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第585回【筋トレ日誌 その他日々是】576(2022/12/27)▲▲お世話になった方に思いを馳せ、来年の目標を▲▲

年末も近づいてきており、

今年一年お世話になった方々の

お顔を思い浮かべてみたりする。


今年はリアル会食回復の流れにあり、

今までオンラインの世界のみだった方とも

数多くお会いする機会を得ることが出来た。


やはり肌感覚というか、

会いたい人とならばリアルに勝るものなし

だと思う。


今はまた中国のゼロコロナ政策の崩壊が

世界にどのように影響を及ぼすのかは

未知数ではあるが、

来年もリアルの場を増やしていきたいところだ。


さてリアルの場でお世話になる方といえば、

病院の先生もその属性に入るかもしれない。


基本は大きな病気とは無縁なのだが、

かれこれ15年近くも前に

とある大学病院の神経科でお世話になった

H先生には助けられた。


今日はそんな思い出の話である。


何が原因だったのかは

さっぱり不明ではあるが、

20代の後半でジストニアという病に

悩まされた。


ジストニアというと

聞き慣れない病名かもしれないが、

自分の意思通りに筋肉が動かせなくなる。

そんな症状が発症するのである。


私の場合はまだ軽度だったが、

書痙と呼ばれる症状で

ペンを持って字を書こうとすると

腕がロックされたような状況になり、

右手に持ったペンを左手で

押さえながら字を書く、

そんな苦しみをかれこれ5年近く味わった。


日常生活には

なんら影響を及ぼさないので

特段困るのは字を書く時だけなのだが、

20年近く書道を習ってきた身には

字を思い通り書けないことは

この上ない屈辱だったし、

自尊心の大いなる欠落にも繋がった。

(ただし、

 毛筆で字を書く分には

 なんら問題は無かったのだが)


治療法を調べるも

如何せん神経性の病なので、

玉石混交、本当に効果があるのかも

怪しい方法をあれこれ試しては断念し、

正に藁にもすがる思いで向かったのが

川崎の山の中にある大学病院だった。

(と書くと、あそこかーと分かりそうだが)


相対してくださったH先生は

ジストニア界では名の知れた先生であることを

後で知ることになるのだが、

困って落ち込んでいる患者の前で

大らかな性格で随分と助けられたものである。

(私はこれ以外に経験は無いが、

 神経性の病はかなり落ち込むのだ)


人のお困りごとに寄り添う、ってことは

こういう事なのかもしれないね、

と20代も後半になって

ようやく気がついたのである。


ただ一点難点は、

いつも月曜の16時に診察の予約を入れても、

先生と話をするのが夜の9時とか10時になること

だろうか。

月曜の夜7時半からのコナンが始まっても

まだ道半分くらいなのである。


それでも誰一人として

診察患者から不満が出てこないのは、

この先生の人徳によるものだろう。


徳は積め、と言われるが、

正にこのこと。


先生だってさっさと帰って

夕飯を食べたいだろうに、

患者と夜遅くまで付き合うってのは

なかなか出来ないことだと思う。


病院で診察時間が長いのも困るけど、

短すぎるのも寂しいもの。

ましてやカルテのモニタを凝視して

こちらを見てくれないとなると、

がっかり指数は高くなってしまう。


H先生は患者と正面から向き合うため

雑談もヒートアップするので

診察時間が長くなるわけだが、

それでもいいじゃんと思わせる人柄。


当時の私はとある国家試験の勉強中だったので、

試験勉強の悩み、愚痴、その他を

先生と話に行けることが

一番の楽しみだったのだが、

人に話をさせたくなる性格を持つ人って強い。


と、ここまで書いてきて気が付いたが、

人の話を聞いてあげられる力は

世の中では『傾聴力』と言うが、

これを持っているだけでも

他の人よりもパフォーマンスの高い

存在になれるのだろう。


先日もお世話になっているコーチお二人から

傾聴力の重要性を説いて頂いたが、

来年の目標の一つは

『自分ごととして相手の話に臨む』

これにしたいと思う。


こういう新たな気付きも、

お世話になった数々の方との

接点から生まれるもの。


来年は少しづつ恩をお返しできる

そんな年にしていこう。

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