雨のち晴れ。時々、虹。
ぼくは中学2年生になった
1年生の時は
絶え間のない
どしゃ降りの雨のような日々だった
ぼくの存在や
ぼくの心
ぼくの大切な親友
すべてを置き去りにされて
苦しくて悲しくて
息をするのもやっとだった
よく、ぼくは生きていたんだと思うくらい
最悪の1年だった
春休みが終わる頃
ぼくは
2年の先生がどんな人になるのか
気になって仕方がなかった
どうせまた2年になったって
ぼくたちのことなんて
いてもいなくてもおんなじような存在で
できる人だけを大切にして
できないぼくたちを冷たい目で
置き去りにするんだろう
そう思っていた
ところが
それはぼくの思い違いだった
宮本先生が担任になって
どしゃ降りだった雨は嘘みたいに上がって
毎日が晴れのようになった
宮本先生はおもしろくて優しい
ぼくたちができなくても
怒ったり睨んだりしないし
そんなことよりも
ぼくたちが何をしたいのか
ぼくたちが何を好きなのか
いつも聞いてくれる
そしてそれをできるだけ叶えてくれる
冗談を言って笑わせてくれたり
くすぐって遊んでくれたりする
ぼくはそんな毎日が楽しくて
とってもうれしくて
宮本先生が遊んでくれることが幸せで
学校に行くのが楽しくなってきた
まるで
どしゃ降りの後の青空に
大きくてきれいな虹がかかったようだ
気持ちが楽しくなったら
幸運もやってきた
パラリンアート Innovation AWARD 2022 っていうコンペに応募していたぼくの作品が、最優秀賞に選ばれた!!
お礼のお手紙も書いた
ぼくの描いた作品が
どこかで誰かを元気にできたら
ぼくももっと元気になれる気がする
どんなに苦しくて
どんなに悲しくても
雨は上がるんだよって
みんなに伝えたい
誰の背中にも
羽根が生えていて
本当は誰でも飛べるんだよって
大きな声で叫びたい
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