【紙の本で読むべき名作選#8】「八つ墓村」で電子書籍を越えてゆけ!
たぶん1977年の松竹映画版が有名すぎるせいなのでしょうが、横溝正史の『八つ墓村』をホラーやオカルトの一派とみなして食わず嫌いしているなら、あまりにも勿体ない!
原作小説を読んだ人間として、声を大にしたい。
これは実は「宝探しの冒険小説」なのです!
なるほど、因習にまみれた地方の名家の閉塞感や、謎めいた連続殺人は描かれていますが、
後半、隠された財宝をめぐる地下迷宮の探索が始まると、がぜん読者は子供の気持ちに戻って、主人公と一緒にハラハラドキドキのダンジョン探索を体験