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秋桜 《詩》

「秋桜」

最後の月が沈む時 

空の向こうを記憶が包む

見つけた声ひとつ

風に消され彷徨う雲となり 

幻影の中 降り頻る雨

濡れた大地に小さな蕾がうずくまる

儚く綺麗な純愛に似た薄紅の花を


数えた夜を胸に抱き  
想いは消えぬ秋桜

咲けない花なら枯れましょう

全てを置き去りにしたままで

貴方ひとりを悪者にして


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