「お嬢、ミャンマーへ行く」 ミャンマー基礎知識

ところで、ミャンマーはどんな国か知っているだろうか?

まず、さっと概要を見てみよう。

民主化運動の指導者アウンサンスーチーの名前は、多くの方が聞いたことがあるかと思う。あとは、本や映画となった「ビルマの竪琴」で知る人もいるかもしれない。経済でいえば、潜在力の高い新興市場として「東南アジアのラストフロンティア」とも言われている。

ミャンマーの国土面積は日本の約1.8倍、人口は約6,242万人(2011年)。熱帯に属するが、実は全土が北半球におさまり、最北端の緯度は日本の奄美大島とあまり変わらない。雨季はだいたい5~9月、乾季は10~4月で、夏の最高気温は40度近くまでいくことも。特に雨季は湿度が80%ほどあり、放っておくとすぐにカビが生える。

ミャンマーは多民族国家で、全て合わせると約135もの民族がいる。主要民族はビルマ民族を筆頭に8つ。ミャンマーの中央部に居住するビルマ民族が約70%を占め、あとはシャン族8%、カレン(カイン)族6%、アラカン(ラカイン)族5%、モン族2%、チン族2%、カチン族1%、カヤー(カレンニー)族0.5%、その他少数民族となっている。このように、多民族国家に伴い言語も多様だが、公用語はミャンマー語となっている。

加えて、他宗教国家でもある。人口の約90%を上座仏教徒が占め、残り10%はキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、精霊信仰から成る。ちなみに、ミャンマー政府は独立以来、「上座仏教を信仰し、ミャンマー語を母語とする人」を中心に国民統合を進めている。

国境は、中国、インド、タイ、ラオス、バングラデシュの5カ国と接し、この隣国の多さゆえに、多くの課題も生まれているとも言える。(ここはまた後ほど)

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