【SeaEO図鑑】大田 桃歌（Ota Momoka）
株式会社 木の屋石巻水産
2000年生まれ。岩手県出身。日本大学生物資源科学部・海洋生物資源科学科にて深海に棲むカビの遺伝子分析と彼らの持つ化学物質の構造を研究。その後、東北の水産業界で働きたいという思いから、SeaEO採用を通じて石巻の水産業界に就職。営業と広報を担当している。
良くも悪くも人に影響された子供時代
子供時代を思い起こすと、良くも悪くも人に影響されたというイメージが自分の中ではあります。小さい頃は親や周りの言葉に敏感で、周りに流されることが多かったです。親が教育に熱を入れていて、物心がついた時から家庭にはクラシック音楽や英語の音声が流れ、習い事も２歳からスイミングに通っていました。おかげで、英語の苦手意識がないことなど、今の自分の役に立っていることもありますが、「自分のやりたいことってなんだろう」と考える日々でした。
海のことについて考える
岩手県大船渡市で生まれ、子供の頃から海が目の前にある環境で育ちました。自然と、「海、好きだなぁ…」と感じていて、小学校中学年頃から海について勉強したいと考えるようになりました。大学に進学して水産の勉強が始まったことがきっかけで「水産も楽しい」と思い、興味を持つようになりました。大学三年生になると水産業に関わるのであれば東北で活躍したいと意識するようになりました。
石巻との出会い
元々石巻には縁もゆかりもありませんでした。初めに接点を持ったのはフィッシャーマン・ジャパンが主催しているインターンシップでした。大学三年生の夏、就活に悩んでいた時にフィッシャーマン・ジャパンの広告をTwitterで見かけ、東北で水産に関わるならば行くしかないと考え、大学三年生の冬に参加しました。
インターンでは、石巻の水産加工会社にインターン生３人で新商品の開発に一ヶ月かけて取り組みました。コロナの影響でオンラインでのインターンでしたが、商品を提案し、販売開始になることをお世話になった社員さんからこの前教えていただきました。
石巻に初めて来たのはインターン終了後で、就活をするために訪問しました。当時、既に内定を２社持っていたのですが、東北という土地で「水産」「海」「生き物」に関わる仕事をしたいという思いは～したいという思いが強く、現在の会社に就職することを決めました。
今の働き方について
現在、営業と広報を担当しています。営業と広報は内容が全く異なり、どちらも違った難しさがあります。ただ、「人と関わる」という点では共通しているなと思っています。
仕事との向き合い方を考えると、入社前は不安とワクワクが半々でした。不安は社会人になることと、未知の土地で働くこと。ワクワクは夢であった海に関わる仕事にやっと就くことができることと、自分が水産業の世界で通用するのかということでした。一年と半年が経ち、とある企画を自分が主導して行うことになり自分の言動に責任を持たないといけないと感じています。会社としても初めて挑戦する取り組みです。企画を立案する中で「いつか自分でもやってみたいなぁ…」と呟いていると、「やってみたら？」と上司に言われ企画を主導するようになりました。「どうして二年目でプロジェクトを動かしているの？」周りの人には驚かれますが、願望を呟いていたら挑戦させてくれる環境は自分にとってはありがたいことだと思っています。
これから
一年半木の屋で働く中で、もう「新入社員」ではなく「社員」だなと感じています。自分のやるべきことは上司からも言われているし、「やらなきゃ」という責任感も持っています。
今後は自社製品の輸出事業に挑戦したいと思っています。と言っても、知識も英語力もなく願望の状態です。
先日、海外の会社の方と直接商談をする機会がありました。日本の企業の方とは違った反応を見ることができ、自社製品が海外で通用する可能性を感じました。
日本国内での水産加工食品の需要が減る中で、海外展開は今後の日本の水産業にとっては重要な課題です。日本の水産加工食品は海外から見ると安いという意見もあり、輸出事業は夢が膨らむことだと私は思います。
SeaEOを目指す人へ
SeaEOになることに対して何か責任感だとかは全く感じなくてもいいと私は思っています。最初は「知らない世界に飛び込んでみたい」「とりあえず、何かやってみたい」と言ったように曖昧な感じで大丈夫です。水産加工会社の中には、新卒二年目から重要なプロジェクトを任せてもらえたり、大手とは違った働き方ができる企業もあります。
石巻には色々なことにチャレンジする人が多く、仕事以外にも刺激を受けることができる場所です。きっとあなたの人生が変わるはずです。生き方・人生について０から見直すことができる素敵な出会いが石巻には溢れています。
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