郊外歩きvol7.煙町
この村は、いつだって煙たい。正確には、蒸気のせいだ。どの建物を見ても煙突のようなパイプや、換気口がついている。瞳の色は緑が多いか。村の子供はみんな、蒸気機関についての授業が必修で、村の誰もが機械いじりを得意とする。何かしら工具をいつも腰に下げ、肩から下げているタオルは人のではない油で真っ黒だ。だが、宿にあるタオルはちゃんと真っ白だった。ベットシーツも、枕カバーも真っ白だ。聞くところによると、この町の人は毎日湯船に浸かるらしい。部屋にはユニットバスがあったが、ここの名物は「露