見出し画像

Civilizationというゲームを知っていますか?

皆さんは"Sid Meier's Civilization"(シド・マイヤーズ シヴィライゼーション)というゲームを知っていますか?

近年、ゲームという市場は大きく見直されてきています。競技性の高いゲームは「e-sports」と分類され、プロゲーマーという職業ゲーマーまで現れてきています。また「ゲーム」というシステムを理解するのはAIやプログラミングの技術のトレーニング、そして創造性の育成にも適しているとされ、学校の授業に「MineCraft」というゲームが採用されたりしてきています。

これからわたしが紹介するのはアメリカのゲームデザイナー「シド・マイヤー」さんが手掛けた「シヴィライゼーション4」というゲームです。ゲームのジャンルとしては、ターン制ストラテジーシュミレーション、という形になると思います。シリーズ化されており、現在Civilization6が最新作となっております。なお、ゲームの特性上、この文章は非常に長くなりそうですので、興味のない方はここまで読んで頂いただけで充分です。ありがとうございます。

さて、このゲームについて、ゲーマー界隈ではそれなりに有名なゲームなのですが、どうしても海外で作られたゲームというと、手に取る気が起きない、って方が多いと思います。そりゃ、ファイナルファンタジーやドラゴンクエストの国ですからね、わざわざ海外のゲームに手を出そうなんて物好きは中々いないと思います。

ですが、わたしはこのゲームに出会えて人生が変わったと思います。そして、あえてゲームのリンクや動画などは貼りません。わたしがこれから書く、このゲームのデザインの面白さが伝わり、自発的にゲーム名で検索をしてもらいたいからです。読みにくかったらごめんなさい。

画像1

では、なぜわたしがこのゲームを勧めるか、それは現状「巣ごもりに最適」だからです。そして、「世界遺産」「世界の偉人伝」「国家の運営と外交」を学べるからです。このゲームの概要は、様々な国の偉人、アメリカならワシントン、インドならガンジー、イギリスならエリザベス、日本なら徳川家康、といった具合に最初に自分自身となる国家と指導者を選びます。そして、古代~現代、そして未来へと他のプレイヤー(AIや人)と世界を作り上げていくのです。

このゲームの勝利条件は6つあります。

1.外交的勝利・・・国際連合を自国に作り世界の代表者として選ばれること

2.制覇勝利・・・世界地図の70%を自文明が保持したとき

3.文化的勝利・・・他の文明のどの都市より、自文明の3つの都市が文化が最盛状態になったとき

4.技術的勝利・・・他のどの文明よりも早く宇宙開発技術を手に入れスペースシャトルで火星移住計画を達成すること

5.征服勝利・・・世界から自文明以外の全ての文明を滅ぼすこと

6.スコア勝利・・・上記1~5のどれもが2050年までに達成できなかったとき、軍事力や文化力、商業力などが総合的にスコアとなって勝利、となります。

古代時代において、自分は何の知識もない野蛮人です。自身の駒となるユニットの周辺以外はモヤがかかっていて何も見えません。プレイヤーはまず首都となる都市を建設し、都市を発展させなければなりません。都市を発展させるにはまず、食料を確保しなくてはなりません。人口は人口一人あたり消費する食料以上の食料があれば自動的に増えていきます。

ここではじめてプレイヤーに以下の選択肢が与えられます。

1.都市で何を生産するか

2.国家として何を研究するか

3.他国との外交戦略

基本的に序盤から終盤までプレイヤーが常に考えなければいけないのが、上記の3つの選択肢です。

都市での生産は時間をかけ、新たな都市を作るための開拓者を育てるか、外敵と戦うための兵士を育てるか、穀物庫や図書館といった施設を作るか、またはより長い時間がかかるが、長期的に大きなメリットとなる世界遺産を建造するか(そしてこの世界遺産は世界に唯一しか存在しない、つまり他プレイヤーとの競争になります)、の4つになります。

そして国家として何を研究するか、プレイヤーは初期状態では、木を切ることも、石を加工することも、農耕すらできない状態です。そこで、最初に建設した都市で研究をはじめるのです。自文明に今必要な技術は何か、それを見極めながら時間をかけ、技術開発を行っていきます。例えば、海岸都市なら、「漁業」、川が流れ豊富な食料資源が見えているなら、「農耕」といった具合です。

最後に、他国との外交です。これがこのゲームの最も面白いところのひとつです。実はこのゲームには難易度が設けられており、全部で9つの難易度選択ができるのですが、最高難易度の「天帝」ともなれば、他国のAIは自文明に比べて恐ろしいほどのスピードで都市を拡張し、さらにプレイヤーが一番今嫌がるであろうことを要求してきます。内政重視をしていたら、軍事力をみせびらかし、攻め滅ぼされたくなかったら金を献上せよ、といった具合に。

今回は難易度の話は置いておきましょう。話を戻します。プレイヤーは周辺の探索をしているうちに、他文明と接触することがあります。すると、その国の指導者が現れ、初めての首脳会談を行うのです。まだ、どちらも何の技術もない原始的な文明ですので、「こんにちわ」、「さようなら」以外の選択肢はありません。まぁ正確にはいきなり「戦争をはじめる」という選択肢もあるのですが。だんだんと見える範囲が広がり、自国の領土も広がりだす頃になると、諸外国から様々な要求や要望が来るようになります。

例えば、隣国と近いところに都市があれば、「おいおい、そこは俺が先に目をつけてたんだぞ。その都市を献上せよ。」とか、「そっちの持っている「宝石」とうちの「金」を交換しないか?」といった具合に通商や取引、あるいは恐喝をしてきます。逆に、こちらから取引や通商、技術の売却や交換をもちかけることもできます。これはその国の指導者の性質や志向によって異なりますし、ガンジーのような平和主義者もいれば、スペインのイザベルのような熱心な宗教家、アステカのモンテスマのような戦争狂もいます。

以上、3つの選択を毎ターン求められるわけです。

常に他国と競争をし、相互防衛協定を結ぶこともあれば、戦争に発展することもあります。現代社会において、戦争とは最も愚かで最も短絡的思考の結果の産物だと、わたしは思っていました。ただこのゲームをしていく上で、勝つためには戦争をしなければ勝てないのです。最初の方にこのゲームの勝利条件を6つ並べました。軍事力など無視して、技術開発に勤しみ、宇宙開発を先んじよう、とすると他国は兵力の劣る国家で、潤沢な資金と豊富な研究結果をもっていると判断し、戦争をしかけてくるのです。つまり、ある程度自衛するための戦力の保持、と他国から時代遅れにならないよう、研究にも支出を行い、さらに自国民の満足度や健康を考え、公衆衛生や文化・娯楽といったものを提供し続けなければならないのです。

ここまで、書いてわたし自身、再発見することもありました。組織運営において、取引先や他社との関係やチームメンバーとの関係、そして組織において作りだすプロダクツの競争原理、全てCivilizationで体験することができます。

ここまで読んでくれた方は、このゲームに対してどんな印象を抱いたでしょう。わたしの説明が回りくどく、分かりにくかったら大変申し訳無い。ですが、気になった方がひとりでもいらっしゃったら、わたしの時間は無駄ではなかったと思います。ぜひ、遊んでみてください。



この記事が参加している募集

#おうち時間を工夫で楽しく

95,494件

サポートは不要です