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隣に現れた存在とモヤモヤ

1年9ヶ月前から違和感みたいなモノが胸の辺りに引っかかっている。
それが何なのかについては、私自身、うっすらと分かっていたのだけれど、
人にも自分にも隠すようにしてきた。

本当は子供が嫌いだ

「子供」って何歳までなの?
「18歳まで」とか、
「成人する20歳まで」とか、
「中学生までだ」なんて意見もあると思う。
どこかに正解はあるのだろうけれど、ここで私が言う「コドモ」は、大きな声で叫んだり、意味もなく走り回ったり、何てことないことで凹んで泣いてしまう、要するにわがままな存在のこと。

そんな存在が1年9ヶ月前に突然、サササッーっと音もなく隣に現れたのだから、頭や胸はモヤモヤでいっぱいになった。
その日から、自分を上手くコントロールすることができなくなった。
妻に言われた小さなことでイライラしたり、悔しさを覚えたり。どこをどう探しても自分が落ち着ける場所は見つからなかった。

父親の自覚、なんてものは到底見つかりそうもなかった。
(妻に対して)ひどい話だが、その存在から距離を置いた時期もあった。
いわゆる放棄したというやつだ。
(その間、毎日毎日、妻は愛情を注いでいた)。

距離を縮めてきたのは向こうからだった。
とびきりの笑顔で注意を引くし、寝返りをうって皆を喜ばせる。
言葉を話すようになると「パパ」なんて呼んだりする。
最近なんて「パパ」に「大好き」もプラスしてくる。

時間とともにモヤモヤは薄くなっていった。
最近、ふと思う。
あのころ本当に「コドモ」だったのは私だったんだなと。
自分自身が一番嫌っていた、自分勝手でわがままな存在。
子供は私だった。
そう気付かせてくれたのは隣にいる娘でした。

すぐに父親になれなかった私。という話。



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