名詞句:不定冠詞・定冠詞(共通・特定)②
今回も、英語の名詞句において非常に重要な役割を果たす冠詞問題深掘りの続きです。特に、固有名詞と普通名詞/共通名詞(要は非固有名詞)の対比(特定性 vs 共通性)について考えてもらうための問題演習です。
復習問題1:国名「オランダ」を英訳(以前はHollandでもOKでしたが現在では使用が公式に廃止:現在公式に使えるのは文法的に特殊な例のみ)
復習問題2:国名「フィリピン」を英訳(これも文法的には特殊な例)
問題1:以下の単語を英訳した場合、①theをつけない地名/固有名詞、②単数形の名詞にtheをつける地名/固有名詞、③複数形の名詞にtheをつける地名/固有名詞、の3つに分類(区別しやすいようにジャンルに分けてあります)
国名:既に演習済
都市:東京、北京、ニューヨーク、ロンドン
地名:ハドソン川、パナマ運河、太平洋、富士山、アルプス山脈、サハラ砂漠、琵琶湖、佐渡島
建造物:東京駅、ホワイトハウス、大英博物館、セントラル・パーク、タイムズ・スクエア、ロンドン橋、バッキンガム宮殿、ノートルダム(大聖堂)、自由の女神、万里の長城、ストーン・ヘンジ
その他:客船タイタニック号、ニューヨーク・タイムズ紙、タイム(雑誌)
問題2:太字部分に注意して和訳(固有名詞か非固有名詞かの区別)
① Mr. Adam came to see you.
② A Mr. Adam came to see you.
③ He bought a Picasso.
④ He wants to be a Picasso.
⑤ She is a Capulet.(「ロミオとジュリエット」)
⑥ It’s a SONY.(TVコマーシャル)
⑦ We’re going to invite the Adams.
⑧ The Adams family is very famous.(上の⑦と同じか違うか)
⑨ We are looking for a next Ichiro.
注:問題1と問題2は、実はこの前の記事「名詞句:不定冠詞・定冠詞(共通・特定)①」で出題した「準備問題2:英語の名詞を二分類する方法(基準)が大きく2種類ありますが、それは何と何?」のヒントにもなっています。それが正確に理解できた方は、いわゆる「名詞の5分類」が実はあまり意味がない(文法的にしっかりと分析されているわけではない)ことにも気が付いていただければ幸いです。
問題3:太字部分に注意して意味の違いが明確になるように和訳(「総称表現」か否かの区別も重要)
① A lion is a dangerous animal.
② Lions are dangerous animals.
③ Lion is a dangerous animal.
④ The lion is a dangerous animal.
⑤ The lions are dangerous animals.
(まずは「総称表現」の定番説明+α)
注:学校英語では「総称表現」という括り方で説明される項目を問題3では扱っておりますが、実は「名詞の単数・複数と不定冠詞・定冠詞の複合問題」になっており、複雑で正確に理解するのはかなり困難な項目だということは強調しておいたほうがいいでしょう。
授業ではちゃんと解説しますが、一般公開はここまで。少しだけヒントを書き込んでありますが、非受講生の方は辞書を引いたり自分で調べたりして考察してみてください。
いわゆる学校英語や学術英語で整理しきれていない部分を考えてもらうための教材、面白いと思っていただけると幸いです(閲覧して面白いと思った方は、コメントしていただけると、教材や答え合わせを今後公開する励みになります)。
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