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スポーツの公平性について考えてみた①

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こんにちは。S.C.P. Japan 共同代表の野口です。今日はスポーツの公平性について、考えてみたいと思います。コロナウイルスが拡大し東京2020オリンピック・パラリンピック大会がどうなるのか?!という議論が活発であった3月。為末大さんがスポーツの公平性について、こんな投稿をご自身のTwitterでされていました。

そこで、私なりにも、スポーツと公平性について、考えてみました。
サッカーならサッカー、バスケットボールなバスケットボールと世界で統一されたルールがあって、もちろんそのルールの上では公平です。しかしながら、その統一されたルール自体がとても不公平なのはご存知でしょうか。

オリンピックなどの国際競技大会で普段私たちが目にするスポーツは「近代スポーツ」と言われています。19世紀のイギリスビクトリア朝時代に、次世代の男性リーダーを育てるためのツールとして拡大しました。イギリスで発祥した近代スポーツは、帝国主義、植民地主義政策と共に、開発途上国に拡大していきます。「サッカーは世界共通の言語」と言われますが、私たちが一生懸命英語を勉強するように、昔の人々は外国からやってきたサッカーを学び、外国のルールに合わせて競技をしてきたのです。

日本政府は、「国際競技団体役員ポスト獲得支援」を継続しています。その背景には、ヨーロッパや北米を中心に、彼/彼女らの身体的特徴が最大限有利に働くルールが設定されている現状があり、日本がメダルを多く獲得するためにはルール作りの段階から日本の声を反映させ、日本人がメダルを取りやすいルールを作るという狙いもあります。それだけ、オリンピックやパラリンピック、W杯、世界選手権などは、ヨーロッパや北米中心主義で動いています。

今回の東京2020大会の延期の決断においては、2020年3月22日にカナダオリンピック委員会が出場の辞退を表明しました。そのわずか2日後の24日に日本は東京2020大会の延期を発表しています。BBCのニュースでは、オーストラリア、イギリス各国が選手の派遣を見送る決断をしたとも報告をしています。

もし、選手団派遣の辞退が、アフリカのザンビアだったら?大洋州諸国の小さい国だったら?中国だったら?タイだったら?想像の域を超えませんが、おそらく同じスピードで同じ決断には至らなかったのではないでしょうか。

結果的に、東京2020大会延期はなるべくしてなったことだと思いますが、今回のコロナウイルスにおける一連のスポーツ界の動きは、スポーツ界の隠しきれない特権が見え隠れしたように思いました。

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