【英語】Culture eats strategy for breakfast.
今日ご紹介するのは、”Culture eats strategy for breakfast”という英語フレーズ。
これは、最近、私が会社で研修を受けたときに、イギリス人の経営コンサルタントの方から聞いたフレーズだ。
これを言ったのは、現代経営学の父、ピーター・F・ドラッカー氏(Peter F. Drucker)。
日本語では、こちらの記事に「企業文化は戦略に勝る」と訳されていた。
そして、このフレーズの意味するところについては、こちらの英語の記事に、わかりやすく書いてあった。
該当部分を取り上げて、訳してみよう。
まさに、「企業文化は戦略に勝る」という内容だ。これについては、全く同感だ。これを読んで、思い出す身近な実例がたくさんある。
例えば、優秀な人材を集めて、緻密な戦略を立てたとしても、チームメンバーが協力し合う文化が醸成されておらず、ほころびが生じて、物事がうまくいかなかった例などは、枚挙にいとまがない。
このフレーズは、肝に銘じておき、後輩たちにも伝えていきたいと思う。
★ ★ ★
さて、話が長くなってしまったが、この英語フレーズを見てみよう。
”Culture eats strategy for breakfast”というフレーズを直訳すると、
「企業文化は戦略を朝食に食べる」となる。
ここで使われているのは、“eat … for breakfast”という言い回し。
シンプルに、「朝ごはんに〇〇を食べる」という意味だ。それ自体は、中学生レベルの英語だ。
ところが、オンライン英辞書郎を調べてみたら、以下の解説があった。
ドラッカー氏が使った"eat ... for breakfast"という言い回しは、この2番目の用法の、「かんたんに~を打ち負かす」「~に勝つのは朝飯前」という意味だ。
分解すると、”eat …”(何かを)「食べる」という動詞が、(何かに)「勝つ」「やっつける」というニュアンスを持ち、そして、”for breakfast”、つまり「朝食として」食べるということで、毎朝、手早く準備して食べるという朝食のイメージから、「簡単にできる」というニュアンスを醸し出しているのだと思う。
日本語にも、「朝飯前」という表現があり、「簡単にできる」という意味で使うことがあるが、これがまさにしっくりくる。
そうして、冒頭の”Culture eats strategy for breakfast”というフレーズは、
「企業文化は戦略を朝食として食べる」
↓
「企業文化は戦略を簡単に打ち負かす」
↓
「企業文化は戦略に勝る」
と訳されたのである。
私自身は、このようなニュアンスで、”eat… for breakfast”という英語フレーズを使ったことは一度もなかったのだが、これから、使ってみようかなと思う。
気心知れた仲間とのお喋りで、「競争相手をやっつけよう!」などと、軽いトーンで使うと、盛り上がって、チームの一体感が高まるかもしれない。
たとえば、こんな風に。
ご参考になれば幸いです!
ドラッカー氏の名著『マネジメント』(エッセンシャル版)の読書録はこちら。
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