0423|わたしが還る場所
もう何年ぶりになるだろうか、ふるさとの地へ足を運んだ。車で行けば1時間ほどで行くことのできる距離に住んでいるが、祖父の葬儀以来行っていなかった。
私にとって、このまちはずっと「かえってきたい」場所だった。今は違う県の違うまちに住んでいるが、数年後かもしれないし、数十年後かもしれないけれど「ここに戻って骨を埋めたい」「この地に還りたい」と思っていた。だが、今日、数年ぶりに戻って「もうここは私の帰る場所ではないんだな」と感じてしまった。それはたぶん、あの地に戻るには私はすこし、