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女王のレッスン


1. STORY

ある日突然、彼氏の『縛られたい』という願望を知ることとなった前嶋遥香は、緊縛講習を受けるため訪れたハプニングバーで行われた緊縛ショーに、目も心も奪われた。 緊縛師の名は千堂瑛二。遥香は彼に指南を仰ぎ、縄を握ることを決意する。
マゾヒストのミストレス、サディストのバーテンダー、縄化粧をしてお散歩を楽しむ女、マゾ×マゾの夫婦……。フェティッシュな世界のことなどなにも知らなかった遥香だったが、瑛二を通じて縄を求める人々と出会っていくうちに、自身の価値観を変えていく。

2. BOOK

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3. DATA

2017年09月05日  公開
2017年11年05日  完結
2018年05月02日  第五回官能小説コンテスト 優秀賞受賞
2021年12月18日  電子書籍販売予定

4. SERIES

追憶と未来の交わる場所で(試し読み準備中)

5. Selectors REVIEW

小林弘利
基本はハウツー小説でした。ハウツーとしては存分にその要求を満たしていると思います。そして物語の中心に性愛がある、という部分が良かったです。さらに緊縛場面で最も大事にされるのが愛と優しさと相手へのリスペクトである、というのもSMという世界から想像される加虐的な描写よりも大事にされているのが良いと思いました。
神田つばき
ここまで緊縛の手法を精細に書いた小説はなかったと思います。海外でも緊縛のワークショップがひんぱんに開かれ、現代アートとしても認識されている今、緊縛体験から官能ライターに入っていった自分としては、とてもうれしく思います。「緊縛」「SM」というと力んだ設定から入る作家が多いなか、日常的な光景から書き出す文章のうまさにも舌を巻きました。
大泉りか
とても面白い作品でした。このような応募作品は初めてではないでしょうか。作者自身のリビドーや性欲、そして伝えたいことがしっかりと感じられる作品です。
SM・緊縛師の世界について、相当きちんと取材がされているところも素晴らしいと思います。いったいどこで取材をしたのか気になります(笑)。
深谷陽
個人的には一番好きな作品です。
「緊縛」というのが自分にとっては全く未知で、それでいて大変興味のある分野なのでヒロインと一緒にずるずると作品世界に引き込まれて行ったような。
非常によく取材されているし、文も好みです。
「愛してる。でもそれだけ」とか「二人だった」とか効かせどころの表現は勿論全体的に、何気ない部分でも感情を言葉に乗せて表現するのが、とても自然で上手い、と感じました。
登場人物たちの「カッコよさ偏差値」も非常に高いです。
片桐由摩
「緊縛」というなかなか斬新なものがテーマで、個人的に今回のノミネート作品の中で『チャレンジ賞』的なものを差し上げたいくらいです。文章も達者で、とても読みやすい作品でした。
登場人物もみんな魅力的な善人で、こういった知人や仲間に囲まれたら楽しいだろうなと思いながら読み進めました。


5. Readers REVIEW

初めてこの作品を読んだときの衝撃は今でもはっきり覚えています。
「こういうのを書きたかった」この一言です。
官能作品でありながら心に染み入る作品。
遥香が飛び込んだ非現実的な世界。でも、結衣子、瑛二、稜たちにとっては普通の世界。まずここからですね。この作品を読んで、普通ってなんだろうって思いました。
SM、緊縛というハードな行為なのに、その行為には愛が不可欠。
きっとこの作品を読むと、SMや緊縛に対する見方が変わると思います。
緊縛を素敵に語られてたことにとても感動しました。一般的なSMへの概念を覆えすような作品のように感じました。
拷問紛いの虐待行為が好きなサディストも居る一方、相手を尊重し慈愛で行為を施す人も居ることがこの物語を通し世間に解ってもらえたら嬉しいです。歪んだ三角関係がとても切なく、少しずつ明かされる過程は胸が苦しくなりました。
合言葉の『無理』、『鋏』この単純な言葉も心に残りました。
緊縛シーンにとてもドキドキしました。
私も瑛二さんの様な方に縛られてみたいなぁって思いました。瑛二さんは理想の緊縛師さんですね。
瑛二さんになら安心して身も心も委ねて是非縛られてみたいって感じさせる魅力がありました。
そして瑛二さんと結衣子さんの深い愛の繋りを認識した遥香ちゃんのシーンではとても切なくなりました。
それをずっと認識しながらも結衣子さんを想い続けてきた稜君に対しても…複雑な3人の関係に加わった遥香ちゃん、とてもハラハラドキドキ切なくなりながら4人の幸せを祈りながら読ませて頂きました。
とても良い作品をありがとうございます。



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