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夕凪のオーロラに身体を漂わせながら、醸成していく身体性について考えている

どうしようもなく暑く眠れなかった朝が

渡り鳥のように大きな羽を広げて、高く

僕の知らないどこかの遠い世界へ旅立ってしまった

西表島の朝6時の海面は柔らかな陽を灯し、

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朝の雫がそっと西表島の秋の始まり囁いている

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ほとんど紅葉が見られない西表島の秋の始まりは

心地よい朝の目覚めと渡鳥の旅立ちを惜しむ寂しさから

感じているのかもしれない



そういえば

約1年前は京都で高齢者のリハビリを生業としていのだと思い出した

89歳の患者さんが七夕で短冊に願った

「死ぬまで生きる」

今でも好きな言葉だ

この出会いが僕が醸成する身体性について考え始めた理由の1つでもあり、僕の中で高齢者が高嶺者に変わる決定打になった瞬間でもあった気がする。

醸成する身体性の獲得には記憶の分解と経験の熟成が必要なのかもしれない


そんな事を考えながら西表島の夕凪を彷徨う

16時の日差しは西表島の水中を照らしている

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目の前に広がる青色の世界は

ゆるやかな潮の流れとともに移りゆく

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いつまで見ても飽きることのないこの世界は

日々移ろう僕の心を移すよう

石垣島の好きなアーティストの言葉。いい言葉との出会いはいい世界との出会いだ

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嗅覚には頼れない世界だからこそ視覚を研ぎ澄まし

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相利共生の美しさに目を奪われている

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重力を考えないイソギンチャクの質感に心をくすぐられている

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肌の感覚を研ぎ澄まし、自分の呼吸の音に耳を傾ける

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きっとこの青色の世界が身体に内包する記憶は

計り知れないものかもしれない

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しかし今でなくてもいい

この南の島のオーロラが心に沈澱していき

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5年後、10年後に、

記憶が身体の中でゆっくりと分解していき

経験が熟成して、身体性を醸成してゆく

そして、八重山の寂びた古民家のように

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八重山のおじいの手の皺のように

過ぎ去った自分たちの時代を物語るのかもしれない

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