見出し画像

子どもに「お金との向き合い方」どう教える?【本紹介】

長男は今年、小4になりました。

少しずつ物事の仕組みや背景まで考えるようになってきたようで、最近はやや大人っぽい話ができるようになってきました。

お金にも興味深々です。「わたしが毎月いくら稼いでいるのか?」とか、「どんな仕事でいくら稼げるのか?」などの質問も!

お金にちょうど興味を持っているようなので、子どもにお金のことをどう教えていくのがよいのかな?と考えていました。そんなタイミングで、最近、新しく出たコチラの本に出会い、さっそく読んでみることにしました。


こちらは投資家として何冊も本を出されている藤野英人さんが、多感で悩みが多かったという14歳のご自分に向けて書かれた本。

子ども向けのため、とっても読みやすかったです。そして、若い世代にお金との向き合い方を伝えることで、世界をよくしていきたい!という想いに溢れていて、とても胸が熱くなる内容でした。

今の息子にはやや難しいですが、中学生になったら、この本をそっと彼の机の上に置いておきたい!と思わせてもらえるような本でした。

例によって、付箋を沢山立てて読みました。いつもの付箋が無くなってしまったので、クマさん付箋で♡

画像1

今回は、この本から特に共感し胸に響いた箇所をお伝えしたいと思います。

書くことで、私もその箇所をしっかり頭に入れて、口頭でも息子に少しずつ伝えて行きたいと思います。

お金教育への課題感

ちなみにお金のことを、殆ど学校教育でも教わらないのにも、もともと課題感がありました。

私自身、会社員としての生活が長かったので、お金との向き合い方は限定的でした。親から教わってきたことも、どちらかというといかに貯金一辺倒。投資や運用についての知識も皆無で、どう増やしていくかというところは手薄でした。

お金に対して、どう向き合か?という思想的な面も、教わる機会は殆どありませんでした。そのため、とにかく沢山貯めるのが正解!みたいな発想が強かった気がします。

そんな発想を変えたくて、自分でも調べたり、本を読んだり、投資などに詳しい夫に教わるなどして、少しずつ知識や向き合い方をみにつけていっています(今もまさに勉強中)。昔にくらべると、だいぶお金の向き合い方も変わったような気がしています。

フリーランスになるタイミングで、本格的に税金や社会保険料回りのお金に向き合い、重い腰をあげて、株式投資などもはじめました。

もう少し、若い頃に、この手の勉強をしておけたらな……、誰か信頼できる大人が教えてくれたらよかったのに、と思います。お金のリテラシーを子どもたちに伝えることはとても大切だよね?そういう機会が殆どないのってなぜなんだろう?と思ってきました。

おそらく、子どものうちは投資などについて詳しく教えるよりは、お金への捉え方や向き合い方を教えるほうが大事なのだと思います。なので、まさに、そこに光を当ててもらえる本だなと感じました。

「消費」は未来をつくる投票券である

おそらく、今の学校教育で子どもにお金のことを教えないのは、「その役割が家庭にある」と考えているか、「まだ子どもだから、すぐには必要ない知識だ」と思われているかのどちらかでしょう。

しかし、実際には、子どもであっても買い物はするし、14歳であっても、大人と同じように消費者として等しく「お金」と関わっている。と書かれており、ハッとしました。

使ったお金は君が稼いで得たお金ではないかもしれないけれど、君は”消費者”として、そのお金の流れのきっかけを生み出した張本人なのです。
「働いて稼がなければ経済に参加していない」なんて大間違いだと、声を大にしていいたい。

専業主婦・主夫、そしてお年寄りであっても、消費をするだけで、お金の流れを生み出している。商品をつくる会社やそれを販売する会社、従業員など多くの人と関わり支えあっていると書かれており、なるほど!と思いました。

また、そのお金の「使い方」には、消費者の本音や意思が現れる。

だからこそ、「なんとなく買う」のではなく、なぜこの商品を買うのか、決めて買う。応援したい会社のものを買う。「こんな未来になったらいいな」と思い描くイメージがあったら、それに近づきそうな商品やサービスを選ぶことが大事と書かれており、たいへん共感しました。

子どもにはまだ、選挙権はない。

でも”「消費」によって、充分、意思表示が出来るのだ”という考え方はおもしろいなと思いました。

実は、私自身、日々そのように心がけています。応援したい商品やサービス、誠実に作られているものをできるだけ選びたいと思っています。

あまりにも安く買えるものに対しては、「その安さの理由はなんだろう?」と必ず考えます。安さには製造過程での搾取などがあることも多いです。この商品が作られる過程で、不当な搾取がないか?商品が作られるうえでの環境への影響は?できるだけ色んな面から考えて、食品も、身につけるものも選びたい。

なので、これは、子どもたちにも、しっかりと伝えていきたい内容だと感じました。

お金と幸せは別物

この本は、「お金」はあらゆる活動の媒体となり、非常にパワフルである。夢を実現するための、お金のパワーについて書かれています。

しかし、あくまでも「夢」を持つことが先にある。投資とは、お金をもたない「夢」を持つ人達と、お金を持っているけど使う予定のない人を繋ぐ役目があるという説明もわかりやすいです。

しかし、お金はパワフルではあるけれど、万能なものではないとも触れています。ここにも特に共感しました。

かつては形あるものの所有が「豊かさ」の証明だったけれど、その価値観が転換されつつあること。

今の10代、20代は「お金をもつこと」と「幸せであること」を結びつけて考えない人も多いこと。独占的な所有ではなく、違った形で社会を明るくしようとする動きがあり、藤野さん自身も、若者と接する度に未来への希望を感じられているとおっしゃっています。

どちらかというと、日本の未来に対して閉塞的な意見も多く目にしたりしますが、日本の未来への希望に言及されている所が、私はとても良いなと感じました。

この本を読んだ中学生がいたら、きっとやる気や希望が溢れてくる本だろうなと感じています。

そして、この本の最後には藤野さんから読者へのとっておきのメッセージがあります。私はドキドキしながらページをめくりました。ぜひ、読んでみて欲しいなと思います。


*****

他にも、日本のお金の歴史、寄付や共助の意味について、お金を稼ぐための「仕事」への向き合い方、などについても書かれており、とても読み応えがあります。

大人の私が読んでも、なるほど~とお金の向き合い方について得るところは多くありましたし、ちょうど年頃のお子さんがいる方には特にオススメしたい!!と思う本でした。

今度は、藤野英人さんの大人向けの本も読んで、さらにお金について勉強をしてみよかなと思っています^^


最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^よろしければ「スキ」やSNSでシェアしていただけると、とっても嬉しいです! いただいたサポートは書籍購入やnote内の投げ銭など、今後のnoteに活かすために使いたいと思います。