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夜寝る前に1章ずつ読んでも面白い本【徒然読書61】

今回は一種変わった本を紹介します。

この本はエッセイのような短めの「夜話」が22章あります。

どこから読んでも楽しい。
天空編、原子編、数理社会編、倫理編、生命編。

量子力学を専門とする筆者も「科学エッセイ」と言い表しており、「現代科学の様々な分野の成果、そしてそれをめぐる人間の物語のうちで、筆者の興味を引いた話がここに集まっている」と述べています。

聞きなれない専門用語もあるものの、読み進めていくとそんなストーリーがあったのか!実験結果があったのか!と惹き込まれます。

特に好きなのが、流星群の話と異言語による認知の違い、地域による倫理観の違い。

そしてイスラム王朝に登場するマムルークの社会的役割(システム)についてまで!

もちろんご専門である量子力学も書かれているし、さらにアリに心はあるか?にも言及されていたり。

また挿絵も独特で何の絵なんだろう、なぜこの挿絵なんだろうと考えるのも面白い。

何しろ装丁デザインもタイトルがあえて目立たないところにあるし、中心からずらしている。

銀河の片隅、というネーミングも素敵。
天の川銀河という壮大な空間の片隅に地球があるイメージ。

『図書館 愛書家の学園』と似たようなジャンルかなと読みながら思いました。
著者の構想が広がるまま文字化されていくような。

夜話とあるように重くはなく軽すぎでもなくなので、寝る前に数章ずつ読みました。

5分ほどで読めるので、2周したいと思います!

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