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顧客の成功=自社の事業成長、を担うCS!著書:『カスタマーサクセス・プロフェッショナル』を読んでみた📘

#読書感想文  著書:『カスタマーサクセス・プロフェッショナル――顧客の成功を支え、持続的な利益成長をもたらす仕事のすべて』

■目的
・カスタマーサクセス業務の仕組み化するTipsを学ぶため
・カスタマーサクセスをマクロで捉え、マネジメント視点を知るため

■目次
0. はじめに
1. CSMの必須スキル
 ∟ カスタマーに共感し関係構築しながらカスタマーをリードする
2. カスタマーマネジメント
 ∟ ジャーニー定義を行い、ヘルススコア活用やテックタッチを活用しカスタマーのビジネスの目標達成を支援する
3. 全ての成功はプロダクトから始まる
 ∟ プロダクト改良こそ最優先事項
4. おわりに

0. はじめに
日々ご利用いただくカスタマー数の増加に耐え、各カスタマーを成功に導きためにはハイタッチだけでは限界でありストレッチ性のある取り組みが必要。特にマネジメントの観点で勉強するために著書:『カスタマーサクセス・プロフェッショナル――顧客の成功を支え、持続的な利益成長をもたらす仕事のすべて』を読んでみました📘

1. CSMの必須スキル
 ∟ カスタマーに共感し関係構築しながらカスタマーをリードする
■信頼できるアドバイザー

 ・目的意識:プロダクト上でカスタマーの活用状況などカスタマーの成功に向けた提案を行うために必要な情報はトラッキングできる必要がある
   ⭕️自分からの提案はカスタマーの考える成功に導くために自社プロダクトでどうしていくべきかを伝える
   ✖️御用聞き&チェックイン連絡(カスタマーに状況を聞かなくてはいけない状況はカスタマーサクセス業務と対極。)
 ・正確性:相手にどんなアクションを引き出そうとしていて、それが相手をゴールに導くにあたってどんな意味を持つのか意図を伝える
 ・説得力:従来のやり方を変えるよう説得する場面では、カスタマーに成功していただきたいという目的を意識する

■長期的なパートナーシップ
CSMは誰よりもカスタマーを理解し、共感力を駆使して、カスタマーが必要としていること、タイミング、それに応える方法を提案することに価値がある。最終的には、カスタマーが自分のニーズに気づく前に察知できるようになることで、リプレイスの可能性は大幅に低下し、長期的に自社サービスをご利用いただける基盤を構築することができる。

■カスタマーの課題の核心に迫る知る技術
step⓪その場で最も信頼できるエキスパートになる
・第一印象でカスタマーに安心していただける自己紹介と姿勢を見せる
step①傾聴姿勢を見せる
・カスタマー自身から、自由に意見を述べてもらい、懸念や彼らの立ち位置を説明してもらう。
step②情報を聞き、随時開示してもらえるようにする
・現在の課題と課題が解決された場合の見込み効果、過去の対処方法を共有していただく
step③短期と中長期のゴールを理解する
・優先順位トップ3を聞き、成長に繋がる機会があるか聞く。理想を大きく描き、カスタマー自身がそれに対し必要性を感じているか確認する
step④カスタマーに疑問をぶつけ、説得する
・成功から反した方向に向かっているカスタマーに対して、違うアプローチを複数提案する。決して真っ向から否定はしない、説得する。

2. カスタマーマネジメント
 ∟ ジャーニー定義を行い、ヘルススコア活用やテックタッチを活用しカスタマーのビジネスの目標達成を支援する
◯カスタマーライフサイクル:特定されたカスタマーのマネジメントプロセス全体のこと。

●ジャーニーマップ「願望」:ライフサイクルの各フェーズにそれぞれに存在し、カスタマーサクセスの最終的なゴールまでのマイルストーンで構成され、事前設定したマーカーなどで、カスタマーが進捗を一目で確認できるようにするもの。ジャーニーを明確に定義したら、必ずそれに沿って動くように、アクション管理を行う。
▼目的
①カスタマージャーニーのあらゆる面に目を配り、自発的に管理する。
②ゴールに向けた最善かつ最適なステップを規定し、タスクと責任を担う部門を明確にしておく。
▼作成方法
・カスタマー視点に立ち、契約からゴール達成までを統合的に捉える。ジャーニーの中で、カスタマーの心に刺さる瞬間を配慮する。カスタマーが可能性を確信し達成感を実感できるよう設計する。

●カスタマージャーニー「リアル」:ジャーニーマップやカスタマーライフサイクルからもたらされるカスタマー体験の結果であり、感情面と深く関連している。

*『真実の瞬間』を作るべき理由
・『真実の瞬間』はプロダクトやニーズに左右されるものではない
・あらゆる接点において矛盾がないだけではない、全体的に一体感、一貫性がある完全なジャーニーを提供するもの
・ジャーニーに生命を吹き込み、該当案件にふさわしく独自性があり、様々な付加価値を提供するもの
・カスタマーがどう感じるかが重要

◯カスタマーヘルススコアの活用
・カスタマーヘルス評価項目を策定し、計測を行う。懸念すべき兆候の発生時に備えて、自社のしかるべき部署を巻き込んだプレイブックを用意し、カスタマーにも同じ情報を共有する。
・健全なパートナーシップを構築するにはカスタマー側にも果たす役割があることを理解してもらい、より大きな成果の達成に向け積極的に関与してもらう。
・CSMはプロセスを変更する柔軟性を持ち、完璧なアプローチができるまで座して待っているべきではない。手持ちのデータでヘルススコアを設計し、全社(プロダクト、テクニカルサポート、営業など)で共有して、ヘルススコアを活用し、カスタマーと彼らの成功のために最善の意思決定を行うべき。明確な意図を持って、カスタマーヘルスを測定し改善を試みるプロセスことに価値がある。

◯カスタマーから有意義なFBを引き出す
step①カスタマーの話を傾聴する
step②カスタマーの声を理解する
step③進捗を可視化する
step④組織を横断してインプットを求める

◯アダプションを能動的にマネジメントする
*トラッキングし、優先順位をつけ、対策をとる
①カスタマーをセグメント別に管理し、ヘルススコアを測定する
②「プレイブック」を策定し、アダプションに応じて取るべきステップを規定し、アクションする
③働きいかけるべきカスタマーの基準を事前に決めて判断する。適切なタイミイングで、しかるべきカスタマーに働きかけることができる
④アダプション関連の情報をカスタマーの利害関係者に報告し、プロダクトが生み出している価値、価値を向上するためにできることを知ってもらうことでカスタマーとの連携を促進させる

◯カスタマーが期待通りの長期的成果を達成できるよう導く
・サクセスプランニング:ベンダーとカスタマーが目指す共通目標に合意するまでのプロセス。合意内容には、最終目標の達成に必要な戦術ステップ、道中の成否を判断するマイルストーン、目標達成のタイムラインを含む
①カスタマーのビジネス上の目標を確認する
②目標達成に必要なアクションを特定する
③計画通りのアクションをとる
※一度作って完成するものではなく、キューレーションと定期レビューが必要であり、現在進行形なプロセス

▼価値トラッキング
❶カスタマーをリードし、進展させる
・引き継ぎ、『真実の瞬間』のたびにサクセスプランをレビューする
・常にネクストステップを明確にする
❷成功を記録に残し、関係者各位にシェアする
・目標が1つでも達成できたら、カスタマーにも文面で共有する(社内共有も◯)
❸ビジネス目標を検証し更新する
・ビジネス環境は流動的なので、サクセスプランを途中で変更しなければならないこともあるため、目標のリストと各目標の成功基準をメールで確認依頼し、必要であればカスタマーからコメントをもらう

3. 全ての成功はプロダクトから始まる
 ∟ プロダクト改良こそ最優先事項
デジタル時代のカスタマーの期待値は究極は、プロダクトを利用して自社のビジネスをグロースさせること。
CSMはあくまでも、カスタマーにプロダクトを利用いただいて、課題解決するよう導く存在。そもそも優れたプロダクトを提供できなければ、2度以上の契約更新は難しい。最高なプロダクトを磨き続けることが不可欠。

CSチームはプロダクトチームと協力し、双方コミュニケーションをすべき。プロダクトチームはCSMがカスタマーからいただいたフィードバックに耳を傾けるべき。CSチームはどのような段階を経てカスタマーのニーズを満たすプロダクトが開発されるか理解すべき。
両者が共通で使用する成功の基準値を設定し、トラッキングする。業績考課や変動報酬をベースに行い、デイリーアクティブユーザーのように、カスタマーがプロダクトから価値を得ているかどうかを示唆する先行指標を用いる。カスタマーのチャーンのような遅行指標を使わないようにする。

プロダクトの将来的な方向性に共通認識を持つ。協力する目的は、多くのカスタマーが費用を出しても解決したいと考えている課題をあぶり出すことである。プロダクトチームがβ版を開発した際に、適切な配布先を選定し、プロダクトチームがタイムリーにFBを受けるように動けるのがCSチーム。

4. おわりに
プロダクトをグロースさせ、お客様に成功を届けるためには、CSMが効率的にアクションを行うことができる仕組みが非常に重要。
ただ、仕組みについては変化の激しいビジネス環境において、完璧な型ができることはなくて、常にベストだと思うものを考えながら、進め。進めながら作り直すタフネスさも大事だと思った。
成功したら、次はもっと高い期待をお客様に求められるため、常に変化を求め、成功を重ね、より高い目標を立て続けることができるのがSaaSビジネスの面白いところだな〜

また、あくまでもお客様を成功に導くのはCSMだけの仕事ではなく、プロダクトや営業などあらゆる部署はもちろん、お客様のあらゆる人とも連携して、一枚岩で推進することが大事だと思った。


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