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#ビジネスにちょっとだけ役立つかもしれないこと 『組織拡大の成長痛』

中学に入学したとき、ぼくの身長は149cm だった。
中学を卒業したとき、ぼくの身長は174cm だった。
3年間で約25cm 伸びたことになる。
なんか知らんが、膝が痛かったなぁ...。

いま思えば、あれが成長痛ってヤツか...。

さて、この連休の間、東京オリンピックの開会式が行われました。
緊急事態宣言中での開会式ということもあり、また開会直前にすったもんだがあり、開催側としては大変だったんだろうなぁ、と思いながらテレビで見てました。
歴史的に見ても今回のオリンピックは、類を見ないものであり、今後もこうした環境での開催はなかなかないだろうと思います。

その開会式の中で、何度も使われていた言葉が「多様性」でした。

時代は、個人が尊重される時代へ移り変わっています。
特にミレニアム世代、Z世代と呼ばれる人たちは個を重んじるとか、帰属意識が低いとかって言われてます。
個人的には、こうしたなんちゃら世代とかって区分けして言うこと自体が多様性を否定しているようにも思いますが...。

帰属意識が薄れているというのは、社会が変化しゲームチェンジが頻繁に起こる中で、生き残っていくために必要な時代の流れだったりするような気がします。

という長い前置きのもと組織の拡大と帰属意識について考えてみたいと思います。

そもそも「帰属意識」とはなんでしょうか?
帰属意識とは、「ある集団に属している、またはその集団の一員であるという意識」を意味します。元々は心理学用語のひとつでした。
ここで集団とは、家族、学校、会社、学校、自治体、さらに国等の大小あらゆる単位で用いられます。帰属意識が高いということは、所属する集団に対して一体感を持っており、愛着や興味・関心などが強いことを意味します。当然ですが、帰属意識が低いというのはその逆です。

そして、企業等の集団では、その企業の目的、目標の達成に向けた行動や責任をもち、所属し続けたいという気持ちが強い人材が帰属意識の高い人材といえます。

わが社において、現在は事業拡大のフェーズであり、次のステージに進むときを迎えています。社員も40人を超えてくると、一人ひとりに対しての関係性が弱くなってきます。

さまざまなスキルや考え方や価値観を持った人たちが仲間に加わります。
そうした中で、企業の進むべき方向性を示していかなければなりません。

ここでいろいろな歪みが生じます。

この歪みは悪いことではなくて、組織が成長する上で必要な成長痛だと考えています。
この痛みを乗り越えないと次のステージにはいけません。

そうしたときに、伝える力の重要性を非常に感じます。
こちらも参考にしていただければ嬉しいです。


さて、「個」が尊重される時代に移り変わっている現在において、会社への帰属意識が薄れていると言われています。しかし、少子高齢化による人材不足が進む中、会社を成長させ事業を拡大していくためには、社員の帰属意識を醸成し続ける必要があります。

当社の採用については、帰属意識を重要視します。ただ、採用時には帰属意識もヘッタクレもないので、当社が掲げるビジョンの共有と同質性をみたうえで一緒に働くイメージを持ちます。
その次に多様性を重視しています。

では、近年の帰属意識についてどうでしょうか?
帰属意識の在り方自体が変化しているのではないでしょうか?
Z世代とかミレニアム世代ということは抜きにしても、個を重要視する人や社会的貢献を重要視する人はいます。
企業とのエンゲージメントについても全体的に弱くなってきています。これは、紛れもない事実です。
まずは、個人の成長という観点考えると、企業は個人が成長できる箱(集団)という意識が強いのではないでしょうか?
企業内において、さまざまな共有体験が得られるということが重要視されると思います。
一方、社会に対しては、自分が関わっている仕事が企業という箱(集団)を通じて貢献しているか?
この2点が、近年の帰属意識を高める重要な要素ではないかと思います。

この帰属意識への変化の背景にあるのが、社会の変化が影響しています。社会はデジタル化が進むと同時に、モノからコトへのシフト、コト付きのモノへのシフトが起きています。
企業内(組織内)に存在する事でさまざまな体験や経験を積むことによって個人が成長できるか、さらに、その成長過程が社会に貢献できているかという実感、これが現在の帰属意識でしょう。

企業側は従業員に対して、このような場を提供していかなければなりません。そして、その場の在り方は時代の流れとともに変化します。その変化にも常に対応していく必要があるのです。

社会環境の変化により、個人のコミュニティの在り方が変化しています。SNS等で繋がった弱いエンゲージメントが主流になっています。企業に対しての関係の在り方もこうしたコミュニティの延長という流れが強いのではないでしょうか?
この流れはリモートワークが主流になったことも後押ししています。
Z世代やミレニアム世代と呼ばれる人は、そういったコミュニティの在り方が当たり前なだけで、その世代以外の人でもこのような意識をもっている人はたくさんいます。

このような事を認識した上で、企業としての古い帰属意識の考え方をバージョンアップし、新しい時代に即した企業と社員、株主、顧客等、全てのステークホルダーに対しての関係性を考え直していくことが求められます。

とはいうものの、企業としてのルールにキチンと対応しながら運営していかなければなりません。
これが、ESG投資が注目される一つの理由(ここでは、特にG)でもあります。

企業は、社会の変化に対応しつつ、あらゆるステークホルダーと良質な関係を築きながら、企業の成長に伴う成長痛を克服しながら価値を高めていかなければなりません。

とは、いうものの実現していくのは、とっても難しい時代なのです。
だからこそ、やりがいもあるのです。



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