『原稿零枚日記』日記

8月20日(火)

『原稿零枚日記』を読み始める。小川洋子の日記形式の小説。
日記とはいえ小説だから当たり前なんだけど、変わり映えのある日々、日記に書き甲斐がある1日で羨ましい。
私の日々の中で日記に書き甲斐のあることなんて起こらない。苔料理を出す店に迷い込んでルーペで食材となった苔をまじまじと見ることなんてないし、肘の皺にいる女性2人と会話を交わすおばあちゃんのことを思い出した日などない。
毎日毎日同じことの繰り返しで、日記もだいたい同じことを書いている。
昨日書いたものと今日書いたもの、昨日と今日は何が違うかというと、毎朝書くto doリストのその日読む予定の本の題名、アニメのタイトルや、毎夜書くそれらの感想くらいだ。
私の日々に何もドラマは起こらない。日々の中を本や漫画、ドラマが通り過ぎていく。

『原稿零枚日記』
作家の主人公が新人賞の下読みをして、その作品のあらすじを作る話が面白かった。
文庫の裏表紙にあるあらすじって誰が書いてるのか気になったことがあって、そこからあらゆる小説のあらすじを作るあらすじ職人の話を夢想したことがあったことを思い出した。
あと、はじめて行く健康スパランドで、そこでの作法や暗黙の了解があるんじゃないか、知らぬ間にそれを破っていて、そのうち誰かに怒られるんじゃないかとびくびくするのがすごいわかりみが深かった。


『僕のヒーローアカデミア』3期ep23

2か月程前からヒロアカを見始め、今日3期を見終わった。先週末はずっと『ガラスの仮面』を読んでいたんだけど、ep23のデクとかっちゃんの喧嘩がまんまガラスの仮面のマヤと亜弓の喧嘩だった…。どちらの喧嘩も泥臭くて、お互いが相手に対してどういった劣等感や敗北感を感じていたのかを投げつけていて、それは裏を返せば相手に対するリスペクトであって、考えようによってはイチャイチャしてる。
この喧嘩のお陰で言語矛盾だけどライバルとしてがっちり肩を組めた、相手を見上げすぎず自分を卑下しすぎず、ライバルという同じ土俵にたったという感じで名シーンすぎる。

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