見出し画像

(感想)何があってもつくらずにはいられない

(以下、筆者Xより転記)

映画『ルックバック』鑑賞。原作はネットで見た程度。創作者とは、実はとんでもなくコミュニケーションが下手な人間なのではないか。誰かに何かを伝えるために、ものすごい時間や労力やいろいろを使って、何かをつくらなければならないのだから。一言二言で誰かを楽しくできる人間もいるというのに。

物をつくることは何だって間違いなく大変で、物をつくってない時だって物をつくることを考えていて、でもそんな大変なんかどうでもよくなる瞬間というものが確かにあるし、創作者はその瞬間が自分に訪れることを信じていられる。

観ている最中に自分の創作について考えてしまったのだけど、「あー自分もつくらなきゃ」と思ってしまう人はいると思う。

どうにもならない出来事は、どうにもならないままで、「もしも」なんてあり得ないのだけど、「もしも」を想像することで前を向けることもある。より深く沈んでしまうことだってある。創作は安全なものではない。

何があってもつくらずにはいられない、そういう人間の姿を、映画版はよりエモーショナルに描きだしているように思えた。


お気持ち有り難く思います。サポートは自費出版やイベント参加などの費用に充てます。