもたちと、初めてのチャーチ

日曜日の朝、今日は大雨でした。
家から車で2分。

私は「楽しみ!」
娘は「へー」
息子は「めんどくさー!!」

こんな3人をわざわざ傘をさして駐車場の車まで迎えに来てくれました。

このハミルトンにいくつかある大きな組織の中の一つですので、とくに期待はしていなかったのですが、ジャパニーズが今日来るよ、という連絡が行き届いていたようです。

「リーダーの〇〇です。よく来てくれたね。」

案内してくれました。

むかし体験した教会は、イメージ通りの厳かな雰囲気で、古い長椅子がぎっしり並んだ趣のある室内でした。

・・・が、今日のチャーチは入ってびっくり。
まるでモダンなライブ会場

照明や音響設備が整い、ステージではエレキやドラムはもちろん、ボーカルの人もギターを弾きながら熱唱。

教会の歌って・・・・こうだったっけ??
とっても素敵なメロディでロック調。だけど内容はイエス様や聖書。

みんな立ち上がってノリノリで手を叩きながら一緒に歌います。

ライブの後ろ側(会場の正面)には大きなスライド画面(なんていうの?)があり、歌詞もしっかり読めるように流れています。

ミュージック終盤で、生演奏を背に、パスター(牧師さん)がiPadを持って登場。

「いやー、良かったね!みなさん、(演奏者たちに)拍手!」
「座る前に、近くの最低5人の人たちに挨拶してくださいねー」

Hi How are you?
Hey good to see you!

という感じでお話が始まります。

みんなの心が温まってきたところで、今度は画面に代表者からのビデオレターも。

私たちはとにかく呆然。
立っていいのか、座っていいのか、祈っていいのか、そもそもどうやって祈るのか。
さっぱり分からないけれど、なんとなく楽しい。

「今日がはじめての人たち、ウェルカーーーム!」
と言われ、ドキドキ。

お話の英語はさっぱり聞き取れませんでした。
リスニング力の問題の上に、話している内容が聖書について。
私の想像力をもってしても(!)さっぱり分かりませんでした。

まず牧師さんが若い、生き生きしている。
そして服装は自由、Tシャツ短パンで全くOK。子どもは特に裸足の子だらけ。

聖書という本をもっているのではなく、iPadの中に聖書があるらしい。

スピーチは迫力があって、時には笑い、時には涙。
(いつか同時に笑いたい)

きっとTEDの会場ってこんな感じだろうな。まさにそんな雰囲気です。

ライブ演奏に、テンポの良いビデオレター、熱のこもったトークに聴き入り、そして再度ライブ演奏で締まりました。

今日見たこと、感じたこと

大人がこのミーティングに参加している間、子どもたちは2階にある大スペースで異なるプログラムを受けられます。
(遊び、クラフト、歌、聖書など)

ぜひ息子もそこへ入ってもらいたかったけど、断固拒否。
Switch片手にズーーーっと私の足元に座り込んでいました。

せっかく良い(良さそうな)お話をしているのに、息子はおしゃべりやため息。

お菓子やルービックキューブも持ってきたけれど、さすがに1時間半はもたなかった。
何とか次回からはキッズプログラムに参加してもらいたい。
まぁ、初めての場所だしね。ゆっくりゆっくり。


英語リスニングの練習にはあまりにゴージャスな機会。
まだまだ聞き取れないけれど、これから少しずつ分かってくるに違いない。

ミーティングが終わると、会場の入り口付近に皆が並んでいました。
よく見ると、そこには立派なキッチンが。

高そうなマシーンが勢揃い。
フラットホワイト、ロングブラック、ホットチョコレート、ティーなど好きな飲み物をオーダーできて、クッキーなどもたくさん置いてあります。これらは全て無料で、しかも人々のボランティアによってサーブされています。

それらを片手に持って、飲みながら、食べながら、みんなでそれぞれ談笑。

どこからきたの?
これがはじめて?
クリスチャンじゃない?
全然OKだよ
子どもたちは学校楽しい?
NZをどうして選んだの?
妹が日本に行ったことがあるよ

などなど。まさに求めていたmeet people 体験です。
このチャーチはキウイ(ニュージーランド人)の運営なので、キウイピープルが多めですが、メンバーにはもちろんインド、中国、マレーシア、スリランカ、韓国などからの移民もたくさん。そして意外にも日本人は私たちだけでした。

皆で助け合おうという雰囲気
目的を忘れないでというお話
このコミュニティに全員が感謝している団結力
iPad見ながらアーメンしている人々

これから何ヶ月?通えるか分からないけれど、毎週できる限り通ってみよう。
ドキドキしたけど、貴重な体験。まずは参加できたことに感謝。

牛多め&映画鑑賞

また今日もコインランドリー往復です。
今日はふと違う道から行ってみようと思い、試してみるとなんと近道だった。
この嬉しさはなんだろう。

しかも大量のアルパカが見られる丘を発見。幸せ。

以前のニュージーランドでは羊がものすごいたくさんいたと何かで読んだことがあるけれど、わたしたちが住んでいる場所では今、牛が圧倒的に多いです。地球の歩き方にも書いてありました。羊の数はどんどん減っているそうです。(南島の方にはたくさんいるらしいですが)

黒い牛、茶色い牛、白い牛、馬、そしてアルパカが長い首を優雅にひねりながら草をむしっている姿は本当に心が和みます。

ところどころに羊を見つけて、その体が小さいなぁと感じるほど、牛の姿に見慣れてきた今日この頃。

そして週末はみんなで映画の日。

と言ってもNetflixですけど。

娘と息子、そして私が気にいる映画をみんなで一緒に見ることに。

最近、それぞれがそれぞれの好きなことをやる暮らしが出来上がりつつあり、家族なのにまるで他人同士のシェアハウス。

何かみんなで一緒にやること(今日のチャーチもそうだけど)を少しでも増やしたい。

今日選ばれたのはラピュタ。

我が家では息子がテレビばかり見るので、全て英語ならいいよ。ということにしています。
ということで、今回のラピュタも英語で。

久しぶりにジブリの世界に浸れました。
これまでに何度も見た作品。セリフも声の調子も言い方も頭に入っていたから、英語なのがとても不思議でした。


日本語の声優さんたちのレベルの高さを思い知りました。

日本人が作った作品に、プロの声優である日本人が、どこから見ても日本人の魂を吹き込むのだから、吹き替え版よりも優れているのは当たり前と言えばそれまでだけど。

とにかく、ニュージーランドで英語版のラピュタを鑑賞し、自分が日本人であることになぜか誇りを感じるという雨の午後なのでした。

サポート頂けたら嬉しいです!自分の世界をどんどん広げ、シェアしていきたいです。コツコツ階段を登り続け、人生を楽しみ尽くします。