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アンチテーゼとしての有機栽培や農福連携 ~オランダ振り返り投稿1~

オランダの有機農地面積は、農地全体の5%弱(日本は0.5%以下)。
オランダには全国に千以上のケアファーム(オランダ型農福連携)がある。

単なる栽培方法や福祉のスタイルというよりは、今までの行き過ぎた資本主義のアンチテーゼとして、もっと深い社会的背景のもと発展してきたと考えられる。

だからこそ環境や人権問題と切り離せない。ケアファームも、有機栽培でやっているところが多い印象なのは、大量生産大量消費社会に疑問を感じた人たちが、人にも環境にも優しさを持って接する農業・社会の在り方を模索した結果なのだろう。

オランダの消費者側も、オーガニックを買う理由で一番大きなものは、動物福祉と環境保護らしい。対して日本では、オーガニックと言うとまだまだラグジュアリーな印象で、購買の理由は健康・食の安全が大多数(自分に矢印が向いている。変わってきてはいるらしいが)。

また、日本ではただ「農福連携」と名乗りたいが故の(補助金目当ての)取り組みもちらほら見受けられる。うわべだけで、ビジョンがよくわからない。素敵な取り組みもあるのだが、全体の流れとしてどこへ行くのだろうか?日本でよくあるパターン、流行りで終わってしまうのか?(まあ、オランダのオーガニックにも、表面的な取り組みも存在するのは否めないが。ではケアファームはどうなのだろうか?)


オランダを全面的に褒めたたえている訳ではなくて、西洋の資本主義社会や二元論に傾倒しすぎた傷跡は残っているし、今もなおそれらが社会を支配し弊害を及ぼしている部分も沢山ある。

逆に、日本の八百万の神の精神は、それこそオーガニックやケアファームとの親和性が高いのではないか、と思う。今ではそのような精神はかなり忘れられてしまってはいるが。

各国の、農福連携の歴史的・民俗的背景を探っていきつつ、和のケアファームの在り方を考えていきたい。


★★★さすらいの百姓、今年夏に再びオランダに行きます!★★★

4年間のオランダ留学を終えて早半年。もっと知りたい!といううずうずが溜まってきたので、再びオランダへ。

今回はみなさんの素朴な疑問や知的好奇心をリュックに詰めて。題して、「サキと行く!あなたの目線と共に。オランダの旅2023(仮)」

旅するにあたって、2018年から2022年の留学を通して学んだこと、感じたことを改めて振り返ってみることにしました。現状が変わっているであろうところはどこか?もっと知りたいことは何なのか?その辺の整理も踏まえて。

旅費は、クラファン形式でお力をお借りできたらと思い、5月中旬募集スタートを目指して準備を進めておりますm(_ _)m 応援して頂いたお礼に、みなさんの疑問・好奇心もお供として連れていき、マスコミでは分からないオランダのリアルを現地からお届けします。私自身にとっても、みなさんの目線をお借りできるのは大きな意味があります。詳細は後ほど。

今は暫し、振り返り投稿にお付き合い頂きつつ、疑問などがあれば書き留めておいて頂けると嬉しいです🥰


参照
オランダ オーガニック食品の購買理由
日本 オーガニック食品の購買理由

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