さや

日々のこと。本のこと。 ぜんぶ本当のことじゃありません。 文章修行中。 こちらでも本…

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日々のこと。本のこと。 ぜんぶ本当のことじゃありません。 文章修行中。 こちらでも本の話をしています→『本読みの芋づる』https://bookbookpassepartout.hatenablog.com

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  • めにはさやかにみえねども

    誰にでも読んでほしいわけではないけれど、誰かに読んでほしい。そんなちょっとした日々のことです。

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遠くの他人と手元の本

子供の頃毎日はとても閉鎖的だった。辛い時周りに助けてくれる人はいなかったし、頼れる人もいなかった。そんな時私が頼り、逃げ込んだのは本だった。 といっても、非日常を感じさせるようなファンタジーや冒険物語に逃げ込んだのではない。そうではなく、特別なことは何も起こらないような、日常を淡々と書いているような小説、その小説の中に書かれた現実的な誰かの生活や日常に救われた。登場人物たちがお風呂に入ったり散歩をしたり、誰かとなんてことのない会話をしながら食事をしたり。そんな普通の、どこにで

    • week37

      金曜日。 気が焦っていたのでちゃんと準備をせずに電話をしたらしどろもどろの様子がおかしい人になった。 やはり電話というのは、頭の中でシミュレーションしてからでないと。何を言うのか整理して誰がでるかわからないから相手別の対応や、相手の答えによってどう対応するか何パターンか想定してからでないと。 だから電話が苦手である。 土曜日。 風生まれる瞬間はなんとなくわかるけど、死ぬ瞬間とか、なんでそうなるのかはわからない。そもそも風ってなんなんだ。分子やらそういう実体があるのか。酸素っ

      • week36

        月曜日。 隣の席のアラフィフ女性2人がずっと恋バナをしていて嬉しい。人生経験をたくさん積んで色んな人間を見、自分の感情がどんな時に浮つきどんな時に沈むのか知り尽くしている人ならではのどっしりとした恋バナ。 火曜日。 透明人間とゴキブリなら透明人間の方がいい。 誰にも見向きもされず相手にされないことが惨めで悲しくて、どうにか相手にしてもらおうと相手に働きかけて上手くいかなくて、忌み嫌われゴキブリのようになってしまうよりかは、透明人間のままがいい。 でも透明人間とゴギブリの間に

        • 2024/08/31〜09/01

          8月31日(土) 『新源氏物語 霧ふかき宇治の心(上)』田辺聖子 田辺聖子さんの源氏物語面白い。『あさきゆめみし』ではじめて源氏物語を読み、その後角田版ウェイリー版を読んできたけど、ここにきてはじめて薫という人物と自分に共通点があることを知る。 理想を理解してもらえる相手に会えたら多弁にもなる。精神風土を共有し心の友というべき精神の手応えを感じられる相手なんてあこがれもする。 あと、なんかラブシーンに少女漫画みがあって、「きゃああ」という気持ちになる。 9月1日(日)

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        遠くの他人と手元の本

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        • めにはさやかにみえねども
          29本
          ¥100

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          week35

          月曜日。 人間関係において、気を使うことが疲れるんじゃない。身構えるのが疲れるし、傷つかないように予防線を張ること自体がうっすら傷つく。 気を使うこと自体は疲れないし、上手にできると嬉しい。特技のようなものだ。 身構えるのは疲れる。雑に扱われてもいいように、尊重されなくても見下されても傷つかないように予防線を張り巡らすのは疲れる。あまり得意ではない、いつまで経っても上達しない。ついつい気が緩んで結局傷つく。 疲れない人というのは、気を使わない関係なのではなく、身構えなくていい

          2024/08/28〜8/29

          8月28日(水) 『わたしの一番かわいいところ』FRUTS ZIPPER 最近ずっとFRUTS ZIPPERの『わたしの一番かわいいところ』を聞いている。 いつ発売された曲なのかは全然知らないけど、今更であることはなんとなくわかる。 『可愛くてごめん』もそうだけど、「私かわいい」系(?)の曲が増えてきて嬉しい。 今までアイドル達が歌ってきたのは男目線で「君は自分のこと可愛くないと思ってて周りからもそう思われてる地味系だけれど、僕だけは君の可愛さに気づいているよ」という囲

          2024/08/28〜8/29

          2024/08/25・8/27

          8月25日(日) 『スキップとローファー』6巻 高松美咲 高校生の姪みつみ(おみつ)と同居しているナオがゴロちゃんを居酒屋に呼び出し、気持ちを吐露する台詞。 今週の『虎に翼』での寅子と航一の結婚式を見て同じような気持ちになったこと、何年か前に出席した結婚式でのプロフィールビデオを見て、自分が惨めすぎて泣いたことを思い出した。祝福する気持ちはあるし、温かい家庭に生まれて愛されて育って幸せそうなのが憎いというわけでももちろんなかった。ただ自分との差があまりにもあったもんだから

          2024/08/25・8/27

          week34

          月曜日。 可愛い服を着ていると着ている人間まで可愛く見えてくるので、「見た目が9割」というより「身につけるものが9割」なのではないか。 可愛く見えるといっても、当社比で、そうでもない服着てる自分より、可愛い服着てる自分の方が可愛いという差なので、生まれ持って可愛い人と比べてどうこうというわけではないのだが。 火曜日。 「あの人性格悪いから嫌い」というのはなんとなく理由として正しいように思える。 「悪い人じゃないんだけど言葉のチョイスが嫌」とか「悪い人じゃないんだけど考えが浅

          2024/08/24

          8月24日(土) 『僕のヒーローアカデミア』 ヒロアカアニメ4期まで見終わった。ここまで見てこれたのは面白いからなんだけど、峰田実に関してはずぅぅぅっとモヤモヤと嫌な気持ちを抱き続けている。 日本は性犯罪に関しての認識が軽すぎるというけど、それはヒロアカの峰田実にもよく現れている。彼は性犯罪とセクハラを繰り返している。悪役じゃなくヒーロー志望なのに。 峰田実は主人公のクラスメイトで雄英高校ヒーロー科に通う男子高校生。 アニメのなかでも「性欲が強い」と言われ、女子更衣室を

          2024/08/23

          8月23日(金) 『僕のヒーローアカデミア』4期ep22 デクとジェントル・クリミナルの決着が付く回。ジェントル・クリミナルのキャラ設定が面白い。 ヒーロー志望だったんだけど、才能も実力もなく挫折し、かといって死穢八斎會の下っ端たちみたいに、悪の道に引き込んで立派な(?)ヴィランに育て上げてくれるような悪の親玉に手を差し伸べてもらうようなこともない。 ヒーローになる実力才能に恵まれず、ある意味人に恵まれもしなかったのでヴィランにもなれず、行き着いた先が私刑型迷惑YouTub

          2024/08/21〜8/22

          8月21日(水) 『原稿零枚日記』小川洋子 縁もゆかりもない運動会を見に行くことを毎年の恒例にしてしまっているような語り手が、神社で泣き相撲の案内を見つけ嬉々として見に行く。 取り組みが終わった赤ん坊の親が、なかなか現れないのを見て、自分の子として引き取りそうになるシーン。 怖い。誰も引き取りにこない赤ん坊を持つ相撲部員がだんだんと不安になっていく描写も怖いし、「え?私の子にしちゃう…?」という心理になってくる描写も怖い。 絶対にそんなことありえないだけど、0.01%は

          2024/08/21〜8/22

          『原稿零枚日記』日記

          8月20日(火) 『原稿零枚日記』を読み始める。小川洋子の日記形式の小説。 日記とはいえ小説だから当たり前なんだけど、変わり映えのある日々、日記に書き甲斐がある1日で羨ましい。 私の日々の中で日記に書き甲斐のあることなんて起こらない。苔料理を出す店に迷い込んでルーペで食材となった苔をまじまじと見ることなんてないし、肘の皺にいる女性2人と会話を交わすおばあちゃんのことを思い出した日などない。 毎日毎日同じことの繰り返しで、日記もだいたい同じことを書いている。 昨日書いたものと

          『原稿零枚日記』日記

          week33

          月曜日。 だいぶ今更なんだけど2ヶ月程前から『僕のヒーローアカデミア』を観始めた。連載終了発表のちょっと前くらい…? 昨日やっと2期を観終わったので、今日は映画第1作を観た。(今放送してるのは7期) いつも30分で観てるアニメが、映画になった時のスケール感というか、1つギアが上がってる感じが好きだ。時間が長い分描けるものが多いっていうのもあるし、お金がかかってるっていうのも両方あってのものなんだろう。このスケールの大きさギアが上がってる感じは映画館で観たかったなぁ。 今映画館

          何も始まらない。

          「自分が動かなきゃ何も始まらない」というの。それはそうなんだけど、自分が動かなきゃ何も始まらなすぎてうんざりするというか、飽き飽きしている。 始まったところで、それは私の予想通りの何かで、例えば「ここ行ってみたい」と思って友達を誘って行ってみても、楽しいは楽しいんだけど、想像通りの楽しさで、想像以上のものは始まらない。 一方で友達は私より楽しそう。私がいなければこの人はこれを経験できなかったんだろなと思うと羨ましくなる。 自分の興味範囲からはちょっとずれてて、普段目に入って

          何も始まらない。

          week32

          月曜日。 学生時代、「なにも用はないんだけど、誰かと話したくて」と部室に来た同期の男の子がいた。 誰かと話したいという気分、わかるなぁと思ったし、それを口に出して言う男の子というものにだいぶ心が動いた。 水曜日。 いつも疲れて忘れてしまうことを、朝の私がto doリストに書いててくれて、「私の1番の理解者は私だよ!」の気持ち。 もっと理解していきたい。特に体調管理の仕方とか、リカバリー方法とか。 金曜日。 今日は病院でお金結構かかるからと、補充したんだけど、予想以上の金

          week31

          火曜日。 水曜日。 木曜日。 「今まで生きてきて良かった」と思えた瞬間があったはずなのだが、それがどんな瞬間だったのか全然思い出せずにいる。割と最近のことだった気がするのだけど。 今朝めざめて、そう思った時の感触だけをただ思い出した。 金曜日。 持って生まれた素質や才能で他を圧倒して勝ち上がっていくことって、孤独なんだろうな。 ある程度素質に恵まれていて、自分の他にもそれくらいの人はそこそこいて、その中で努力して勝ったり負けたりして勝ち上がっていく方がしあわせだったりす