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歴史好きが西洋近現代美術を語ってみたら…①【徒然読書×温故知新PJ第4弾】

美術館にいっても、○○派・○○主義がよくわからなくて、楽しめない・・・そういった経験はありませんか?

私もそうです。
歴史好きといっても美術史はまた別世界です。
なんというか、年代や社会構造だけで捉えられない部分が美術史にはあります。

実際、学問としても区別がまちまちで、美術史専門の学科が別であったり、史学科と融合しているところもあります。

なので、私からすると○○年制作とあったら、「あ、○○の戦いの時期か」「○○が活躍していた時期だな」とは分かるけど、美術史においての立ち位置は分からないのです。

そこで、改めて美術史の流れについて勉強してみました。

通常であれば古代から遡るのですが、古代はヘレニズムとかガンダーラとか変に頭に残っているので、全く分からない近現代美術から始めたいと思います。

歴史あるあるで、教科書が古代から始まるから古代は少し分かるけど近現代が分からない現象ですね🤣

では、いってみましょう!
※画像は著作権のため載せていません。もし気になる作品があれば検索してみてください!

1.ロココ美術 18世紀~

代表的人物:ヴァトー、フラゴナール

・曲線的な造形に淡い色彩が多用されたインテリアや室内装飾
・開放的で、恋愛などをテーマにした享楽的な画風

フランス革命の後ですから、開放・享楽がキーワードになります。

フラゴナールの「ぶらんこ」(1767年)は、色彩も鮮やかで見ている方も楽しくなります。

2.新古典主義 19世紀~

代表的人物:ダヴィット、アングル

ギリシャやローマの古典美術を手本に、荘重で男性のたくましさを描く。

ダヴィットの「ナポレオン」とか有名ですね。
実際にナポレオンが乗っていたのは馬ではなくロバだったとか。

3.ロマン主義 19世紀~

代表的人物:ジェリコ、ドラクロワ、ゴヤ、ターナー

・古典には含まれない様々な文学や伝承に基づく主題
・自由の尊さや民衆の力強さ、ドラマチック
・同時代の出来事の基づく主題

これまでは、神話や古典の風景を描くことが主流でした。

以前少し触れましたが、北方ルネサンスで肖像画や日常風景の主題が広がっていったといっても、まだ古典の主題は残っていました。

ロマン主義ではそこから脱したのです。

ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」(1830年)は誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか?
フランス革命の民衆を描いた絵です。

4.写実主義 19世紀~

代表的人物:ミレー、マネ、クールベ

・絵画の主役は一人一人の人間であるという現実を強調

マネは古典と現実を対比させ印象派の先駆者ととらえられています。

ミレーの「落穂拾い」(1857年)も農民の日常を描いた代表作です。


5.印象派 19世紀~20世紀

代表的人物:モネ、ルノワール、ドガ

・もののかたちよりもそれを包み込む光を表現
・筆触分割という技法で色をあまり混ぜずに明るさを表現
・近代の都市生活がテーマ

はっきりした輪郭ではなく、淡い「印象」を与える絵が登場しました。

モネの「睡蓮」(1916年)は、日本庭園を描いた絵画としても有名ですね。
多くの種類があって、比べてみると楽しいです。


今回はここまでにします。

次はポスト印象派!ゴッホやセザンヌが登場します。

北方ルネサンスについて書いた記事はこちら↓


参考にした文献はこちら!↓




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