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《27》機械金属業界の事例(㈱ナンゴー)~「あったらいいな」を実現~

業界別のSDGs事例紹介。

今回ご紹介するのは機械金属業

京都府宇治市の㈱ナンゴーです。


1973年に創業した同社は、「仕事を通じて私たちは向上する」を経営理念に掲げ、

顧客にとっての中途半端な領域(数・大きさ・内容)の機械加工品・治具・省力化機械について最高の利便性で徹底対応するとともに、

日本のモノづくりを下支えし続ける職人の地域密着型ネットワークを構築し、モノづくり産業において不可欠の存在となることをミッションとして事業を展開されています。


まず、同社の特徴としては2011年に立ち上げた「中途半端net」の運営があります。

中途半端netとは、例えば小ロットすぎて他社では受けてもらえないようなモノづくりを全国からインターネットを通じて相談、依頼できるようにした「モノづくりのあったらいいな」を実現する画期的な取り組みです。

サイト立ち上げの4年後には顧客数がもともと数十社だったのが約250社まで増えたそうで、取り組みのニーズと効果を実感されています。
 

また、ステレオグラム(※)を実現させる独自技術で特許を取得しており、これを「ナンゴー彫り」と名付けて他社との差別化を図っています。

さらに、独自の生産管理システム「NC―Navi」の導入により、社員がどこにいても作業の工程などを確認できる図面連携システム、

顧客に業務の進捗や納期を確認してもらえるカスタマーサービスを提供されています。
 
機械金属業は、ゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、ゴール12
「つくる責任つかう責任」をメインとして多くのゴールに貢献でき、この先も地域になくてはならない業種です。

今後は企業の後継者不足がますます深刻になる時代だからこそ、ゴール4「質の高い教育をみんなに」を掲げ、積極的に工場見学を受け入れたり、

IT技術も駆使しながら技術をどんどん若い人たちに承継していくといった
ことが求められると考えます。


(※注釈)ステレオグラム・・・目の焦点を意図的にずらして眺めるこ
とで、単なるパターンに見える模様からイラストなどの全く別の絵が浮き上がってくるように見える絵画の手法であり、「立体視」とも言われるトリックアートの一つ

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