見出し画像

【新卒】就活体験記~22歳大学生の主張とは~

大学4年生です。
はじめに、就活にはきっと正解がありません。

そのため、巷に多く存在する就職活動に関する情報(この記事を含む)も、あくまで個人の経験や意見であって、万能な解はないです。

大切なことは、色々な情報に触れて、共感した学びをつまみ食いすることだと思います。

この記事は、将来的に自らが過去の価値観を辿ることができるように、また自分の経験が少しでも誰かの役に立つことを願い、保存しておきます。



【1】 僕の就活カレンダー(2020年4月〜2020年9月)


就活体験記を認(したた)めるにあたり、より具体的なイメージをしていただくためにも、最初に僕の就活カレンダーを紹介します。

ゴールから述べると、僕は「大学3年次」の「9月下旬」に、外資系の企業から内定をいただき、それ以降は就職活動を全くしていません。

カレンダーはざっくり、以下の3つに分類できます。

(1) ワクワク期(4~5月)

・採用媒体に登録する(ワンキャリアや外資就活)
・ベンチャー企業や外資系企業を中心に、色々な社会人の話を聞きに行く

(2) モヤモヤ期(6~7月)

・サマーインターンの選考に参加する
・選考に落ちまくり、自己肯定感が下がる
・自己理解不足を自覚する(「自分あっさ」となる)

(3) 言語化期(8~9月)

・自分史を20年書き起こし、学びや価値観の変遷の棚卸しをする*
・複数のサマーインターンに参加する
・9月下旬に内定をいただき、承諾する

* 改めて記事を書こうと思いますが、結果的にこれは本当にして良かったなと思います。


【2】 2020年当時意識していたこと


(1) 完璧な選択肢は存在しない(どの選択肢にも不確実性が存在する)こと


麻野耕司さんは、組織のエンゲージメントを高めるための要素として、次の4つの「P」を紹介しています。

Philosophy(理念・方針)、Profession(活動・成長)、People(人材・風土)、Privilege(待遇・特権)

麻野耕司『THE TEAM 5つの法則』


僕は、この4つの「P」を、就職活動の企業比較に応用しました。

例えば、Philosophy(理念・方針)の側面については、A社の方が自分に合いそうだけど、People(人材・風土)はB社の方が素敵だな、という様にフレームワークとして使うことで、構造的に企業比較をすることができます。

一方で、比較することの限界性も感じていました。

例えば、もし入社前に精度の高い分析をできたとしても、入社後の配属が希望と異なったり、人間関係に悩む可能性があります。

したがって、完璧な選択肢は存在しない(仮にある可能性が0ではないとしても、今の僕には探す方法が分からない)と考えられます。

むしろ、意思決定をする瞬間の「納得感(気持ちの良い爽快な感覚)」や、入社前の期待と入社後の現実にギャップがなければ、それは結果的に良い選択だったと言えるのかもしれません。


(2) 成長中(拡大中)の企業を探すこと


南和気さんは、(成果につながる)人の価値として、次の掛け算を提案しています。

人の価値=スキル×経験×モチベーション→成果

南和気『人事こそ最強の経営戦略』


若手社員の価値は、入社後しばらく「モチベーション」に依存することが多いと思います。

一方で、僕は「スキル」と「経験」を身につけるために、打席に立つことのできる回数が多い環境に身を置くことが大切だと考えていました。

成長期を終え、安定期に入った企業は、仕組み化します。

必然的に、業務も切り分けられた部分的なものを遂行することが多くなります。

一方で、成長中(拡大中)ということは、社内の仕組みが実態に追いついていない可能性が高いです。

したがって、経験の少ない若手も、動き方次第で大抜擢の機会を得ることができます。

また、企業が成長しているということは、それだけ世の中のニーズがある領域に取り組んでいることを示しています。

その環境で沢山打席に立つことで、常に最先端の領域で活躍し続ける「波乗りのキャリア」を歩むことができると考えていました。


(3) 等身大でいる(無理をしない)こと


就職活動の過程には、筆記試験や面接など様々なステップがあります。

僕は、その過程において選考を突破するために嘘をついたり、必要以上に背伸びをすることは、ほとんどの場合、最終的に残念な結果をもたらす可能性が高いと考えていました。

選考を突破することが目的になり、そのために嘘をついたり、無理に背伸びをすることにより、性格的・能力的に本来相性の良くない企業とマッチングする可能性が高まります。

確かに、就職活動は限定的な時間ではあります。

だからと言って、自分を偽ると、入社後に必要以上の無理をしなければいけない環境に身を置くことに繋がりかねません。

(自己成長のために、自分の能力よりも高い水準が求められる環境に身を置く選択もあると思いますが、それにも受容可能な程度があると思います。)

なので、僕は巷に溢れる「〇〇のコツ」などは気にせず、可能な限り等身大で(無理をしないで)選考に参加するようにしました。

結果的に、様々な企業のお見送り(不合格)メールを受け取りました。

しかし、内定をいただいた企業には、等身大の僕を見た上で、一緒に働きたいという判断をいただいているので、今後も必要以上に気を張る必要はありません。


(4) 労働はあくまでも人間の一側面であること


ここで「キャリア・レインボー」という理論を紹介したいと思います。

この理論は、アメリカの経営学者・キャリア研究者で、心理学者のドナルド・E・スーパーが発表したキャリア理論です。

簡単に言うと、キャリアとは「職業」を直接的に意味するのではなく、人間が人生で担うさまざまな役割(職業人、配偶者、余暇人など)を組み合わせたものである、ということです。

⇩詳しくは、こちらの記事をご覧ください。


僕がこの理論から感じたことは、「仕事だけが人生ではない」ということです。


多くの人にとって、このことは当たり前に聞こえるかもしれません。

しかし、新卒就活の局面においては、多くの人がファーストキャリアが人生を大きく左右すると思い込み、その結果に一喜一憂しているように感じます。

仕事という一面も当然重要ですが、より広義に「人生」をどのように捉えたいかを考えることで、総合的に納得感のある選択ができると考えていました。


【3】 2022年、大学卒業を控える今、何を思うか


(1) 新卒一括採用は、色々と無理がある


一括採用をベースとした新卒就活は、やっぱり少し変だなと思います。

というか、色々無理があります。

内定から入社までの期間は、中途採用の場合遅くとも2~3ヶ月の一方で、新卒採用はその期間が極端に長い傾向にあります。

仮に4年の6月に内定が出た場合、入社まで1年弱あります。僕に至っては、入社まで1年半の時間がありました。

学生は特に価値観の変化が激しい時期であり、仕事の経験もほとんどないためキャリアアンカー(自らのキャリアや働き方を選択する際に、どうしても譲れない「価値観」や「欲求」「コアコンピタンス(能力)」のこと)も確立されていません。

そのため、内定から時間が経った卒業直前に不安を感じることは、むしろ当たり前だと思います。

昨今、30%を超える新卒の離職率が問題視されていますが、僕にはこの現象が当然の結果のように思えて仕方がありません。


(2) 3年後を見据え、まずはやってみる


この時代において、中長期的なキャリアプランを立てることは、日に日に難しくなっています。

3~5年ならまだしも、10年単位で計画を立て、実際に現実がそのプランに沿って進んでいくことは、ほぼ不可能に近いのではないでしょうか?

以下のSTARTUP DBの記事では、世界時価総額ランキングを「平成元年」と「平成31年」の2つの時点で比較しています。

平成元年当時、TOP50社中32社は日本企業でしたが、平成31年ではトヨタ1社のみです。


十数年も経てば、世界は一変するということです。
そして、その間隔は更に狭くなっていく可能性が高いです。

将来に期待することや、計画することに億劫になっても仕方ないと思います。

でも、確実に言えることは、今取り組む1つ1つの経験は、必ず未来に活きるということです。

スティーブ・ジョブスは、人生を形成するのはその個人の経験であり、それはあとで振り返って気付く、ということを「connecting the dots」という概念を用いて説明します。


大学卒業直前になると、周囲の「入社が不安」や「自分の意思決定が正しかったのか分からない」という声を頻繁に聞きます。

僕も卒業を控えた学生なので、漠然とした不安があることには共感します。

でも、大学入学前に想像したキャンパスライフと入学後に実際経験したそれが少し異なっていたように、ファーストキャリアもきっと「やってみないと、分からない」要素を多分に含んでいると思います。

僕は、3年くらいの比較的短いスパンで具体的な目標を設定して、それを見据えながら、まずは目の前のことに120%で向き合ってみようと思います。


(3) 変化し続けるキャリア観


僕のキャリアに対する価値観も、2ヶ月ごとに微妙に変化しています。

この現象には賛否両論あると思いますが、個人的にはそれだけ定期的に内省ができていることについて、ポジティヴに捉えたいなと思います。

以前、変化する自分(他者)を受容することの大切さを述べました。


冒頭、この記事の目的を「将来的に自らが過去の価値観を辿るため・自分の経験を共有ことによって誰かの役に立つため」と設定しました。

特に1つ目について、数年後この記事を自らが見直した時、きっと過去の自分の未熟さに身悶えると思います。

でも、過去の自分が未熟に見えることは、それだけ自分が成長した証です(ポジティヴに捉えよう!)。


最後に


長文をお読みいただき、誠にありがとうございました。
駄文ですが、少しでもお役に立てたら嬉しいです。

学生の皆様、良ければ以下の記事も併せてお読みいただけますと幸いです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?