【1989年100日旅】32日目。モスクワ

1989年5月7日は旅の32日目。この日は日曜日。当時のモスクワ日本人学校は日本の祝祭日とソ連の祝祭日の両方を休むということになっていたから、5月頭はカレンダーの並び的にお休みばかりだった。（土曜日は当時、半日授業。）この日はモスクワ川の遊覧船に乗った。

青空の下、モスクワ川からは聖ワシリイ大聖堂やクレムリンが見えた。その後、コローメンスコエという公園博物館へ。若緑色の芝生の緑の上に、世界遺産の白い八角形の塔のあるヴォズネセイエ教会が映える。皇帝の食事を作っていた「満腹の館」や、大砲、ピョートル大帝の小屋を見た。

帰り道、アイスクリームを買ってもらった。売り子のおばあさんが不機嫌そうに何か言う。父が「わたしゃ、民族主義者は嫌いだよ」と言っていたと教えてくれた。どういう意味かはよくわからなかったけれど、私たちのアジア人の見た目によるものだということはわかった。単にアイスクリームを買っただけなのにね。

そんな感じの32日目。旅は残り68日。