リード獲得サービスで一般的な『場所貸し』パターンを解説!
◆マーケターの重要なミッションはリードジェネレーション
BtoB領域の事業会社でマーケターとして業務に従事する際、最も重要なミッションの1つが、リードジェネレーション(※)=見込み客の獲得です。
(厳密にはかかりますが)費用をかけずに実施できる施策として、SEO対策やコンテンツマーケティングが挙げられますが、ターゲットとなる見込み客を狙って獲得したい場合、費用を投下するプッシュ型の施策を実施する必要があります。
※『リードジェネレーション』に関しましては、こちらの記事をご覧ください。
◆リード獲得サービスでメジャーなのが『場所貸し』パターン
リードを獲得するサービスはさまざまありますが、大きく分けると『場所貸し』パターン、『最低保証』パターン、『成果報酬』パターンに分けられると考えています。
代表的なリードジェン施策例として、展示会へブースを出展し名刺交換する、広告を出稿してコンテンツダウンロードによる個人情報の取得が挙げられますが、これらは『場所貸し』パターンに該当するサービスになります。
『場所貸し』パターンについては、「フリーマーケット」をイメージするのがわかりやすいかと思います。
リードを獲得するための『場所代』を払って、その場所で自社の商品やサービスをプロモーションする。
どんな成果が出るかは、場所を提供する側は保証せず、あくまで場所代を払った会社次第という仕組みです。
≪有償で実施するBtoBリード獲得サービス:『場所貸し』パターン≫
◆『場所貸し』パターンのオンラインサービス
★下記には抜粋版を掲載します。より詳細に関しては、こちらのページをご覧ください。
●検索連動型広告(例:Google広告)
検索連動型広告とは、検索エンジンで特定のキーワードを入力してサーチした際に、広告(自社ページ、ページへの流入を促すキャッチコピーなど)を配信・表示できるサービスを指します。
GoogleやYahoo!が挙げられますが、BtoBの場合はGoogle広告、BtoCの場合はYahoo!広告がそれぞれ適していると言われています。
検索連動型広告のメリットとして、特定のキーワードで検索する=ニーズが一定程度顕在化している対象に向けて訴求できるので、クリック先の自社サイトのコンテンツが適したものであれば、問い合わせや受注(コンバージョン)発生の可能性が高まります。
ほかにも、出稿した際の掲載場所は検索結果の上部になり、即効性があるのもメリットとして挙げられます。
運用方法としては、自社で運用するパターンもあれば、代理店などに運用を代行してもらうパターンもあります。一般的に、運用代行の手数料は「広告出稿料金の20%程度」が相場と言われています。
『場所貸し』としてのイメージは、GoogleやYahoo!などのサーチエンジンという場所を間借りするという形です。
●オンライン展示会(例:アイティメディア株式会社)
社会情勢が変わったことで、展示会もオフラインからオンラインへシフトする傾向が強くなりました。
オンライン開催するメリットとしては、場所を問わないことが挙げられます。出展する側も参加する側も移動や拘束時間の負担を減らすことができるのが大きな点です。
デメリットとしては、ITリテラシーやネット環境に依存してしまうという点です。稀にアクセスが増えたことで、システムやサーバー負荷がかかり開催が数日延期になってしまうケースも見受けられます。
ITや製造業関連でメジャーなのが、アイティメディア株式会社が主催の『ITmedia Virtual EXPO』です。
バーチャル空間にブースを『場所貸し』させてもらい、そのブースに来訪・コンテンツをダウンロードしてもらえれば、リードになるという仕組みです。
『ITmedia Virtual EXPO』の特徴は下記の通りです。
・リアルの展示会は3日間程度ですが、バーチャルEXPOの場合は開催期間が1か月程度と長い。
・会期期間中であれば、ログインすれば24時間いつでもどこでも来場が可能。
・リアルイベントと比較して出展コストを削減できる。
・出展ブースへの来場者の行動履歴情報が入手可能。
●メディア(例:株式会社イプロス)
BtoBでメジャーなのが、株式会社イプロスが運営しているメディアが挙げられます。
『製造業』向けの「イプロスものづくり」、『建築・建設業』向けの「イプロス都市まちづくり」、『医薬・化粧品・バイオ・食品業』向けの「イプロス医薬食品技術」などがあります。
キーエンスの子会社ということもあり、この中でも特に「イプロスものづくり」は『製造業』で国内最大規模のメディアとして知られています。
上記の『製造業』『建築・建設業』『医薬・化粧品・バイオ・食品業』それぞれの業種ごとに登録会員を保有し、それぞれのメディア会員向けにコンテンツをフックにメール配信して、ダウンロードすればリードになるというのがプッシュ型サービスの1つです。
イプロスの場合、イプロスというメディア内に『場所貸し』させてもらい、その自社ページ内にホワイトペーパーやカタログコンテンツを設置し、ダウンロードしてもらえれば、リードになるという仕組みです。
無料で掲載する会員プランもあるので、まずは試しに無料でというのも良いかもしれません。ですが、実際のリード獲得は無料版だとできないと言いますか限定された情報のみ提供されるので、リードジェン施策としては有料版が適切です。
●メディア(例:株式会社インコム)
イプロスに次いで製造業向けのメディアとして有名なのが、株式会社インコムが運営している『製品ナビ』というメディアです。
イプロスメディアと同様に登録会員を保有しており、『製品ナビ』のメディア内に自社の専用ページを『場所貸し』してもらい、そのページ内にホワイトペーパーやカタログコンテンツを設置してダウンロードしてもらえればリード化する、また、会員向けにメール配信をするプッシュ型サービスも有償で提供しています。
インコムも無料で商品やサービスを掲載する無料プランを用意しています。
●ホワイトペーパーダウンロード(例:アイティメディア株式会社)
イプロスやインコムなどのメディアを継続運用してのリード獲得ではなく、
スポット施策として、メディアに自社コンテンツを掲載してもらい、そのメディアが保有する登録会員などにメールでプッシュしてダウンロード=リードを獲得する形式です。
BtoBのIT系で有名なのは、アイティメディア株式会社の『ホワイトペーパーダウンロード広告』が挙げられます。
・コンテンツ(ホワイトペーパー)をダウンロードしてもらう=リード獲得。
・比較的、多くのリード件数を獲得できる。
・件数保証や成果報酬型もあり、予算に応じたリード獲得ができる。
●ホワイトペーパーダウンロード(例:株式会社日経BP)
アイティメディアと同様に、日経BPでも類似のサービスを提供しています。
スポット的にメディアに『場所貸し』してもらい、コンテンツをフックにリードを獲得するというパターンです。
『日経ビジネス電子版 リードジェネレーションSpecial』5ページ目
・料金:¥2,500,000~(税別)
・想定獲得リード:200件前後
・掲載期間:12週間(期間保証)
●DSP広告
ほかにも、DSP広告(オフィスターゲティング広告)が当てはまります。
◆『場所貸し』パターンのオフラインサービス
●展示会(例:東京ビックサイト、幕張メッセ、パシフィコ横浜)
関東の3大展示会場として、東京ビックサイト、幕張メッセ、パシフィコ横浜が挙げられます。
これら3会場では、BtoBの展示会も数多く開催されています。
※展示会へブース出展する前におさえておくべきポイントに関しては、下記の記事をご覧ください。
■展示会へ出展する前におさえておくべきポイント① ≪関東3大展示会場の2022 1Qスケジュールデータ付き≫
■展示会へ出展する前におさえておくべきポイント② ~『ファネル』で数値目標を設定~
■展示会へ出展する前におさえておくべきポイント③ ~成功の『鍵』を握るのはアフターフォロー~
●紙媒体広告(例:株式会社インコム)
株式会社インコムは、Webメディア事業『製品ナビ』のほかにも、工業製品やエレクトロニクス製品を掲載する『ProductNavi(プロダクトナビ)』も発行しています。
株式会社インコムの『ProductNavi』に関しては下記の通りです。
・毎月1日発行。
・発行部数:50,000部(印刷版:16,000部、デジタル版:34,000部)
・タブロイドサイズ(265×400mm)
・出稿料金:最小サイズ・下限価格としては、¥152,600/1回。
雑誌媒体への出稿となりますので、オンラインと比較すると効果測定として得られるデータは少ないと言えますが、オンラインとは違ったアプローチ、新聞広告のように知名度や認知度をアップさせるという点でメリットが出やすい傾向があります。
●交通広告(例:株式会社テレシー)
交通広告は、パネル型もあればデジタルサイネージ型もさまざまありますが、昨今の社会情勢の変化の中で増加傾向にある例として、『タクシー広告』が挙げられます。
株式会社テレシーのタクシー広告の特徴は下記の通りです。
・獲得できたリードの7割以上が部長職以上、内3割は社長で、役職者割合が高い傾向。
・全国、東京、大阪など、どのエリアに出稿するか、出稿期間(週単位)によって費用・効果も変動する。
タクシー内に『場所貸し』してもらい、動画コンテンツをフックに知名度や認知度を上げてリード化や問い合わせなどのコンバージョンを獲得するという形式です。
●看板広告
オフラインの『場所貸し』パターンとしては看板広告なども当てはまります。
◆『場所貸し』パターンのリード獲得サービスで成果を出すためには!?
今回取り上げたリード獲得サービスは、あくまで『場所貸し』パターンであるため、まずまずの目標である見込み客の獲得という成果を出すためには、コンテンツやスポット/継続的な日々の運用が必要になってきます。
また、『プッシュ型』に該当する施策でもあるので、リード獲得時点では検討確度が低い傾向なので、リード獲得のその先の成果である受注も考慮する場合には、獲得したリードに向けてナーチャリング施策を実施することで、定期的・継続的に商品やサービスの特徴・有用性などの情報を提供し、より興味関心を持ってもらい購入に至るまでのステップを踏んでもらう必要があります。
※『リードナーチャリング』に関しましては、こちらの記事をご覧ください。
さらにリードのフォローという観点では、インサイドセールスやフィールドセールスとの連携も重要になります。
自社の商品やサービスに興味を持ってもらいやすい対象を見定めたうえで獲得施策を実施して、ビジネス化するようなリードを得られるよう取り組んでいただけたらと思います。
※リードに関してマーケティングとセールス間では軋轢が起こりがちです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
株式会社SBSマーケティングでは、多忙な事業会社に所属するマーケターの皆様・マーケティングに携わる方々に代わり、リード獲得サービス提供業者の調査・一次交渉を代行し、予算に応じた御社に最適なサービス選定に尽力させていただきます。
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BtoBマーケターより。