【紙の本で読むべき名作選#7】「本を読むときに何が起きているのか」で電子書籍を越えてゆけ!
電子書籍で読むよりも紙の本として書棚に入れておくべき古今の「名著」を紹介していくこのマガジンですが、7回目で取り上げるこの本ほど、このテーマにふさわしい本が他にありましょうか?
著者のピーター・メンデルサンドさんは「カリスマ装丁家」と紹介されている方。紙の本の装丁をデザインするという道で一流になった人自身が書いた「本を読むことの現象学」ともいうべき書。
もっぱら文学作品を読んでいる時の人間の魂の動きについて累々と語る本なのですが、中身のページもいちいち、練りに練られたデザインの賜物となっており、視覚で楽しめる読書論となっています。活字の本が好きで、かつ、右脳的なデザインアートも好き、という(私のような)人間は狂喜する一冊ではないでしょうか?
「まだまだ紙の本でこそ可能な表現が無限にある!」と目覚めさせてくれる良書です。
正直なところ、私はこの本に書いてあるようなことをぜひ周りの人たちにも広めていきたいと、半ば宗教的な情熱にすら駆られました(!)。「紙の本でこそ得られる体験」を知っている人間にとってはバイブルにも等しい啓蒙書と言えるでしょう。
よくぞこのような本を今の世の中に出してくれたと、拍手を送りたい!私としても何度も読み直し、同じテーマについて自分なりに語れるようになるまで本書に啓発されて行きたいと思います。
ということで、私のnoteにも今後、この本から受けたインスピレーションに基づく発言がしばしば出てしまうと思いますが、それほどまでに影響された本ということで、今、紹介しておきたいと思った次第です。
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