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日本のモノづくりと北欧デザイナーをつなぐ物語がはじまるまで

このお話しは、ふたりの日本人女性が、これからの人生は時間を大切に使い、悔いのないようにやりたいことを諦めずにやっていきたいという共通の思いを込めて、やり始めたことを書きつづっています。

私たちは昭和時代に育ったアナログ世代であり、SNSの日進月歩についていくのがやっとです。仕事のためにインスタグラムやフェイスブックを駆使しなければならなず、オンラインセミナーに参加しては情報を得ようと頑張りました。固くなった脳みそをもみほぐし、意味のわからないカタカナ語をネットで調べつつ、YouTubeセミナーも二度も三度も見ながら理解するよう努めました。でも、常に時間に追われてバタバタと情報をアップしたり、わけのわからない言葉に翻弄されるのは、もうついていけないという思いが頭をよぎります。そして最近実感したことは「私たちは現代のSNSには向いていない」ということでした。

じっくりと思いの伝わるツールで、熱い思いや涙の話しなど、こだわりの気持ちを書きつづる方が向いていると思いました。そこで出会ったのがnotoでした。

私たちふたりは、それぞれが北欧デザインに関わる仕事をしています。北欧スウェーデンに20年以上暮らすYは、北欧デザインとライフスタイル情報を発信する個人事業をストックホルムで運営しています。東京都目黒区に暮らすSは、北欧のライセンス事業に長い経験とネットワークを持ち、企業を経営しています。私たちは、2014年から北欧デザイナーのパターン(総柄デザイン)を取りそろえた事業Scandinavian Pattern Collectionの共同運営者となりました。ふたりが北欧デザインに魅了される理由は、デザインは特別な人のためではなくみんなのものであり、デザインが人々の暮らしをよりよくするという考え方です。幸せの決定権は自分自身にあり、常に自分にフィットしたバランスのよい生き方をしている北欧の暮らしは、人生のモットーにしていきたいライフスタイルです。

また、私たちはふたりとも日本のモノづくりに魅了されています。Yは裏千家茶道を長いこと習っていて、茶道具の奥深さや何百年も受け継がれている伝統工芸に感銘を受けています。Sは会社を経営しながらも芸術大学で学び、染色や織物などの手仕事に自ら挑戦しています。

日本と北欧はどちらもシンプルなデザインや自然素材をを好みます。お互いに共通認識がありますが、表現方法はそれぞれに異なります。受け継がれた長い歴史を持つ伝統的な日本のモノづくりと、人々を魅了する洗練されたデザインを得意とする北欧デザイナーとを結びつけることで、共通の認識をどのように表現できるだろうか、そんな思いがあり、今までいくつかの文化プロジェクトを実施してきました。

これまで行ってきたプロジェクトと、これからも続くプロジェクトの舞台裏について、私たちのやってきたことを書き残していきたいという思いを綴っていきます。

Sはライセンス事業を東京で運営し、数名のスタッフがいます。その中でも特に優秀なAさんは私たちより世代も若く、SNSにも詳しく、とても頼りにしています。Aさんもこの文化プロジェクトを手伝ってくれていて、彼女の文章も載せていきます。

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