見出し画像

1st EP「Yattokame(ヤットカメ)」を紹介します

昨年の今頃、私はCD制作に向けてレコーディング作業の真っ最中でした。今回の記事は、自己紹介の延長として自身初のミニアルバム「Yattokame(ヤットカメ)」についてお話します。

タイトル「Yattokame(ヤットカメ)」とは

「やっとかめ」とは、今ではほとんど使われていない名古屋弁で「久しぶり」という意味です。今は別の場所で生活していますが、私はかつて名古屋で暮らしていました。

画像1

・楽しかった名古屋での生活

名古屋は私がバンド活動を行っていたとき拠点にしていた街でした。日常生活やバンド活動を通して多くはありませんが色んな人達と出会う事ができました。その中には今でも交流を続けている友人もいます。名古屋での思い出は嫌な事もありましたが思い出すのは楽しい事のほうが多くて、名古屋の楽しかった思い出は今の自分の拠り所になっています。

・タイトルに込めた私のメッセージ

名古屋弁で「久しぶり」を意味する「やっとかめ」という言葉を作品のタイトルにしたのは、今も名古屋に住んでいる音信不通の友人達に向けて「オレはまだ生きとるぞっ!音楽もやっとるぞっ!」というメッセージを伝えたかったからです。

作品紹介

1970~80年代のハードロック・ヘヴィメタル、THIN LIZZY, ZIGGYが好きという方には気に入ってもらえると思っています。
・Yattokame(Digest)

※画像をクリックするとCD購入のリンク先へ移動します。

画像2

・収録曲

1.Cat in boots  

2.Escape from life and death  

3.Sing a song together  

4.End roll

・参加アーティスト及び制作スタッフ

Seigen Yamamoto : Vocal, Bass, Guitar 

Akira Kawasaki (mouse on the keys) : Drums 

Keiko Morikawa : Chorus 

All song written by Seigen Yamamoto

Produced by Akira Kawasaki (mouse on the keys), Seigen Yamamoto

Engineered by Daisuke Yamashita, Toshiya Takahashi 

Mixed and Mastered By Daisuke Yamashita at Rinky Dink Studio 

Recorded at Rinky Dink Studio, Shimokitazawa, Tokyo ; ACOUSTIC,                                      Utsunomiya, Tochigi 

Design and Art Direction by Miho Yoshida 

それでは収録曲を曲順に紹介します。

1、「Cat in boots(キャット イン ブーツ)」

曲名は“長靴を履いた猫”という意味です。シャッフルのリズムにギター2本のハーモニーを軸にしたこの曲はTHIN LIZZYイメージして制作しました。

歌詞の内容は、夜の盛り場の場末のバーで今夜も酩酊している男の歌です。酔っ払って好きな歌を歌い、店内で気になる女の子をナンパしたらその女の子は売春婦だった・・・。世界中の盛り場で繰り広げられているであろう男女のやりとりを想像しながら歌詞を書きました。

2、「Escape from life and death(生と死から逃げろ)」

このCDを制作する際、私は洋楽らしさを追及しました。私が夢中になって聴いた洋楽は元の曲のタイトルと日本語のタイトルが違うというケースがありました。(例:THIN LIZZY "The Boys Are Back in Town"⇒ 日本語タイトル“ヤツらは街へ”)。この曲は洋楽っぽくしたくてわざと日本語タイトルを別に用意しました。

曲はオーソドックスでクラシックなハードロックです。Black Sabbathをイメージして制作しました。

歌詞の内容は、仏教が伝える四苦八苦から開放されたいという願いを込めたものです。生きていればいつか死にます。死んだら別の何かに生まれ変わりまた生きることになる、輪廻転生の思想です。輪廻転生から開放され本当の自由がほしい、そんな希望を歌詞しました。

3、「Sing a song together(一緒に歌おう)」

この曲も洋楽っぽくしたくてわざと日本語タイトルを別に用意しました。

今回の収録曲の中では完成が一番古くて、2014年にtunecore JAPANで配信しました。大好きだったZIGGYを意識した曲です。

曲の内容は、シンプルなポップロックで、私の理想であるロックとポップスの中間を狙った曲です。

歌詞の内容は、生きることは辛く、この世は退屈で虚しさを感じることもあるし、生きていると困難に遭遇して恐怖で全身が震え何もできなくなってしまうことがある。怖がらなくていいんだ。ともに歩もうという思いを綴りました。

配信したとき歌詞は日本語だったのですが、今回CDに収録するにあたって歌詞を英語にしました。このCDの曲は全曲英語にしたかったからです。先ほども書きましたが、洋楽らしさを追及していたので日本語が歌詞の曲は収録したくありませんでした。しかし曲数が足りないので完成している曲は外せないという理由から、日本語の歌詞を無理やり英語に翻訳してレコーディングに間に合わせました。

付け焼刃の歌詞なので充分なリハーサルをしない状態でボーカルをレコーディングしてしまい、録音後の編集作業を満足に行わないままマスタリングをしてしまいました。作曲・レコーディング作業は時間に余裕を持って計画的に行うことを痛感した、私に今後の教訓を残した曲です。

4、「End roll(エンドロール)」

ボーカルがないインストゥルメンタルのこの曲は、当時通っていた専門学校で出題された課題を提出するために制作した曲です。課題の内容は映像学科の学生たちが制作した短編映画のエンドロールに曲をつけるというものでした。映画の内容に沿った曲を作るというのが条件だったので繰り返し映画を見ながらエンドロールになったら映像に合わせてベースを弾くという方法で作曲をしました。

私は唯一弾ける楽器であるベースだけを使ったインストゥルメンタルの曲を作ろうと思いました。ベースの低音が良い余韻を残し映画をより印象的にするのではないか、私はそんなイメージを持ちました。

この曲はベースを3つのトラックに録音しました。①ルート音を八分音符で弾いてテンポキープしたトラック、②ルート音の1オクターブ上の音と、ルート音の3度上の音を押さえて弾いた和音のトラック、③メロディを弾いたトラックの3つです。

それぞれのトラックは、楽器屋でベースを買ってきた初心者がその日のうちに弾けてしまうくらい簡単なフレーズを録音しました。簡単ですがベースという楽器を上達させるには必要な要素を取り入れたベース初心者練習用の曲としての役割も果たしたい、そんな思いで制作しました。

・参加アーティストに感謝

今回レコーディングに参加していただきドラムを叩いてくれた川崎昭さん、コーラスを担当してくれた森川恵子さんのお二人には、この場を借りて改めて御礼を申し上げます。

川崎さんのドラムでロックらしさが更に際立ち、曲全体がパワフルになりました。やはり打ち込みは生のドラムには勝てません。

森川さんのコーラスは曲に彩りを追加してくれました。そして私のボイストレーナーとして指導尽力されたことにとても感謝しています。

以上で収録曲の紹介は終りです。次にジャケットの由来について説明します。

ジャケットの説明

ジャケットは私が大好きな仏像をモデルにして描いてもらいました。モデルとなった仏像は、東大寺・五劫思惟阿弥陀如来坐像といいます。

・東大寺・五劫思惟阿弥陀如来坐像

画像3

五劫思惟とは“とても長い時間瞑想した”という意味です。巨大なアフロヘアーが一際目を引くこの仏像には以下のような意図が込められています。(ここから先は仏教の話になります。少々面倒くさいですがお付き合い下さい。)

・阿弥陀如来誕生のエピソード

無量寿経というお経によれば、法蔵菩薩(後の阿弥陀如来)は仏に成ろうと誓った際に四十八の誓願を立てて、この四十八の誓願が達成されない限り自分は仏には成らないと宣誓したといわれています。長い時間を経て法蔵菩薩は四十八の誓願を達成して阿弥陀如来に成仏する事ができました。

・異形の仏像に込められた意味

ここからが本題です。人が坊さんになろうと出家する時、決意の表れとして剃髪をしてそれ以降は戒律に従って修行する日々を過ごします。この仏像は法蔵菩薩が仏に成ろうと剃髪して以来、頭髪を手入れする時間を惜しんで修行に励みその結果阿弥陀如来に成仏した姿を表現したものです。この巨大なアフロヘアーは伸びきった髪の毛を表して誓願が達成するまでに長い時間がかかった事を意味しています。

・ジャケットに込めた私のメッセージ

私が以前のバンドを脱退してからこの作品を完成させるまで14年の年月を費やしました。ジャケットに五劫思惟阿弥陀如来を用いたのは、私の作品も完成するまでに長い時間がかかったという事の他に、友人の一人にある時期までに自分の作品を発表すると約束したことが達成できた事を表したかったからです。

次の段階へ進むために

この作品が完成した事で私の音楽活動は大きな一歩を歩み始めました。現時点ではライブ活動を行うのに必要なバンドのメンバーがいないので、継続してバンドのメンバーを募集する事とそれ以外に一人でもできるような音楽活動を模索して行動に移す事が私の当面の課題です。一人でできる活動としてDAWを使用して制作した曲を配信サイトにアップロードする他に、唯一弾ける楽器であるベースを使ってベースだけを使用した作曲及び演奏を試みている最中です。今後の事は実際やってみないとわかりませんが、自分の好きな音楽が創造できる喜びは素直に嬉しいです。

生暖かく見守って下さい

皆様の応援があると励みになります。豆腐より脆いメンタルなので叩かれればすぐに凹みます。良かった時は褒めて下さい。私は車や電化製品ならとっくにリコールされている欠陥商品のような人間です。どうか生暖かく見守って下さい。


ここから先は

0字

¥ 200

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

常に困窮しています。サポートして頂いたお金は生活費に充てます。