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詩・春の日

花びらが
春を連れて
帰っていく

陽の光に笑い
雨と一緒に泣き
雷に肩をすくめ
風と遊び楽しむ

水色に晴れて
桃色に満ちる

あるがまま
笑顔も涙も
何十年
何百年と
見守ってきたのね

ここから動けない体
見ているだけの体
似たような私
どうすることもできなくて
悲しいのは
似てないな

大事な人を
抱きしめることも
両手で顔を包むことも
背中をさすることも
私には出来ません

それでも
この世界は
色があふれて
素敵だった

花びらが
私を連れて
帰っていく

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