仕方ない

「仕方ない」「しょうがない」これは私が母親に言われるツートップの言葉である。

全然仕方なくないことも、この人にかかると「仕方ない」で片付いてしまうのだ。

例えば父親の養育費の未払いもそうだ

公正証書を書いてもらっていて法律の後ろ盾まで得たのに「相手に払うものがないから諦めた」のだ。

当時、父方の父母、私の祖父母は健在で仕事もしていた。

当然、公正証書にも「父親が払えない場合は祖父母が支払う」と記載もあったのだ。

なんなら、父方の家を売り飛ばす権利もあったのだ。

それなのに母はそれをしなかった。

「だって、可哀想じゃない」

じゃあ子どもが貧困に陥るのは可哀想じゃないのか。

可哀想と可哀想じゃないの違いが全く分からない。

二言目には「疲れちゃったから」「離婚てパワーがいるのよ」である。


こっちからしたら全然「仕方ない」じゃない。

なんなら「だからなんだよ」である。

こっちも生まれる前に、離婚して貧困生活に陥るなんてわかってたら意地でも受精することを拒否していたわ

学費の件にも触れている時も父親は恩着せがましく「出して欲しいと頼むなら半分出すよ」と言ったきり支払うことはなく、私は10代で借金を背負うことなった。

考えてみてほしい。

同い年の子が親の金で大学に行き

卒業旅行にハワイに行くのに

私は家で毎日兄貴に殴られ、罵倒され、バイトをしながら自分が遊ぶための金を稼いできたのだ。

大人が誰も守ってくれない中で。

他の人なら手に入ったであろう普通を手に入れることなく青春時代が終わって行ったのだ

金も時間も返ってくることはない。

これは果たして「仕方ない」のとなのだろうか。

大人たちはいい。

自分の都合で勝手に結婚して、子どもを作り

親になりきれずに、自分の意思で別れたのだから

それは「仕方ない」ことだろう

では子どもはどうだ?

選ぶ権利すら与えられずに親の勝手な都合で産み落とされ、その先で地獄が待ってるなんて思いもしないだろう。

「神様は乗り越えられない試練は与えない」とか「空の上でこの人の子に生まれたくて自分で生まれてきたんだよ」とか言う奴がいるが、そんなのそう思い込みたい大人の妄想でしかない。

現実逃避も甚だしい!!

選べるなら衣食住全て揃っていて、心も体も健やかに育つ環境を選びたい。

大人の責任でこの世に生まれたのにあたかも「選んだのはあなたですよ」と、子どもに責任転嫁するのはやめよう。

子どもだって親を選べるなら選んでる

間違ってもテンションで結婚した2人とか。

現代の日本で一夫多妻を成し遂げる非常識な親とか。

女が捨てられず母になった人間とか。

サンドバックのように人を殴る兄のいない普通の家に生まれたかった。

それを言えば「もう仕方ないことでしょ」と怒られるのだ。

理不尽極まりない

どこの要素を汲み取っても

仕方ないこと」が見つからない

なんなら「まだ諦めてないのか」と言わんばかりに責められるのだ。

仕方ない、とは他人が決めることじゃない

仕方ない、もういいか、これら全ては被害を被った側が折り合いをつけられて初めて口にできる言葉だ。

間違っても原因である人間が言っていい言葉ではない。

こうやって家の恥を書き続けてるのも

全然「仕方ない」と諦めきれないからである。

もがき苦しんで落とし所が見つからなくて、やるせなくて、悔しくて、全て何もかもが遅かった後悔を書きたいだけなのだ。

折り合いついた時にはまたここで報告しようと思う。

まだその目処は立っていない。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?