先週は「面接の英語・その2」で、簡単に経歴を紹介するフレーズの例についてご紹介しました。
ここからは、いよいよ、突っ込んだ質問と回答のやり取りに入っていきます。
今日は、
"What do you know about our company?"
という質問、つまり、
「当社について何をご存知ですか?」
という質問について考えてみましょう。
この質問は、面談の比較的早い段階で候補者に投げかけられます。会社がこの質問をするのは、このやり取りによって、候補者が、どの程度会社について下調べをしているかが、はっきり分かるからです。この質問に対する回答によって、候補者が真剣に当該会社への転職を考えているのか、あるいは、軽い気持ちで面接に来ただけなのかが分かります。
ここで、ほとんど当該会社についての下調べをしていないようであれば、きっちり準備している候補者と比べて、確実に見劣りします。そして、採用担当の頭の中でバツ印が付き、その後の面談にはあまり力が入らなくなります。
そのようなことのないように、事前に十分な下調べをしましょう。最低でも、会社のホームページや公式SNSなどはチェックしておきましょう。上場会社であれば、IR情報があるでしょうから、ひととおり目を通しましょう。また、日経新聞やその業界の業界紙などのニュースサイトで、当該会社名を検索して、世間の耳目をひくようなニュースがなかったかどうかも見ておきましょう。
そして、事業の概要、主力製品やサービス、最近のビジネスの状況など、事前に入手した情報のうち、ポイントだと思うものをかいつまんで要約しましょう。
まずは、どういう情報源に当たったかを伝えるとよいでしょう。
そのうえで、会社について学んだこと、知っていることを、次のように伝えてみましょう。
このように、文法的には極めてシンプルな、I learned that... (...を学んだ)、I know that...(...)を知っている、という構文を使えば十分です。そして、that節の中で、その内容を端的に述べればOKです。
以上はごく基本的な情報ですが、あなたが既に同じ業界で働いている場合など、その会社のことを普通の人よりも詳しく知っている場合には、より具体的な情報を折り込んでいけばよいでしょう。
さらに、その会社の製品やサービスについて、あなたが過去に利用したことがあるなど、会社の製品やサービスについて特別な思い入れがある場合は、ぜひそのことを話しましょう。他の候補者との差別化が図れるかもしれません。
当該会社で働いていた親戚や友人から、会社について良い評判を聞いた、というような特別な事情があれば、それも共有するとよいでしょう。
「その4」に続きます。
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